みんなの貿易・トレプロ(World Trade Pronamix) 代表 吉川 世海氏
海外文化に触れた原体験から始まった「世界と日本をつなぐ仕事」。大手フォワーダー企業で15年勤め、数々の部署で物流の実務を経験した吉川世海氏は、体調を崩したことをきっかけに独立。「小さな会社だからこそ、お客様に深く入り込み、事業ごと伴走できる強みがある」と語ります。今回は、みんなの貿易・トレプロ(World Trade Pronamix)の現在と未来、そして吉川氏自身の価値観についてうかがいました。
みんなの貿易はToC向け、ToB向けをトレプロ(World Trade Pronamix)とされてます。
会社の理念と現在の事業
――現在の事業内容と、始めたきっかけについて伺えますか?
大学卒業後、海外に関わる仕事がしたいと考え、国際物流のフォワーダー企業に入社しました。特別に扱いたい商材があったわけではなく、「海外と日本の間で幅広く関われる仕事」を軸に選んだ結果、物流に行き着いた形です。フォワーダーとは、海外と日本の間で貨物の輸送手配をする業態のことです。
そこでは輸入を中心に、倉庫業務、請求処理、営業所での輸入のオペレーション、顧客対応など、ジョブローテーションで多くの部署を経験しました。約15年間働きましたが、体を壊してしまい、このまま会社員として働くか、自分で道を切り開くかを考える転機になりました。学生のころから「いつか自分で事業を起こしたい」という思いがあったため、独立を決意しました。
現在は、貿易BPO業務を軸として、貿易に関わる意思決定を支えるアドバイザリー、海外販路開拓サポートを中心に行っています。小さな規模だからこそ、お客様の事業の中に入り込み、貿易部門そのものを担う形で深く関われていることが最大の強みです。また、大手企業では与信の問題で受けられないような小規模事業者様とも積極的にお付き合いできる点も、当社ならではだと思います。
吉川氏のキャリアと価値観
――理念である『世界と日本の間で文化を行き来させ世界平和につなげたい』には、どんな思いが込められていますか?
私は学生時代にアイルランドへ1か月短期留学した経験があります。日本から遠く離れた土地にも関わらず、日本のゲームが普通に売られていて、CMまで流れていたんです。逆に、アイルランド発祥のギネスビールなど、日本にはまだ広く知られていない文化や商品も多くありました。
「こんなに面白い文化があるのに、互いに知らないままなのはもったいない」
その感覚が今の理念の出発点です。
海外と日本が互いに影響し合い、文化や物が行き来することは、結果的に相互理解につながり、さらには世界平和にも貢献できると考えています。私は貿易を通じて、そうした小さな循環をつくりたいと思っています。
組織運営とお客様との関係性
――組織運営で大切にしていることはありますか?
まだ小規模なため“組織”というより“チーム”ですが、一番意識しているのはコミュニケーションの密度です。お客様と深く関わるほど、相手の社内事情や文化、課題が細かく見えてきます。その分、やり取りは非常に濃くなりますが、お客様自身の一部として動けることにやりがいを感じています。
また、規模が小さいことは不利にも見られますが、私にとっては強みです。大手企業の場合、ある程度の規模の会社としか取引しないという企業様もいらっしゃいますが、弊社なら与信の厳しさから大手には頼みづらい小規模事業者様でも、柔軟にサポートできます。
また、貿易に慣れていない企業様や、社内に専任担当者がいないケースでも、お客様の立場に入り込みながら、実務と判断の両面を支援しています。
未来への展望
――今後、どのような挑戦をしていきたいですか?
貿易代行や輸出入手配といった現在の事業をより広げていきつつ、法人化させたいと思っています。また、それとは別に、海外に輸出できるような日本の農産物などを作る事業にも取り組みたいと思っています。
逆にまだ日本に入ってきていない海外の食材を扱うようなレストランなどの飲食事業なども展開していきたいです。事業を拡大していって、社員も増やしたいですね。
吉川氏自身について
――仕事以外でのリフレッシュ方法はありますか?
休みはほとんどないのですが、時間が取れるときはランニングをしています。都会の中を走るよりも、緑豊かなところの方が好きなので、電車で行ける範囲で、森林のある場所へ足を運んで自然を感じながら走るのがリフレッシュになっています。

