株式会社B’s NOVA Group 代表取締役会長 兼 社長 久保 陽祐氏
大学時代に営業力を磨き、海外での経験や格闘技の世界も経て、独自の視点でインターン紹介事業を立ち上げた久保陽祐代表。現在はホールディングス化し、SNS事業やAI開発、新卒紹介など複数の事業を展開しながら、5年以内の上場を目標に、組織づくりと未来のビジョンを描いています。これまでの歩み、組織への思い、そして今後の挑戦について伺いました。
目次
学歴特化から始まった事業づくりと、広がっていくサービスの軸
――現在の事業の特徴や強みを教えてください。
インターンと新卒紹介については、東大・早慶・MARCHといったハイクラス学生に特化しています。企業の中には、一定の基礎学力を求めるところもあり、そこに対して明確な価値を提供できているのが強みだと思います。ただ、実際に運営していく中で「学歴だけでは測れない力」も強く感じています。コミュニケーション力や粘り強さなど、学歴とは別の部分で活躍する学生が多いことにも気づかされました。登録学生は現在1万8000名を超え、紹介先企業も280社以上に広がりました。
また、後発で始めたSNS事業にも力を入れており、AIを活用した地方創生の取り組みや中小企業の運用代行、観光協会との連携など、事業の幅も広がっています。弊社は人材紹介会社として培ってきた「人が動く瞬間」を捉える視点を起点に、SNS運用代行サービスを展開しています。採用・集客の現場で蓄積してきた意思決定データをもとに、単なる投稿代行ではなく、フォローや応募、問い合わせといった“行動”までを見据えた設計を行う点が特長です。さらに自社開発のAI分析ツールを活用し、投稿ごとの反応やフォロワーの行動傾向を数値で可視化することで、感覚に頼らない再現性の高い運用を実現しています。人材会社ならではの視点とデータ・AIを掛け合わせ、SNSを成果につなげることが弊社の強みです。
営業を通じてつかんだ“努力が報われる瞬間”と、起業へ踏み出した理由
――久保さんが経営者になられたきっかけは何だったのでしょうか。
大学1年のとき、大手M&A企業での長期インターンを始めたのが大きな転機でした。最初の3か月間はアポイントが一件も取れず、続けるか辞めるかの瀬戸際まで追い込まれ、正直とても悔しい思いをしました。当時は学生で貯金もなかったため、古本屋で100円の営業本を何冊も購入し、YouTubeの営業講義を参考にしながら自らスクリプトを一から作り直しました。帰宅後は徹底的に練習を重ね、その積み重ねによって徐々に成果が出始めました。初めてアポが取れたときの感覚は今でも忘れられません。
営業ができるようになり、「自分で事業をつくれば、自分が生んだ価値を自分の責任で届けられる」と思うようになりました。学生団体に出資し、登録学生を増やす仕組みづくりをしたのも、学生の選択肢を広げたいという思いからです。私自身、長期インターンを通じて将来の選択肢が広がったので、その経験を次の世代にも届けたいと考えています。
一人ひとりがプレイヤーとして成長する組織へ
――組織運営で大切にされていることは何でしょうか。
コミュニケーションと透明性を大事にしています。月曜日と金曜日に全員でミーティングを行い、個人ごとに設定したKPIを共有しています。うちは“全員が1プレイヤー”という考え方で、良かったアポの録音を共有し、話し方や工夫を学び合う文化があります。
社員の多くが体育会系で、KPI達成に対して自然と責任感が生まれる環境です。また、過去に人を信用しすぎて痛い経験もしましたが、それ以降は「信用」と「信頼」を分けて考えるようになりました。社員を守ることが経営者の責任だと強く感じています。
5年以内の上場と、女性が活躍できる環境づくり
――今後挑戦していきたいことを教えてください。
会社を立ち上げたときから、5年以内の上場を目標に掲げています。そのために、昨年は顧客満足度とサービスの質を高めることに集中し、これからは売上や利益の最大化にも取り組んでいきます。
また、現在女性社員が少ないため、女性が働きやすい環境づくりを進めていきたいです。人材会社は営業色が強く、精神的にハードな面もありますが、それを理由に活躍できない環境をつくりたくありません。制度面や働き方の柔軟さなど、整備していく予定です。
自然の中で心を整える ― 休日の過ごし方
――最後に、プライベートでの過ごし方やリフレッシュ方法を教えてください。
最近、“月7泊・全国34拠点の別荘に泊まれるサブスク”を契約しました。車があるので、一人でふらっと出かけたり、社員を連れて行くこともあります。バーベキューやサウナが併設されていて、空気も非常にきれいなんです。普段は恵比寿で仕事をしているのですが、街のざわざわした感じがあまり得意ではないので、自然の中に身を置く時間は本当にリフレッシュになります。
起業してからの1年間は、正直プライベートをほぼ削り切っていました。友達との飲み会もすべて断り、卒業旅行にすら誘われなくなるほどでした。ただ、起業後に出会った仲間のほうが価値観や時間軸も合うので、今はそれでよかったと思っています。
それでも今は、「自分のため」という発想はほとんどなくて、社員を幸せにすること、そして学生たちの未来の選択肢を広げること。この2つのために頑張る、という気持ちが一番強いです。あとは……格闘技を続けているので、RIZINで勝てたらいいな、くらいですね。

