25年の歩みで培った“トータルケア”――一人ひとりの人生に寄り添う美容を目指して
セント・セシリア有限会社 代表取締役 稲垣 遥子氏
今年で創業25周年を迎えるトータルビューティサロンとして、長年にわたり多くの女性の美容と健康を支えてきた稲垣 遥子氏。フェイシャルやボディケアだけでなく、ファスティングなど内面からの美しさにも着目したサービスを展開しています。現在は更年期世代の悩みに寄り添う施術にも力を入れ、一人ひとりと深く向き合うサロンづくりを続けています。本記事では、これまでの歩みや経営への思い、今後の展望について伺いました。
目次
外側だけでなく内側からも整えるトータルケア
――現在の事業内容や特徴について教えてください。
今年で創業25周年を迎え、フェイシャル、ボディケア、痩身、リラクゼーション、ファスティングなど、長く続けてきたからこそ幅広いメニューを提供できることが特徴です。
現在は、更年期世代の女性に向けた施術メニューにも力を入れています。自身も50代を迎え、実際に更年期特有のさまざまな不調を経験したことで、同世代の女性が抱える悩みに寄り添いたいという思いが強くなりました。
心の悩みやホルモンバランスの乱れ、ホットフラッシュ、関節の痛みなど症状は人それぞれです。そのため、一つの施術だけではなく、内側からも外側からもアプローチできるよう、さまざまな施術や商品を取り入れています。
――他社にはない強みはどのような点でしょうか。
一部分だけではなく、全体を見ながらケアできることです。
美容業界では、毛穴ケアやリフトアップなど一つの分野に特化したサロンも多いですが、一つの悩みにだけアプローチしても、体の状態やホルモンバランスが整わなければ元に戻ってしまうことがあります。
長年にわたり学びを重ね、さまざまな資格を取得してきた経験を活かし、多方面からお客様をサポートできることが当サロンならではの強みだと考えています。
長年の積み重ねが生んだ奇跡の再会
――長年営業を続ける中で、印象に残っている出来事を教えてください。
妊娠中に通ってくださっていたお客様との再会は忘れられません。
私も妊娠中だったのですが、同年度で出産予定のお客様がおり、そのお客様は出産を機に「もう通えなくなると思います」とお別れをしていました。
ですが、子供の中学校の卒業式で偶然再会したのです。実は、お互いのお腹の中にいた子どもたちが同じ学校に進学し、同じクラスになっていました。
卒業式でお客様から声をかけていただき、長い年月を経て再びご縁がつながりました。現在は再びサロンに通ってくださり、子どもの話をしながら交流を続けています。
長く仕事を続けてきたからこそ巡り合えた、本当に奇跡のような出来事でした。
一人のお客様と深く向き合う経営へ
――経営において大切にしている考えを教えてください。
若い頃は多店舗展開を行い売上を伸ばしたいという気持ちを持ち、複数の店舗運営とスタッフも十数名いた時期もありました。
しかし、経験を重ねる中で、一人のお客様と深く向き合い、その方の人生に伴走するような気持ちで仕事をしたいと思うようになりました。
表面的な美容だけではなく、心や体、お顔の悩みに寄り添い、長く信頼関係を築いていくことを大切にしています。
現在は1店舗に集約し、小さくてもお客様一人ひとりとしっかり向き合う経営を続けています。
――美容業界に進まれたきっかけを教えてください。
もともとは商社で経理の仕事をしていました。
会社員時代にエステに通っていたのですが、そこで働く方々の姿に魅力を感じ、「自分もこの仕事をしたい」と思うようになりました。働きながら資格取得の勉強を始め、実際にサロンで手伝いをさせてもらいながら、自分に合っていることを確かめていきました。
周囲からは反対されることも多くありましたが、「一度きりの人生だから、やりたいことに挑戦したい」という思いで飛び込みました。
その後、多店舗展開や経営面での苦労も経験しましたが、今振り返ると、その経験すべてが現在につながっていると感じています。
家族のようなスタッフとともに歩む
――スタッフとの関わりで大切にしていることは何でしょうか。
長く働いてくれているスタッフが多く、社員というより家族のような存在です。
結婚式で一緒にハワイへ行ったこともあり、子どもの話など何でも話せる関係を築いています。仕事だけでなく、人として深い付き合いができていることが、当サロンの良さだと思っています。
――どのような人と一緒に働きたいと考えますか。
誰かを助けたい、良くしてあげたいという気持ちを持っている人です。
技術ももちろん大切ですが、それ以上に心からのおもてなしができることが重要だと考えています。
お客様のために尽くしたいという思いを持ち、一生懸命向き合える人と一緒に働きたいですね。
医療との連携を深め、さらなる学びへ
――今後取り組んでいきたいことを教えてください。
現在は医療との連携にも力を入れています。
近隣のレディースクリニックと連携し、症状が重い方には医療機関を紹介し、逆に精神的ケアが必要な方にはサロンで施術を行うなど、お互いの強みを活かしたサポートを行っています。
年齢を重ねたお客様に対して、さらに幅広いケアを提供できるようになりたいと考えており、自身も70歳頃まで現役で働き続けたいと思っています。
――経営の中で譲れない思いはありますか。
挑戦し続けることです。
これまで多店舗展開による失敗や大きな借入を経験したこともありました。しかし、それらも挑戦したからこそ得られた学びでした。
失敗は失敗ではなく、成功へ向かうためのステップだと思っています。だからこそ、これからも新しいことに挑戦し続けていきたいと考えています。
運動を通じて心と体を整える
――休日のリフレッシュ方法を教えてください。
3年ほど前からゴルフを始め、休日にはラウンドを楽しんでいます。
また、ヨガは長年続けており、スポーツジムにも通っています。仕事柄、室内で過ごす時間が長いため、意識して体を動かすようにしています。
歩くことや適度な運動は、健康維持のためにも大切だと感じています。
自分自身が元気でいることが、お客様の健康や美容を支えることにもつながります。
これからも心と体を整えながら、一人ひとりのお客様と丁寧に向き合い続けていきたいと思います。