音楽で世界を変える――ホームミュージックが描く“心のホーム”への挑戦
株式会社ホームミュージック 代表取締役 李泳燦氏
株式会社ホームミュージックは、演奏家の派遣やコンサートの開催、コンクールの運営などを通じて音楽の価値を広げる事業を展開しています。コロナ禍に創業し、「人々の心のホームに音楽を届ける」という理念のもと活動を続けてきました。今回は代表取締役の李泳燦氏に、創業の経緯や経営への思い、今後の展望について伺いました。
音楽を届けるために生まれた会社
――会社を立ち上げた経緯について教えてください。
コロナ禍の中で会社を立ち上げました。私は小さい頃から音楽に親しんできましたが、幼稚園や老人ホーム、福祉事業所などに演奏家を派遣できる仕組みがあれば、多くの方に音楽を届けられるのではないかと考えたことがきっかけです。そうした思いから、演奏家の派遣事業を中心として会社をスタートしました。
――現在の事業の特徴や強みについて教えてください。
当社の強みは、提携しているアーティストとともに開催しているコンサートやコンクールにあります。特にピアノ教室とのコラボレーションによるコンペやコンクールは、他社にはない特徴の一つだと考えています。音楽を学ぶ方々にとって新たな発表の場を提供しながら、音楽文化の発展にも貢献していきたいと考えています。
――会社の理念やビジョンについて教えてください。
社名である「ホームミュージック」には、一人ひとりが持つ“心のホーム”に音楽を届けたいという思いが込められています。音楽には人の心を動かし、支える力があります。その力をより多くの人に届けることが私たちの理念です。
また、将来的には世界中に、自分たちにしか作れない音楽のスペースやパークをつくっていきたいというビジョンを掲げています。音楽を通じて人々が集い、感動を共有できる場所を創出していきたいと考えています。
東日本大震災が芽生えさせた経営者への志
――経営の道に進んだきっかけを教えてください。
大学時代に東日本大震災がありました。その際、多くの経営者の方々が寄付や支援活動を行っている姿を目にしました。そうした姿に強く感銘を受け、自分も起業家として成長し、困っている人々を助けられる存在になりたいと思うようになりました。
日本をより良くし、さらに世界のために貢献できる人間になりたいという思いが、経営者を志した原点です。
――経営判断の軸となっている価値観について教えてください。
会社経営にはお金の問題をはじめ、さまざまな要素があります。しかし、私が最も大切にしているのは、自分たちの好きな音楽を少しでも多くの人に届けられるかどうかです。
何かを判断するときには、その取り組みが音楽を広げることにつながるのかという視点を常に持つようにしています。その軸をぶらさずに経営を続けていきたいと考えています。
理念に共感する仲間とともに歩む組織づくり
――社内のコミュニケーションで大切にしていることは何でしょうか。
経営者である私がビジョンや目標を示し、それに共感してくれる仲間たちが集まってくれていると考えています。そのため、一人ひとりが持つ力を最大限発揮できる環境づくりを大切にしています。
私自身もリーダーシップを発揮しながら、社員一人ひとりがやりたいことに挑戦できるよう支援したいと考えています。そして、「この会社で働いてよかった」と思ってもらえる組織をつくることが経営者としての役割だと思っています。
――どのような人と一緒に働きたいと考えていますか。
私たちが掲げる「音楽で世界を変える」という理念に共感してくれる方と一緒に働きたいと思っています。
採用や育成においては、最初から高いスキルを持っているかどうかよりも、やる気や志を重視しています。熱い思いを持っている方であれば、一緒に成長しながら歩んでいけると考えています。
海外展開とチーム強化で次のステージへ
――今後取り組んでいきたい挑戦について教えてください。
会社を設立してから5年以上が経ち、日本を中心に活動してきましたが、今後は海外展開にも力を入れていきたいと考えています。
実際に2年前にはアメリカ法人を設立しており、これからはアメリカでの事業展開も本格的に進めていきたいと思っています。日本だけでなく、世界へ向けて音楽の価値を発信していくことが次の大きな挑戦です。
――今後の課題と、その取り組みについて教えてください。
アメリカでの事業はまだ始まったばかりですし、日本でもさらなる成長が必要です。そのためにはチームの強化が欠かせません。
より多くのメンバーに加わっていただき、それぞれが自分の役割をしっかり果たすことで、組織としてビジョンを実現していきたいと考えています。個人の力だけではなく、チームとして成果を生み出していくことが重要だと思っています。
影響を受けた経営者と音楽のある日常
――影響を受けた人物について教えてください。
これまで多くの方の話を聞き、本も読んできましたが、特に感銘を受けたのはアップルの創業経営者であるスティーブ・ジョブズ氏と、ソフトバンクの会長である孫正義氏です。
お二人の考え方や挑戦する姿勢から、多くの学びを得てきました。
――休日のリフレッシュ方法を教えてください。
もともとピアノが好きで、それが会社を始めるきっかけの一つでもありました。そのため、ピアノを弾いたり音楽を聴いたりする時間は大切なリフレッシュになっています。
また、本を読むことも好きです。さらに、できるだけ移動することを心掛けています。飛行機や新幹線に乗って違う街を訪れることで、新しい刺激を受けたり気分を切り替えたりしています。
――読者へのメッセージをお願いします。
これからも「心のホームに音楽を届ける」という理念を大切にしながら、国内外へ活動の幅を広げていきたいと考えています。音楽を通じて多くの人々に価値を届けられるよう挑戦を続けてまいります。