人の成長が、社会の成長につながる――株式会社NEXT ONEが描く成長と挑戦のかたち
株式会社NEXT ONE 代表取締役 斉藤 徹氏
株式会社NEXT ONEは、電力小売を中心としたコンシューマープラットフォーム事業と、障害者雇用支援事業を展開しています。創業以来、人の成長を大切にしながら事業に取り組んできました。その背景には、代表自身の挑戦の歴史や、経営危機を乗り越えた経験があります。本記事では、創業の経緯や組織づくりへの想い、今後の展望について伺いました。
目次
人の成長と社会への貢献を軸に事業を展開
――現在の事業内容や特徴について教えてください。
現在は大きく2つの事業を展開しています。
1つはコンシューマープラットフォーム事業です。電力小売を中心に、ウォーターサーバーや家庭向けのセキュリティサービスなど、生活に関わるさまざまなサービスを提供しています。
もう1つは障害者雇用支援事業です。現在はスマート農園型の就労環境「めぐるファーム」を展開し、企業の障害者雇用に関する実務課題の解決と、障害のある方が安心して働ける環境づくりを支援しています。
どちらの事業も分野こそ異なりますが、根底にあるのは「社会を支える」という考え方です。暮らしに欠かせないサービスを提供することも、働く機会を生み出すことも、社会にとって必要な役割だと思っています。
――会社として大切にしている理念やビジョンについてお聞かせください。
私たちが目指しているのは、「NEXT ONEがあって良かった」と言っていただける存在になることです。
事業を続けていると、売上や規模といった数字に目が向く場面もあります。しかし、それ以上に大切なのは社会から必要とされる企業であることだと考えています。
私たちのサービスを利用してくださるお客様や、一緒に働く仲間、関わるすべての方々に価値を届け続けることで、社会に必要とされる企業であり続けたいですね。
自分自身の変化が起業への原点になった
――起業された経緯について教えてください。
私の社会人としてのスタートは営業職でした。前職ではトップセールスを経験し、その後は支店長として札幌へ赴任することになりました。
もともと私は、自分自身を特別能力の高い人間だとは思っていませんでした。ただ、数年間仕事に本気で向き合う中で、人はここまで変われるのかという経験を自分自身ができたんです。
仕事を通じて考え方も行動も大きく変わりました。その経験があったからこそ、「自分のように変わりたいと思いながらも、きっかけを持てていない人はたくさんいるのではないか」と考えるようになりました。
人はできそうなことには挑戦できますが、できるイメージが持てないことには最初から手を伸ばさないものです。私自身もそうでした。
だからこそ、一人でも多くの人が成長できる環境をつくりたい。その想いが強くなり、24歳で起業しました。
――経営者として大切にしている価値観を教えてください。
私が最も大切にしているのは社員の成長です。
昨日までできなかったことが今日できるようになる。それこそが成長だと思っています。そして成長を実感できた時に初めて、「この会社に入って良かった」と感じてもらえるのではないでしょうか。
そのため、結果にはしっかり向き合います。決して甘やかすのではなく、一人ひとりが成長できる環境をつくることを意識しています。成長の先にこそ、本当のやりがいや充実感があると考えているからです。
困難な局面が教えてくれた社員への信頼
――組織運営において意識していることはありますか。
社員が主体的に動ける環境をつくることです。
私自身、以前は多くの意思決定を自分で行っていました。しかし、ある経験をきっかけに考え方が大きく変わりました。
電力小売事業を始めて数年後、市場環境の変化によって、事業として非常に厳しい局面に直面したことがありました。そのような状況でも、社員たちは誰一人諦めず、一緒に立ち向かってくれたんです。
その出来事を通じて、自分一人で会社を成長させてきたと思っていた考えが大きな勘違いだったと気づきました。
そこからは、社員を信頼して任せる経営へと切り替えています。現在は私がすべてを決めるというよりも、現場が主体的に判断し、私はそれを支える立場です。
――社員とのコミュニケーションで心掛けていることはありますか。
困っていることや悩んでいることを聞くようにしています。
私は定期的な1on1を行うスタイルではありません。社員が主体的に行動する中で困り事が出てきた時に相談を受け、必要なサポートを行う形です。
自ら考え、自ら決める。その経験こそが成長につながると思っています。だからこそ、私は前に立って引っ張るというよりも、後ろから支える役割を意識しています。
社会課題の解決に向けて新たな挑戦を続ける
――今後の展望について教えてください。
障害者雇用支援事業を通じて、より多くの方に働く機会を提供できるよう取り組んでいきたいと考えています。
現在は農園型を中心に展開していますが、今後はサテライト型やBPO型など、さまざまな形での支援の可能性も探っています。私たち自身が仕事を創出し、障害のある方々へ働く機会を提供できる仕組みをつくっていきたいと思っています。
また、障害者雇用には離職率の高さという課題があります。せっかく就職しても長く働き続けられないケースが少なくありません。
だからこそ、一人ひとりの適性をしっかり見極め、その人に合った仕事と出会える環境をつくることが重要だと考えています。
――その挑戦の先に描いている未来はありますか。
これまで多くの人や社会に支えられて生きてきました。
厳しい局面を経験した時も、多くの方々に助けられましたし、社員にも支えられました。当たり前ではない環境の中で今も経営を続けられていることに感謝しています。
だからこそ、人生の後半は社会を支える側に回りたいんです。
会社が成長すること自体が目的ではありません。関わる人が成長し、その成長が社会への価値につながっていく。そんな会社であり続けたいと考えています。
事業を通じて社会課題の解決に貢献し、社会に必要とされる企業であり続ける。それが私たちNEXT ONEの挑戦です。
支えてくれた人への感謝と、自分らしいリフレッシュ
――影響を受けた人物や大切にしている存在について教えてください。
私が人生で大きな影響を受けた方の一人が、幻冬舎の見城徹さんです。
会社が厳しい状況にあった時も毎日のように連絡をくださり、励まし続けてくださいました。経営のことだけでなく、人としての在り方や生き方についても多くのことを教えていただきました。
今振り返っても、見城さんからいただいた言葉は私にとって大切な財産です。苦しい時ほど逃げずに向き合うこと、人とのご縁を何より大切にすることなど、今の私の価値観の多くは見城さんとの出会いの中で育まれました。
――休日はどのように過ごされていますか。
海の見える場所でゆっくり過ごすことが多いです。
景色を眺めながら散歩をしたり、のんびりとした時間を楽しんだりしています。サウナに入ってリフレッシュすることもありますね。
忙しい日々だからこそ、自然に触れながら心を整える時間を大切にしています。そうした時間の中で気持ちをリセットしながら、支えてくださる方々への感謝を忘れず、これからも社会に必要とされる存在を目指して歩み続けていきたいですね。