信頼と人とのつながりを力に――事業用不動産で挑戦を続けるグランドリンクの歩み
合同会社グランドリンク 代表社員 妹尾 聖大氏
事業用賃貸を中心に不動産事業を展開する合同会社グランドリンク。2021年の設立以来、物件オーナーとのネットワークを強みに事業を成長させてきました。代表の妹尾聖大氏は、飲食店経営を経て不動産業界へ転身。自身の経験を原点に事業用不動産に特化した事業を展開しています。本記事では、創業の経緯や経営への想い、組織づくり、今後の展望について伺いました。
目次
オーナーとの信頼関係が生み出す独自の強み
――現在の事業内容について教えてください。
当社は事業用賃貸をメインに取り扱っています。
一般的な不動産会社は借主側のお客様に目が向きがちですが、当社は物件オーナーとの関係づくりを重視してきました。現在は約600件の物件に関わるオーナー様とのネットワークがあります。
事業用不動産は、物件情報が市場に出れば、他の不動産会社から借主様をご紹介いただける機会も多くあります。
だからこそ大切なのは、どれだけ貸主様との信頼を築けるか。その積み重ねが事業の土台になっています。
――他社との差別化につながっている部分はどこでしょうか。
やはり貸主様とのつながりですね。
約600件の物件に関わるオーナー様とのネットワークは、当社にとって大きな強みです。事業用不動産は情報だけで完結する仕事ではありません。
長年築いてきた信頼関係があるからこそ、ご紹介をいただく機会も増えています。
飲食店経営から不動産業界へ――悔しさが原動力になった
――不動産業界へ進まれたきっかけを教えてください。
もともとはワインバルを経営していました。
その頃、店舗物件を探すのにかなり苦労したんです。当時は多店舗展開も考えていたので、不動産の知識を身につけたいと思うようになりました。
そこで宅建の勉強を始め、資格を取得してから不動産会社でも働くようになりました。昼は不動産会社、夜は自分の店に立つという生活でしたね。
コロナ禍や再開発による立ち退きなども重なり、最終的に不動産事業へ一本化することを決めました。
――二つを両立するのは大変だったのではないでしょうか。
働く時間は長かったですね。
ただ、不動産の勉強はまったく苦ではありませんでした。もともと飲食も好きでしたし、不動産にも強く興味を持っていたので、新しい知識を吸収すること自体が楽しかったんです。
一方で、その原動力になったのは悔しさでした。
物件を借りた当時は知識がなく、提示された条件をそのまま受け入れていました。今振り返ると交渉できた部分も多く、「絶対に宅建を取ってやる」という気持ちで勉強しました。1年で資格を取得できたのも、その悔しさがあったからこそです。
あの経験が今の仕事につながっています。
社員一人ひとりの人生にも向き合う組織づくり
――経営をする上で大切にしていることを教えてください。
一番にあるのは、お客様のためになる仕事をすることです。
不動産業界には、まだグレーなイメージを持たれる場面もあります。だからこそ目指しているのは、誰からも信用していただける会社です。
同時に、社員が誇りを持って働ける会社でありたいとも思っています。
社員自身が前向きに働ける環境でなければ、お客様に良いサービスを届けることはできません。まずは社内から良い状態をつくることが欠かせません。
――具体的にどのような取り組みをされていますか。
当社では社員一人ひとりに人生の目標を立ててもらい、それを全員で共有しています。
仕事だけでなく、将来どんな人生を送りたいのかまで話し合います。「何のために働くのか」が明確になることで、日々の行動にも意味が生まれるからです。
また、採用では話し方や笑顔も重視しています。人と接する仕事だからこそ、相手を気持ちよくさせられる人と一緒に働きたいですね。
信用と人脈を力に、新たな事業領域へ
――今後の展望について教えてください。
現在は事業用賃貸を中心に事業を展開していますが、今後はオーナー様との関係をさらに深めていきたいですね。
その先には管理業務や売買事業への展開もあります。まずは今あるご縁を大切にしながら、少しずつ事業の幅を広げていきたいと思っています。
そのために最近は営業のやり方も見直しました。電話でアポイントを取り、実際にオーナー様とお会いする機会を増やしています。
不動産は情報だけで成り立つ仕事ではありません。直接顔を合わせて話をしながら信頼を積み重ねていくことが何より大切です。
どんな情報をお届けできるのか。どんな形でお役に立てるのか。そうした積み重ねが信用につながり、次の仕事へと広がっていくのだと思います。
――経営者として譲れないものはありますか。
人脈ですね。
ビジネスは結局、人と人とのご縁で成り立っています。紹介をいただき、新しい出会いが生まれ、そこからさらにご縁が広がっていく。その積み重ねが事業を支えてくれています。
だからこそ、日頃から関係づくりを大切にしています。
名刺交換をした方にはハガキを書いたり、誕生日にメッセージを送ったりすることもあります。特別なことではありませんが、そうした小さな積み重ねが信用につながるんです。
そして、その信用が紹介を生み、新たな出会いへとつながっていく。経営を続けるうえで、これほど大切なものはありません。
好きなことを力に、ご縁を広げながら前へ進む
――休日はどのように過ごされていますか。
ゴルフへ行ったり、ウイスキーやワインを楽しんだりしています。
もともとワインバルを経営していたこともあり、ソムリエの資格も取得しました。子どもと出かける時間も大切なリフレッシュです。
振り返ると、飲食店経営も不動産の勉強も、「好きだから続けられた」という気持ちが根底にありました。
――最後に、読者へメッセージをお願いします。
経営者の方とは、これからも積極的につながっていきたいですね。
私自身、経営において人脈は何より大切です。新しい出会いがあれば学びもありますし、そこから思いもよらないご縁が生まれることもあります。
交流の機会があれば、これからも積極的に参加していきたいですし、経営者仲間ももっと増やしていきたいですね。
また、これから経営を目指す方には、まずビジョンをしっかり持ってほしいと思います。
何のために事業をするのか。どんな会社をつくりたいのか。その部分が明確になっていれば、迷った時や苦しい時にも前へ進むことができます。