情熱を形に、挑戦を文化に。独自の「採用オークション」で中小企業の未来を切り拓く

株式会社ヒーロープロデュース 代表取締役 西村 康平氏

知名度が低いというだけで、どれほど優れた経営方針や商品を持っていても優秀な人材が集まらない――。そんな中小企業が抱える深刻な採用の壁を打ち破るべく、全く新しいプラットフォームを立ち上げた人物がいます。株式会社ヒーロープロデュースの代表取締役、西村康平氏です。大手法人はもちろん、M&Aや経営の現場で培った深い洞察力を武器に、企業と若者たちの「熱量」をダイレクトに結びつける同氏の独自の哲学と、事業に込める熱い想いに迫ります。

企業の知名度を問わず、双方が熱量で結ばれる「採用オークション」

――現在の事業内容や特徴について教えてください。

現在のメイン事業として、転職採用のプラットフォームである「採用オークション」を展開しています。このプラットフォームの大きな特徴は、求職者に少しこだわりを持っている点であり、特に自衛隊出身者といった、私たちが「バイタリティ人材」と呼んでいる熱いエネルギーに満ちた若者たちが多く参加しています。

仕組みとしては、求職者が月に2回、企業の経営者たちの前で自身の自己PRや将来の夢をプレゼンテーションします。それに対して企業側は、プラットフォーム上でその日限りのオファーを出し、最終的に数ある選択肢の中から求職者自身が1社を選ぶという流れです。原則として1週間という非常に早いスピード感でマッチングを進めていくのが特徴です。一般的には有名な大企業が有利になりがちですが、この仕組みであれば、企業の規模や知名度に関係なく、本当に優秀な人材と熱意ある経営者が直接繋がり合うことができます。

挫折と気づきを経て辿り着いた、経営の道

――経営者になられた経緯を教えてください。

新卒で入社した三井住友海上火災保険株式会社では、大手の商社や物流企業向けのリスクマネジメント営業を担当していました。その後、株式会社日本M&Aセンターに入社し、大手の金融機関との連携や提携部署の立ち上げに携わりながら、数多くのM&Aを成約に導いてきました。さらに、車のオークションを運営する会社に経営責任者として出向き、実際の経営現場で舵取りを経験したのち、株式会社ヒーロープロデュースを設立しました。

私のキャリアにおける最大の転換点は、日本M&Aセンターに入社して3ヶ月ほどの頃でした。当時の私はそれまでの人生でそれなりの成功体験を積んできたつもりでおり、それが根拠のない自信になっていました。ある会社の買収を検討されている経営者様と上席同席のもとで面談した際、我が身を切り離すほど大切に想う気持ちに寄り添うことができず、軽率な発言をしてしまったのです。そのとき、同席していた上席から「お前は何者でもない」と厳しく諭され、自分の甘さと未熟さに直面しました。

その日から、営業という仕事の本質や、経営者になることの重みを真剣に考えるようになりました。無形の商材を扱う営業も恋愛も、すべては相手の「心を動かす」ことができるかどうかにかかっています。単なる条件の提示ではなく、相手の人生や本音に深く向き合うことの重要性を学び、その経験こそが今の私の経営者としての原点となっています。

「情熱を形に、挑戦を文化に」――少数精鋭が生み出す圧倒的な熱量

――組織運営で意識していることを教えてください。

当社の組織運営において大切にしているのは、メンバー一人ひとりが持つ熱量を最大限に引き出し、それをチーム全体で共有することです。私自身が現場でクライアントの経営者と向き合う中で、彼らが「本当にこの人材が欲しい」と切望する瞬間に立ち会うたび、この事業の社会的意義の大きさを実感します。

また、社内では自衛隊出身者をはじめとする若者たちが、自分の夢や将来のビジョンを堂々と語り、それに共感した企業から真っ直ぐなオファーを受け取れる環境を作っています。失敗を恐れずに挑戦することを特別なことではなく、誰もが当たり前に行える「文化」に昇華させること。それが、今の私たちの組織を支える最も重要な軸となっています。

個人の熱意が正当に評価される、誰もが主役になれる未来へ

――今後の展望や挑戦したいことを教えてください。

今後の展望としては、「採用オークション」のプラットフォームをさらに強固なものにしていきたいと考えています。現在は売上規模が中堅中小企業層を中心に広がっていますが、今後は人材紹介会社など外部のパートナーとの連携も積極的に進め、より多くのバイタリティ人材と企業をスピーディーにマッチングできる仕組みを構築していきます。

日本の社会には、学歴や従来の書類選考の枠組みだけでは測れない、泥臭くも素晴らしい熱量を持った若者たちがたくさん眠っています。そうした人々が自分の経歴や知名度に関係なく、情熱と実力で正当に評価され、夢に近づける世界線を作りたい。これからも既存の枠組みに囚われない挑戦を続け、関わるすべての人の未来を熱く照らし出す企業であり続けます。

子供との大切な時間

――仕事以外でのリフレッシュ方法を教えてください。

何もかも忘れてリフレッシュするというのは立場上難しいですが、生まれたばかりの子供がいるので子供との時間が一番のリフレッシュになっています。

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