SNSの力で人生を変える――「正しい発信」を届けることでRE VENTが描く新たな価値創造
株式会社RE VENT 代表 棚橋 恒介氏
SNSが企業活動や個人の発信において欠かせない存在となった現代ですが、その一方で、過度な成果訴求や不透明な運用手法など、業界に対する不信感も少なくありません。そうした状況のなかで、「正しいSNSの価値を届けたい」という想いから事業を展開しているのが株式会社RE VENTです。本記事では、元プロバスケットボール選手という異色の経歴を持つ代表の棚橋恒介氏に、事業の特徴や創業の背景、そして今後の展望などについて伺いました。
SNSの本質を伝える4つの事業領域
――現在の事業内容について教えてください。
現在は、大きく4つの事業を展開しています。1つ目はSNSの運用代行、2つ目は企業向けのSNSコンサルティング、3つ目はプロアスリート専門のマーケティングコミュニティの運営、そして4つ目が企業や大学向けのセミナー・講演事業です。
特にSNS運用では、単なる投稿代行ではなく、企業のブランディングそのものをゼロから再構築するところから関わります。ブランドの設計を行い、それをSNSに落とし込んだうえで、実際の運用まで一貫して担う点が特徴です。社内にはカメラマンも在籍しているため、撮影やビジュアル制作も含めてトータルで支援できる体制を整えています。
また、SNS運用から派生して、企業のプロモーション動画制作や宣材写真、建築事務所の施工事例撮影など、撮影領域の案件も広がっています。SNSという枠にとどまらず、ビジュアルコミュニケーション全体を支援する形へと現在も発展し続けているところです。
――どのようなクライアントからの依頼が多いですか。
主に、中小企業様が中心です。スタートアップの初期投資として導入されるケースよりも、ある程度の歴史がありながらも、若年層への発信や採用強化を目的とする企業からの依頼が多い傾向にあります。価格帯としても決して安価ではないため、長期的な視点でブランド価値を高めたい企業様に選ばれています。
――御社の強みや特徴について教えてください。
大きな強みは、メンバー全員がインフルエンサーである点です。SNSの支援会社は多く存在しますが、実際に自分自身で発信し、結果を出してきたメンバーだけで構成されている会社は珍しいかと思います。
また当社では、フォロワー数の増加や売上の向上といった「成果」の確約を行っていない点も特徴です。SNSは本質的にコントロールできるものではなく、確約できるものではありません。にもかかわらず、業界では過度な数字訴求が行われている現状があります。そうした手法の多くは広告費によるブーストや外部要因に依存しており、本質的な価値提供とはいい難いのが実情です。しかし、そうした手法が広まってしまったために、SNS業界全体の信頼が下がってしまっていると感じています。
私たちは、その状況を変えたいと願うからこそ、正しい知識と実践に基づいた支援にこだわり続けています。
アスリート支援に込める想い
――プロアスリート向けの事業について詳しくお聞かせください。
プロアスリート向けの事業については、私自身が元プロバスケットボール選手であることが大きく関係しています。
競技生活では、「実績が出ない」「契約が短期間で終わる」「収入が不安定」といった課題を抱える選手を数多く見てきました。そのなかで感じたのは、「競技で培った経験や影響力は、本来一生ものの価値になるはずだ」ということです。しかし現実には、それを活かしきれていない選手が多くいます。だからこそ、SNSやマーケティングの力を使って選手自身が自己価値を発信し、ブランディングしていく必要があると考えました。
単に競技に打ち込むだけではなく、自分の経験をどのように社会に還元していくのか――そういった視点を持つことで、引退後の人生も大きく変わります。そのサポートを行うのが、当社のプロアスリート向け事業です。
――講演活動ではどのような内容を扱っていますか。
大学での講演では、学生に対してSNSとの向き合い方を伝えたり、学校のプロモーションをテーマに実践的な取り組みを行ったりしています。企業向けの講演では、SNSの内製化や発信の考え方を中心に、実務に直結する内容を提供しています。
また、SNSの価値を正しく伝えたいという想いから、行政やスポーツ選手など社会的信頼の高い方々に向けて、無料セミナーなども実施しています。
SNSは人生を変える――だからこそ、正しい発信方法伝えたい
――起業のきっかけについてお聞かせください。
大学1年生のときにプロ契約を経験しましたが、コロナの影響でシーズンが途中終了となり、収入面でも大きな不安を感じました。競技だけに依存することのリスクを実感し、「バスケットボールがなくなったら自分には何も残らないのではないか」と考えて大学2年生のときに始めたのが、SNSでの発信です。
結果としてフォロワーを増やして収益化が生まれる状態まで到達し、再びプロ契約も獲得できました。この経験から、SNSは人生を変える力を持っていると確信したんです。
一方で、SNSを学ぼうと参加したセミナーが実態の伴わないものであったことにも衝撃を受けました。そこから「本当に価値のある情報を届ける会社をつくりたい」と考えるようになり、起業に至りました。
業界全体の価値を高めるために
――今後取り組みたいことについて教えてください。
SNS業界を変えるためには、私たちが率先して、他社にはできない取り組みを行っていく必要があると考えています。そこで現在は、クライアント企業同士がつながるコミュニティや、複数のプロモーション施策を自由に選択できる仕組みの構築を進めています。単発の支援ではなく、継続的に価値提供できる仕組みをつくることで、より本質的なサポートが可能になると考えているためです。
また、ほかのSNS事業者との連携も視野に入れ、業界全体の質を高めていきたいと思っています。
――最後に、読者へのメッセージをお願いします。
私たちが一番伝えたいのは、「正しいSNSの価値を知っていただきたい」ということです。
SNSは、使い方次第で人生を大きく変える力を持っているものです。しかし、残念ながら現在は、誤った情報や手法も広がってしまっています。
そんな今だからこそ、SNSを「正しく理解し、正しく活用する」ことが重要です。当社はその価値を届け続けることで、SNSの可能性を広げていきたいと考えています。