元アイドルだからこそ実現したい、エンジニアに寄り添うSES企業の挑戦
株式会社アイドルシステム 代表取締役 大空 七菜氏
アイドル活動で培った「人に寄り添う力」を強みに、SES事業へ挑戦した大空七菜氏。2026年に設立した株式会社アイドルシステムでは、エンジニア一人ひとりが安心して働ける環境づくりを目指し、採用や営業体制の整備に取り組んでいます。アイドルという異色の経歴を持つ代表が、なぜIT業界へ飛び込み、どのような未来を描いているのでしょうか。その想いや経営に対する考え方について伺いました。
目次
エンジニアが安心して働ける環境づくりを目指して
――現在の事業内容や特徴について教えてください。
当社ではSES事業を展開しています。システムエンジニアリングサービスとして、採用したエンジニアを技術者を必要としている企業へご紹介し、技術力を提供する事業です。
会社としてはまだ立ち上がったばかりですが、設立前から営業体制の準備を進めていたため現在は40名以上の営業メンバーがおり、お客様への営業活動や案件開拓を行っています。
エンジニア採用の面では代表である私自身が面談を担当し、エンジニアの方の希望やスキルを丁寧にヒアリングしています。その内容をもとに営業メンバーが案件を開拓し、それぞれに合った仕事をご提案する体制を整えています。
営業メンバーのほとんどがSES営業経験者や元エンジニアのため、業界全体の理解という点では大きな強みがあると自負しています。
――会社として現在力を入れていることは何でしょうか。
今はSNSからのエンジニア採用に注力しています。中途採用といえばマイナビ転職やエン転職といった転職媒体を利用する方法が主流だと思うのですが、弊社はX、youtube、noteなど様々なメディアを活用してエンジニアを採用しています。
実際に、Xで参加者を募って開催したオフラインのイベントから入社してくれた方がすでに数名います。オフラインイベントでは、実際に弊社で扱っている案件をその場でいくつかご紹介しているんです。その際に魅力的に思ってくださり、そこから実際の入社に繋がりました。
アイドル時代の経験が経営の原点になった
――経営者になられた経緯を教えてください。
アイドル時代にライブに来てくれたエンジニアのファンの方との出会いがきっかけです。
もともと私は約4年間アイドル活動をしていました。
ライブやイベントを中心に活動していたため、ファンの方と直接お話しする機会がたくさんあったのですが、その中であるエンジニアの方から仕事や職場について相談を受けたことがあります。その方は職場では孤独を感じ、「アイドルしか自分の話を聞いてくれる人がいない」と話されていたことが、とても印象に残っています。
その後、知人からSES事業について教えてもらい業界の課題を知ったとき、そのファンの方が話していた悩みと重なる部分が多いことに気付きました。もし業界の課題を少しでも改善できれば、同じように悩んでいる人を笑顔にできるのではないかと思ったことが、会社を立ち上げた大きなきっかけです。
――経営の中でこれだけは譲れない事はありますか。
「寄り添う力」です。
アイドル時代は多くの方の悩みや想いを直接聞いてくる機会が多かったので、その経験は今でも大きな財産になっています。エンジニアの方が安心して相談できる存在でありたいですし、一人ひとりに寄り添いながらサポートしていきたいと思っています。
また、営業体制についても手厚いサポートを心掛けています。この姿勢だけは、譲れないですね。
アイドルの経験を活かして面談はタメ口
――なぜ、アイドルシステムは面談をタメ口でしているのですか?
エンジニアの本心をしっかりと聞きたいという気持ちから実施しています。
最初はみなさん緊張で表情も硬くなりがちですが、タメ口で話していると徐々に笑顔も増えて心を開いてくれているのがわかるんです。本音が聞けるとすごく嬉しいです。
タメ口面談をしていると、「面白そうな会社だと思ったから」という理由で話を聞きに来てくれる方がいるんです。それくらいフランクな気持ちでキャリアの相談をしに行けるオアシスのような場にできたら理想的です。
エンジニアが長く活躍できる組織を目指して
――組織運営で意識していることを教えてください。
私が代表という立場ではありますが、営業メンバーやエンジニアの皆さんと連携しながら事業を進めています。
特に大切にしているのは、実際に働いてくださるエンジニアの方々です。採用することがゴールではなく、入社後も安心して働き続けられる環境を整えることが重要だと考えています。
福利厚生をさらに充実させることはもちろん、成長できる機会や学べる環境も増やしていきたいと思っています。長期的に安心して働ける会社づくりが、これからの課題です。
――代表ご自身は日頃どのような業務を担当されていますか。
エンジニアの面談を担当するほか、SNSでの情報発信やオフラインイベント、交流会の開催などを通じて、「アイドルシステムで働きたい」と思っていただける方を増やしたいと考えています。
また、私はエンジニア経験がないため、より深く理解できるよう休日には勉強会や交流会へ参加しています。エンジニアの皆さんと同じ温度感で話せるよう、今も学び続けています。
エンジニアの「居場所」をつくる会社へ
――今後の展望や挑戦したいことを教えてください。
会社としては、1期目の売上目標を3億円に掲げています。高い目標ではありますが、それに向けて全力で取り組んでいます。
一方で、数字だけを追いかけたいわけではありません。アイドル時代に応援してくださっていたエンジニアの方が、同じファン同士で交流し、新しい居場所を見つけて楽しそうに過ごしている姿を見たことがあります。その様子がとても嬉しく、「人には居場所が必要なんだ」と強く感じました。
だからこそ、孤独を感じるエンジニアの方に居場所を提供できる会社にしていきたいと思っています。
最近はAIの普及によって将来に不安を感じるエンジニアも少なくありません。しかし、変化の時代だからこそ、当社は一人ひとりのキャリアに寄り添い、共に未来を切り拓いていきます。