地域と人をつなぎ、新たなにぎわいを創る――LOHAS JAPANが挑む商店街活性化
LOHAS JAPAN株式会社 代表取締役 下沖 和幸氏
LOHAS JAPAN株式会社は、太陽光関連事業や建設関連事業、フード事業、エンターテインメント事業など、関わる人それぞれの強みを活かしながら事業を展開している企業です。現在は、商店街を舞台に地域とエンターテインメントを融合させ、新たなにぎわいづくりに取り組んでいます。本記事では、代表の下沖和幸氏に、会社設立までの歩みや経営に対する考え方、今後の展望などについて伺いました。
目次
人と地域をつなぐ事業で、新たな価値を生み出す
――現在の事業内容について教えてください。
当社では、建設や太陽光関連事業をはじめ、建築資材、フード、エンターテインメントなど、役員や関係者それぞれの得意分野を活かしながら事業を展開しています。
――現在、特に力を入れている取り組みについて教えてください。
現在、力を入れているのが商店街の活性化です。フード事業をきっかけに商店街とのご縁が生まれ、空き店舗を活用して飲食店やイベントスペースを立ち上げました。
イベントスペースでは、ライブや映画上映会、スポーツのパブリックビューイング、落語会などを開催しています。商店街のイベントにも積極的に参加するほか、本屋やカフェの出店支援にも携わり、人が訪れるきっかけづくりを進めています。
目指しているのは、商店街にもう一度にぎわいを取り戻すことです。人が集まれば、新たな店が生まれ、地域にも活気が戻ってきます。そうした循環をつくることが、商店街全体の活性化につながると考えています。
倒産という経験を経て、東京でゼロから再出発
――会社設立までの経緯を教えてください。
私は以前、宮崎県で建設会社を経営し、土木や建築、管工事、舗装工事など幅広い事業を手がけていました。しかし2007年、取引先の倒産をきっかけに経営が悪化し、自らの会社も破産することになったんです。
その後、以前からお世話になっていた栗原弘行氏から東京へ来るよう声を掛けていただき、再出発を決意しました。そして2010年にLOHAS JAPAN株式会社を設立し、新たな一歩を踏み出しました。
――設立当初は、どのような事業に取り組まれていたのでしょうか。
当初は宮崎で太陽光関連事業を進める予定でしたが、新燃岳の噴火や東日本大震災が発生したことをきっかけに、宮崎から職人約30人を連れて東北へ向かいました。青年会議所時代から災害支援活動に携わっていたこともあり、本社も陸前高田市へ移して復興支援に取り組むことにしたんです。
その後に東京へ拠点を移し、多くの人との出会いに支えられながら現在の事業へとつなげてきました。
等身大の経営と、社会への恩返しという信念
――現在の会社運営で大切にしていることを教えてください。
会社を実際以上に大きく見せないことです。現在は少人数体制で、本来の規模に合った堅実な経営を続けており、だからこそ、お付き合いする方には会社の現状を正直に伝え、信頼関係を築くことを何より大切にしています。
コロナ禍には経営相談が増え、コンサルティング業務が大きく伸びた時期もありました。しかし、それを会社本来の実力とは考えていません。今の規模に合った経営を積み重ねながら、一つひとつ信頼を築いていきたいと思っています。
――経営判断の軸になっている価値観は何ですか。
私の根底にあるのは、会社を倒産させたことへの「償い」です。当時、多くの従業員とその家族に迷惑をかけました。その方々へ直接恩返しをすることはできませんが、自分にできる形で社会へ返していくことが使命だと思っています。
信頼を大切にし、同じ方向を向ける仲間と歩む
――社内のコミュニケーションで大切にしていることを教えてください。
私が大切にしているのは、メンバーと直接会話をすることです。近くにいる社員や役員とは食事をしながら意見を交わし、遠方で活動するメンバーとは電話で近況を確認するなど、できるだけ顔を合わせたり声を聞いたりする機会を設けています。
一方で、日々の仕事まで細かく指示を出すことはしていません。月末に報告を受ける以外は、それぞれの判断を尊重しています。社員が「会社に使われている」と感じるのではなく、自分の意思で仕事に向き合える関係が理想です。
――一緒に働きたいと思うのは、どのような方ですか。
一緒に働きたいのは、同じ方向を向いて歩んでいける方です。考え方や目指す方向に共感できる方とは、私から積極的に声を掛け、お話しする機会をつくっています。
また、今後は配信事業にも取り組んでいく予定であるため、エンターテインメントに興味があり、新しいことに挑戦したいという意欲のある若い世代とも出会いたいと考えています。事業を次の世代へつないでいくためにも、同じ思いを共有できる仲間を増やしていきたいですね。
地域に人が集まる場所を増やし、未来へつないでいく
――お休みの日はどのようにリフレッシュされていますか。
リフレッシュできるのは、宮崎の実家へ帰省したときです。母や飼っている犬と過ごし、今も現役で頑張る同級生と酒を酌み交わす時間が、何よりの息抜きになっています。
現在は商店街の取り組みを最優先にしており、多くの時間を店舗運営に充てています。カウンターなども自分たちでDIYし、一から店づくりを進めてきました。そのため、まとまった休みを取る機会は多くありませんが、宮崎で過ごす時間が仕事への活力につながっています。
――最後に、今後の展望について教えてください。
今後は、イベントスペースをさらに活用し、商店街に多くの人が訪れる場所へ育てていきたいと考えています。イベントやライブなどを継続し、地域に新たなにぎわいを生み出していきたいですね。
また、亡くなった栗原氏たちが取得した特許や、私自身が取得した実用新案を社会で活用することも大きな目標です。受け継いだ想いを形にし、地域や社会に役立てていければと思っています。
そして経営者として最も譲れないのは、「会社を二度と潰さないこと」です。その想いを胸に、一歩ずつ信頼を積み重ねながら、地域とともに歩み続けてまいります。