自身の悩みを原点に、美容をもっと身近に――LYNが目指す「一カ所で完結する美容」のかたち
LYN 代表 松尾 優亮氏
LYNは、脱毛を中心にエステなどの施術を提供する美容サロンです。自身が若い頃に抱えていた美容に関する悩みをきっかけに事業を立ち上げ、現在は創業5年目を迎えています。通いやすい価格や幅広い支払い方法を整えるだけでなく、丁寧なカウンセリングやお客様との関係づくりにも力を入れてきました。今回は代表の松尾優亮氏に、創業の背景や経営で大切にしていること、スタッフとの関わり方、そして今後実現したい構想について伺いました。
目次
自身の経験から生まれた、悩みに寄り添う美容サロン
――現在の事業内容と、創業の背景について教えてください。
美容サロンとして、脱毛をメインにエステなども提供しています。創業した背景には、僕自身の若い頃の経験があるんです。当時は体毛が濃いことに悩んでいて脱毛をしたいと思っていたのですが、料金が高くてなかなか受けられませんでした。本当は全身を脱毛したくても、一部分しかできないこともありましたね。
同じような悩みを抱えている方は、自分以外にもいるだろうと思っていました。だからこそ、そうした方の悩みに寄り添い、できるだけ利用しやすい金額で脱毛を体験してもらいたい。それが創業につながっています。
――社名「LYN」には、どのような意味が込められているのでしょうか。
開業したのが秋頃で、ちょうどリンドウの花が咲く時期だったことが一つのきっかけです。そこに、中国の言葉で数字の「ゼロ」を意味する言葉を組み合わせて「LYN」という名前にしました。
当店をきっかけに美容を始めてもらう、ゼロからスタートしてもらうような意味合いを込めています。
――創業当初から現在までで、お客様の変化は感じますか。
最初は女性のお客様が中心でした。僕自身も以前は「脱毛は女性がするもの」というイメージが強く、その中に男性でも興味を持つ方がいる、という感覚だったんです。
ただ、ここ2年ほどで男性のお客様が一気に増えました。現在は男性の方が多いくらいですね。特に20代、30代の方が多く、美容に対する男性の意識が変化していることは感じています。
丁寧なカウンセリングと関係づくりが、継続につながる
――サロンとして大切にしていることや、強みを教えてください。
支払い方法は幅広く用意しています。都度払いはもちろん、一括で支払いたい方にも対応していますし、美容ローンやクレジットカード、電子マネーなども利用できるようにしています。
これは、大手サロンが閉店した際の状況を見て考えたことでもあります。先に大きな金額を支払ったにもかかわらず、サービスを受けられなくなることへの不安を感じる方もいます。そうした背景もあり、お客様が自分に合った方法を選べるよう、支払い方法の幅を広げてきました。
――リピートのお客様が多い中で、継続して通っていただくために意識していることはありますか。
脱毛は、ある程度回数を重ねないと効果を実感しにくいものです。一方で、継続するのが難しい方もいらっしゃいます。だからこそカウンセリングには力を入れていて、「悩みを解消するにはこれくらいの回数が必要です」ということを最初にしっかりお伝えしています。
お客様にきちんと理解していただいたうえで通ってもらうことが大切ですね。
――お客様とのコミュニケーションでは、どのようなことを大切にしていますか。
長く通ってくださっているお客様とは、できるだけ距離を近づけたいと思っています。その一環として、サロンのお客様に参加していただけるイベントも開催しているんです。
直近ではボウリングやバーベキューを行いました。参加してくださる方も多く、そこで偶然お客様同士が仲良くなることもあります。お店を経営されている方同士がつながり、お互いのサービスを利用するようになることもあるので、横のつながりが生まれる場にもなっていますね。
スタッフを信頼し、任せることで生まれる自主性
――スタッフとのコミュニケーションで意識していることを教えてください。
現在は僕と女性スタッフ2人の体制です。人数は少ないですが、役割分担はしっかり行っています。
僕が2人それぞれに直接指示するというより、まずスタッフ同士で話し合い、どうするかを考えてもらうことも多いですね。例えばSNSの運用方法についても、僕が細かく関与するのではなく、相談しながら進めてもらっています。任せられる部分は任せて、自分たちで考えて動けるようにしています。
――一緒に働く方に求めるものはありますか。
採用については現在追加で募集しているわけではありませんが、接客業なのでコミュニケーション能力は大切だと思っています。
また、美容に興味を持っている方とは一緒に働きやすいですね。もともと美容への意識が高くなかったとしても、仕事をきっかけに興味を持ってもらえたらいいと思っています。
目指すのは、一カ所で美容が完結する場所
――今後、実現していきたいことを教えてください。
将来的には、自分でビルを持ちたいという目標があります。美容を利用されている方の中には、脱毛とエステは当店、ネイルは別のお店、眉毛やまつ毛はまた違うお店というように、複数の場所を回っている方が多いんです。
それを一つの場所に集約できたらいいなと思っています。それぞれ別の事業者でも構わないので、美容に関する店舗が一つのビルに入り、そこへ行けば1日で美容が完結する。そんな場所をつくることが理想ですね。
店舗ごとに駐車場やアクセスの条件も異なりますし、一カ所で済めばお客様の時間やコストも減らせると思っています。目標としては、5年以内に実現できるよう頑張りたいです。
――その目標に向けて、現在取り組んでいることはありますか。
自分自身でコミュニティを運営しています。また、BNIにも参加しています。周囲にさまざまな分野のプロフェッショナルがいれば、何かあったときにも相談しやすく、物事を進めやすくなると考えているんです。
コミュニティでは、お互いにお客様を紹介し合うこともあります。そうした人とのつながりを広げながら、将来の構想につなげていきたいですね。
やりたいことが決まったなら、臆せず進む
――経営判断をするとき、大切にしている軸はありますか。
僕は結構、直感で動くタイプなんです。もちろん下調べはしますが、「これはいい」と思ったら、そこからは思い切って進みます。新しいメニューを考えるときも同じですね。
スタッフのことも考えながらではありますが、できるだけ自分の直感を信じて進むことは大切にしています。
――これから経営者を目指す若い方へ、伝えたいことはありますか。
やりたいことが定まっているのであれば、臆せず進んでほしいですね。「会社員を辞められないから独立できない」と考えている方もいると思います。
でも、本当に「これをやりたい」と決まっているのであれば、それに向かって進んでもらいたい。僕自身も公務員を辞めるタイミングで、昔から持っていた「何か自分でやりたい」という思いを形にしました。
自分がやりたいと思ったことを信じて一歩を踏み出し、その先で人とのつながりを広げながら、目指す場所へ進み続けていきたいですね。