「自分らしく輝ける」を形に――葉山潤奈氏が描く、ブランドと人を育てる経営
株式会社Joint M’s Japan 葉山 潤奈氏
「誰もが自分らしく輝ける世界を目指す」という思いを軸に、コスメブランドのプロデュースを中心とした事業を展開する株式会社Joint M’s Japan。現在は小売業を主軸としながら、コスメブランドの展開に加え、健康食品やスキンケアブランドの事業にも取り組み、事業領域を広げています。本記事では代表の葉山潤奈氏に、起業の経緯や経営に対する考え方、組織づくりへの思い、そして今後の展望について伺いました。
「自分らしさ」を引き出すブランドづくり
――現在の事業内容や特徴について教えてください。
現在は小売業をメインとしながら、コスメブランドのプロデュースを行っています。今年からはダイエットサプリをはじめとする健康食品事業にも取り組み始め、今後はスキンケアブランドも展開していく予定です。
会社を立ち上げた原点は、女性が女性を守る芸能プロダクションの運営でした。私自身が芸能界でパワーハラスメントを経験したことをきっかけに、「同じ思いをする女性を支えたい」という気持ちから25歳で起業したんです。しかし、時代の変化やコロナ禍を経て、芸能プロダクションという形が所属者の可能性を狭めてしまう側面も感じるようになり、約2年前に事業を終了しました。
その経験を通じて培った「人をプロデュースする力」や「ブランディング力」は、現在の商品づくりにも生かされています。広告に頼るのではなく、自らがブランドの顔となり、配信などを通じて直接お客様と向き合いながら信頼を積み重ねてきました。良いものは良い、そうでないものはそうでないと率直に伝え続けてきた姿勢が、多くの支持につながっていると感じています。
――会社の理念やビジョンについて教えてください。
SNSが当たり前になった今、人と比較して自信を失ってしまう人も少なくありません。だからこそ、「誰かの価値観ではなく、自分自身を愛せる人になってほしい」という思いがあります。
太っている、痩せているといった世間の基準ではなく、自分らしさを磨いていくことが大切だと考えています。一人ひとりが持つ個性はダイヤモンドのようなもの。その魅力をさらに輝かせる存在として、コスメも役立ててもらえたら嬉しいと思いながら商品をプロデュースしています。
経営の原点は「信じた道を貫く」こと
――経営者になったきっかけを教えてください。
幼い頃から父親が経営者だったこともあり、「将来は社長になりたい」という思いを持っていました。一方で、自分自身は誰かが決めたルールの中で働くよりも、自らルールをつくりたいという気持ちが強かったです。
現在の会社では、女性が働きやすい環境づくりにも力を入れています。出社を前提とせず、それぞれの生活に合わせて働けるスタイルを取り入れ、子育て中のスタッフも無理なく仕事ができる環境を整えています。日本では珍しいかもしれませんが、柔軟で遊び心のある組織が強みです。
――経営判断で大切にしていることは何でしょうか。
経営判断では、自身の直感や時代を見る感覚を大切にしています。配信文化が広がり始めた頃から、その可能性を感じ、自ら飾らない姿を発信するスタイルを選びました。その結果、多くの支持を得ることができたと思います。
判断基準としているのは、「人や社会のためになるか」「自分が本当にやりたいことか」「ビジネスとして成立するか」の3点です。最終的な責任を負うのは経営者自身だからこそ、自分を信じて決断する姿勢を貫いています。
また、ブランドの世界観も何より大切にしています。過去には大手企業との取引の機会がありながらも、ブランドコンセプトに反するパッケージ変更の要望を受けたため、提案を断ったこともありました。「媚びないブランド」という軸を守ることが、長く愛されるブランドづくりにつながると考えています。
人を信じ、熱量を共有する組織づくり
――社員との関わりで大切にしていることを教えてください。
仕事だけの関係にならないよう、対面で会う機会を設けたり、一緒に遊びに行ったりする時間も大切にしています。そうした時間を通して、それぞれの得意分野や個性を知り、より力を発揮できる役割を考えています。
社員とは仕事だけでなく、子育てなどプライベートの相談も気軽にできる関係を築いており、日本というよりアメリカのようなフランクなビジネススタイルです。
――採用や人材育成で大切にしていることを教えてください。
採用で重視しているのは、一つの船に乗る仲間として、同じ熱量で会社を成長させようという気持ちを持っていることです。また、教育では失敗を責めることはありません。ミスをしたら一緒に対策を考え、挑戦することを恐れない人材を育てたいと考えています。
ブランドとして自立し、世界へ挑戦する
――今後の展望について教えてください。
これまではECサイトを中心に販売してきましたが、今後は実店舗の展開や卸販売にも挑戦したいと考えています。最終的には「葉山潤奈が勧める商品だから」ではなく、「このブランドだから選ばれる」と言われる存在になることが目標です。
現在は海外発送にも対応していますが、本格的な海外展開にも取り組んでいきたいと考えています。
一方で、自身がブランドの広告塔として活動できる時間には限りがあることも意識しているので、ブランドが独り立ちできる仕組みづくりが今後の大きな課題です。そのため、新たな挑戦は幾つになってもし続けていきたいです。
子どもと過ごすことが癒しの時間
――休日の過ごし方やリフレッシュ方法を教えてください。
今は生まれたばかりの娘と過ごす時間が何よりの癒しです。自宅には仕事に集中するための部屋を設けていますが、仕事を終えて娘のもとへ戻る時間が毎日の楽しみになっています。「母になる」という夢がかなったことで、生きる意味を改めて実感し、若い頃以上に充実した日々を送っています。
――最後に、今後の展望や読者へのメッセージをお願いします。
ブランドを手に取ってくださる方が誇りを持てる商品を届け、社員にも「この会社で働けて良かった」と思ってもらえる会社をつくっていきたいです。人とのつながりを何より大切にしながら、自分にできる挑戦を一つずつ積み重ね、これからも多くの人に良い影響を届けられる存在を目指していきます。