「好きだからこそ、価値を生み出せる。」広告の本質を見極め、人とブランドを支えるコンサルティング
ピーアンドエー合同会社 代表 松井 一正氏
広告・メディア業界で豊富な経験を積み、現在は広告・メディアコンサルティングを手がけるピーアンドエー合同会社。広告費監査をはじめとした専門性の高いサービスを通じて、広告主と広告会社の双方に寄り添った支援を行っています。本記事では、代表の松井一正氏に、事業への想いや経営で大切にしている考え方、今後の展望について伺いました。
目次
広告の透明性を支える、第三者だからこその価値
――現在の事業内容について教えてください。
広告やメディアに関するコンサルティングを中心に事業を展開しています。これまで広告代理店で培ってきた経験を活かし、企業の広告活動を支援しています。
なかでも近年多く手がけているのが、広告費の監査業務です。企業にとって広告費は大きな投資ですが、運用内容は専門性が高く、見えにくい部分も少なくありません。そのため、広告会社が契約どおり適切に運用しているかを第三者の立場で確認し、広告費が正しく使われているかをチェックしています。
デジタル広告が主流となり、インプレッションや配信状況なども以前より複雑になりました。そのため、広告主と広告会社の双方にとって、透明性を高める役割がこれまで以上に重要になっていると思います。
――会社の理念や大切にしている考え方を教えてください。
会社として大切にしているのは、「人のためになること」を常に考える姿勢です。
ホームページでは「お客様」という表現を使っていますが、私自身が意識しているのは、もっと広い意味での「人」です。目の前の担当者だけを見るのではなく、その上司や関係者など、周囲の立場まで理解した上で物事を考えることが、本当に相手のためになると考えています。
例えばプレゼンテーションでも、担当者だけが納得しても、その先の決裁者に伝わらなければ意味がありません。だからこそ、相手の背景や組織全体を理解し、その先にいる人まで見据えて提案することを心がけています。1つの視点だけで判断するのではなく、多角的に物事を捉えることが、より良い結果につながると思っています。
経験を糧に、自分らしい働き方という選択
――これまでのキャリアについて教えてください。
広告代理店で長くキャリアを積み、日本企業だけでなく外資系企業でも経験を重ねてきました。海外系広告会社の日本法人では経営にも携わり、広告ビジネスをさまざまな立場で経験してきました。
当時は広告を運用するというより、広告戦略やマーケティングプランを設計する仕事が中心でした。限られた広告予算をどの媒体に配分し、どの地域で、どのように展開するかを考えながら、企業のマーケティングを支えてきました。
その後は中国・上海にも拠点を構え、日本企業の中国進出に伴う広告・マーケティング支援にも携わりました。現地で販路拡大を目指す中小企業に寄り添い、広告やマーケティングの担当として事業展開を支援してきた経験があります。
――独立を決意したきっかけを教えてください。
最後に在籍していた会社では、海外企業の日本駐在として広告業務を担当していました。ただ、1つのブランドだけではなく、もっと幅広い仕事に携わりたいという想いが次第に強くなっていったんです。
会社にも配置転換を相談しましたが、自分に求められている役割は変えられないという結論でした。それなら、本当にやりたい仕事ができる環境を自分でつくろうと考え、独立を決意しました。
現在は案件ごとに専門性を持つパートナーとチームを組むスタイルで仕事をしています。その方が自由度も高く、自分が価値を発揮できる仕事に集中できます。事業を大きくすることよりも、自分が納得できる仕事を続けていくことを大切にしています。
人とのつながりと前向きな姿勢が、新たな価値を生み出す
――人とのコミュニケーションで大切にしていることを教えてください。
現在は社員を置かず、さまざまな専門家と連携しながら仕事を進めています。そのため、何よりも人とのつながりを大切にしています。
特に意識しているのは、多くの方と直接会い、食事などを通じて交流することです。そうした場で新しい方を紹介していただくことも多く、そのご縁が新たな仕事につながるケースも少なくありません。こうした人とのつながりの積み重ねが、今の仕事につながっています。
――どのような人と一緒に仕事をしたいと考えていますか。
一緒に仕事をしたいと思うのは、何よりも前向きな方です。
「でも」「難しい」とできない理由を並べるのではなく、「どうすればできるか」を考えられる方と仕事がしたいですね。
壁にぶつかることは誰にでもあります。でも、そこで諦めるのではなく、解決策を考え続けられる方は周囲にも良い影響を与えます。前向きな姿勢は組織全体の雰囲気を変え、新しい挑戦にもつながるものです。一緒に仕事をする相手には、ポジティブで建設的な考え方を大切にしてほしいと思っています。
好きな仕事にこだわり、変化する時代へ挑み続ける
――今後、取り組んでいきたいことを教えてください。
現在は広告費監査を中心に事業を展開していますが、今後は新しい時代に合ったサービスやスタートアップ企業の支援にも積極的に関わっていきたいです。
近年はAIを活用した広告運用など、新しい技術が次々と生まれています。そうした新しい仕組みを持つ企業を支援することは、自分自身にとっても学びになりますし、これからの広告業界に必要な価値につながると感じています。
――経営で譲れない価値観はありますか。
私が仕事をする上で譲れないのは、「好きな仕事をすること」と「笑いのある環境」です。
好きではないブランドや企業の仕事は、条件が良くても基本的には引き受けません。好きなものだからこそ自然と調べ、深く理解し、より良い提案ができます。その積み重ねが成果にもつながると考えています。
また、笑いのない会議からは良いアイデアは生まれません。楽しく前向きな雰囲気のなかで意見を交わすからこそ、建設的な議論ができ、新しい発想も生まれます。そうした前向きな空気が人を動かし、仕事の質も高めてくれると思っています。
「Positive Aggressive」の精神で、挑戦を楽しみ続ける
――仕事をする上での原動力や、ご自身の人生観を教えてください。
私は「人生は一度しかないのだから、楽しんだ方がいい」と考えています。
仕事では壁にぶつかることもありますが、それをネガティブには捉えていません。壁があるからこそ考え、成長できると思っています。そうした考えから、目の前の課題を前向きに受け止め、一つひとつ乗り越えていくことを大切にしています。
社名の「P&A」は、「Positive Aggressive」の頭文字です。その名の通り、常に前向きな姿勢で挑戦を続けながら、自分自身も成長し、新しい価値を社会へ提供していきたいです。