物流業界のリアルを届け、人材不足の解決につなげるSNS運用支援

合同会社ロジフィルム 代表社員 能登谷 圭 氏

合同会社ロジフィルムは、物流・運送企業に特化したSNS運用代行や動画制作を手がけています。代表自身が物流企業での勤務経験を持ち、現場や管理側の業務を理解したうえで、企業の魅力を動画やSNSを通じて発信している点が特徴です。物流業界で長く課題となっているドライバー不足に対し、求人広告だけでは伝わりにくい会社の雰囲気や働く人の姿を、よりリアルに届けることを大切にしています。今回の取材では、能登谷氏が手掛ける事業の内容や強み、見据えている事業展開について伺いました。

物流業界に特化し、会社の魅力をリアルに伝える

——現在取り組まれている事業内容について教えてください。

物流・運送企業向けに特化した、SNSの運用代行と動画制作を行っています。TikTokやInstagramなどを活用し、企業の魅力を発信するサポートをしています。

もともと物流企業で働いていた経験があり、その頃からドライバー不足はずっと課題として感じていました。どうすればこの問題を解決できるのかを考えていた時にInstagramに出会い、SNSを使ってPRすれば、求人とは違う形で良い発信ができるのではないかと思ったことがきっかけです。

その後、SNSについて勉強し、実際に小規模な運送会社でSNSを開設して運用したところ、3カ月ほどで人が集まるようになりました。その経験から、SNSには物流業界の採用や企業PRに役立つ可能性があると確信し、現在の事業につながっています。

——他社にはない強みはどのような点にありますか。

一番の強みは、物流業界の出身であることです。現場の仕事も経験していますし、管理者として営業なども経験しています。運送企業や物流の仕事を一通り理解したうえで動画を作ることができるので、そこは大きな強みだと思っています。

また、20代前半頃まで役者を目指していた経験もあります。カメラの前で話したり、演じたりすることについて学んできたので、撮影される側の気持ちもわかります。

お客様がカメラの前で話しやすくなるようにどう声をかければいいのか、どう引き出せばいいのかを考えながらサポートできる点も、自分ならではの武器だと感じています。

——会社として大切にしている考え方を教えてください。

会社の理念として明確に打ち出しているものはありませんが、大切にしているのは、会社の魅力をよりリアルに伝えることです。裏も表もすべて出せるわけではありませんが、できる限り透明性を持って伝えることで、人材のミスマッチを減らすことにもつながると考えています。

良く見せるだけではなく、その会社らしさや現場の雰囲気をきちんと伝えることを意識しています。お客様にとっても、求職者にとっても、誠実な発信であることを大事にしています。

物流現場で感じた課題が、経営への原点になった

——経営の道に進まれたきっかけを教えてください。

一番大きいのは、自分でSNS運用の実績を出したことです。実際に結果が出たことで、これはもっと多くの人の役に立つのではないかと思いました。その想いが、独立した理由の7~8割を占めています。

もう一つの理由としては、自分自身がサラリーマンとしてあまりうまくできていなかった部分もあります。会社にはマニュアルや決められたやり方がありますが、自分は「こうした方がもっと良いのではないか」「自分の強みを掛け合わせたら良いのではないか」と、オリジナルを出してしまうところがありました。

人の下で決められた通りに仕事をするよりも、自分で考えて形にしていく方が合っているのではないかと感じたことも、独立につながっています。

——経営判断をするうえで、軸になっている価値観はありますか。

「面白いか、面白くないか」という感覚は、自分の中で大きな判断基準になっています。同業他社と同じことをしていても面白くないですし、たとえ簡単ではないことでも、面白いと思えるならパンチのあるクリエイティブが出せるのではないかと考えます。

損得だけで判断するのではなく、自分が面白いと思えるかどうかを大切にしています。その方が、自分らしい提案や発信につながると感じています。

——仕事の中で、これだけは譲れないと思っていることはありますか。

お客様がどう思うか、そして結果が出るかどうかがすべてだと思っています。結果を出すことには、特に注力しています。

たとえお客様から要望があったとしても、それがお客様のためにならないと思った場合は、そこは譲りません。安くするためにいい加減なことをするようなこともしたくありません。お客様の結果に向き合い、きちんとコミットすることを意識しています。

任せるからこそ、自分で動ける関係をつくる

——社内や関係者とのコミュニケーションで大切にしていることはありますか。

現在は、自分以外に1人と、あとは業務委託の方々と一緒に仕事をしています。大きなオフィスで社員と常に話すという形ではありませんが、業務委託の方々との関わりでは、押し付けにならないように意識しています。

自分にできないことを人に押し付けたり、指示したりすることはできないと思っています。自分でもできるけれど、あえてお願いしているという感覚を持つようにしています。

やらされている感覚ではなく、自分で考えて動いてもらえるようなコミュニケーションや環境づくりを大切にしています。

事業を広げ、AIも活用しながら運送会社の力になる

——今後取り組んでいきたい展開について教えてください。

これまでは小規模で、自分ができる範囲でやっていけばいいと思っていました。ただ、困っている事業者が多くいることを考えると、もっと役に立つためには組織を拡大していく必要があると感じています。

現在は埼玉県で事業を行っていますが、今後は東北や中京方面など、他の地域にも広げていけたらと考えています。物流・運送企業の課題は地域を問わずあると思うので、より多くの企業を支援できる形をつくっていきたいです。

——新たに挑戦していきたいことはありますか。

AIの活用にも取り組んでいきたいと考えています。AIで動画を作ったり、AIを駆使したコンサルティングのようなことも少し行っています。

物流業界は人材不足に加えて、アナログな部分が多い業界でもあります。少し教えてあげるだけでも変わることがあると思っているので、AIをどう運送会社に落とし込めるかを研究しています。

今後は、動画制作やSNS運用だけではなく、AIの面でも運送会社の役に立てる事業ができればと考えています。

体を動かしながら、次の発想につなげる

——リフレッシュ方法を教えてください。

体を動かすことが好きです。ジムに週3回ほど通って筋トレしたり、走ったりしています。考えが詰まった時には、外にふらっと散歩に出てリフレッシュすることもあります。

体を動かすことで気持ちを切り替えたり、考えを整理したりしています。今後も、物流業界に向き合いながら、SNSや動画、AIを通じて、運送会社の課題解決につながる取り組みを広げていきたいです。

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