不調改善とスポーツ支援を軸に、北海道各地へトレーニング環境を広げる

株式会社B Conditioning 代表取締役 谷口 嵩幸氏

個人事業として約7年間運営してきたパーソナルジムを法人化し、新たな体制で事業を展開する谷口氏。筋力向上や減量だけを目的とするのではなく、慢性的な身体の不調改善や、ゴルフ・テニスなどのスポーツパフォーマンス向上を支援しています。ジム運営を担う代表取締役の谷口氏に、これまでの歩みや現在の事業、組織づくり、北海道内での地方展開について伺いました。

身体の不調からスポーツの課題まで、幅広く支えるパーソナルジム

――現在の事業内容について教えてください。

当社は健康産業の1つとして、パーソナルジムの運営とパーソナルトレーニングの提供を行っています。もともとは「B Conditioning」という名称で、私が個人事業主として約7年間運営してきました。今年4月に法人化し、現在は共同経営という形で事業を運営しています。

もう1人の代表取締役社長は、モーグルやホッケーなどの日本代表チームに帯同するトレーナーであり、担当業務はトレーナー業務に加え、経営や財務です。私は代表取締役として、ジム全般の運営を担っています。

――一般的なパーソナルジムとの違いはどこにありますか。

当社では、アスレティックトレーナーとして学んできた知識や経験を活かしています。けがの予防や身体のコンディショニング、動きの改善、スポーツに必要なトレーニングまで幅広く対応できることが特徴です。

日本におけるアスレティックトレーナーは国家資格ではなく、協会が認定する資格です。スポーツ会場のピッチサイドなどで選手を支えるトレーナーのようなイメージです。

――現在、特に多い相談について教えてください。

慢性的な腰痛や肩こり、膝の痛みなどの不調改善です。単に痛みがある部分だけを見るのではありません。動きの原因や身体の癖を評価し、必要なアプローチを考えています。

また、ゴルフをされるお客様も多くいらっしゃるため、けがの予防や飛距離アップ、スコア向上を目的としたトレーニングも提供しています。

私は以前、テニス選手のサポートに関わっていました。そのつながりから、ジュニア世代のテニストレーニングを支援する機会も多くあります。そのため、現在は不調改善、ゴルフ、テニスの3つが主な領域です。

自衛隊からトレーナーへ、現場経験を重ねて独立

――トレーナーを目指すまでの経歴を教えてください。

高校卒業後は、5年間自衛隊に所属していました。退職後に専門学校へ進み、身体について学びながら資格を取得。専門学校の卒業後は、フリーのトレーナーとして5、6年ほど活動しました。

パーソナルジムの立ち上げや、高齢者向けデイサービスでのリハビリ支援、フィットネスジムでの勤務など、さまざまな現場を経験しています。

――独立してジムを構えたきっかけは何ですか。

契約していたパーソナルジムやデイサービスが、経営上の理由で事業を終了したことがきっかけです。それを機に、自分で施設を構えようと考えました。

2019年5月頃にジムを立ち上げ、個人事業主として運営を始めました。当時は、ボディメイクや筋肉づくりを前面に出すパーソナルジムが増えていた時期です。

一方、私は身体や動きの改善、スポーツ選手の支援に関する経験を積んできました。そこで、自分の強みがある分野で勝負しようと考え、現在のサービスにつながる形をつくってきました。

誠実さとタフさを重視し、知識が社内に残る組織へ

――一緒に働く人に求めることは何ですか。

私は1人で働いてきた期間が長いため、採用や育成の経験が豊富にあるわけではありません。

ただ、仕事に真っ直ぐ向き合い、真面目に取り組む姿勢は大前提だと考えています。この業界は体力が必要になる場面も多いため、最後はタフであることが重要です。

――組織のなかに残していきたい知識や仕組みはありますか。

現在はトレーニングセッションに加え、SNSやブログの更新など、Webに関する業務も私が行っています。将来的に外部の力を借りる場合も、業務をそのまま任せるだけにはしたくありません。

SNS運用やWebマーケティングの基礎を社内に共有し、フィードバックを受けながら、組織全体の知識を少しずつ高めていく形が理想です。

外部へ丸投げすれば、時間を確保できるという利点はあります。一方で、組織に知識が残りにくくなります。先々を考えると、運用を進めながら、ノウハウも社内に蓄積していきたいです。

北海道各地に、選手とトレーナーを支える拠点をつくる

――今後の事業展開について教えてください。

法人として新しい体制を始めたばかりなので、まずは現在の経営を安定させることが第1です。その基盤が整った後は、北海道内で地方展開を進めたいと考えています。

もう1人の経営者は、地方での合宿やトレーナー帯同が多いものの、現地に活動拠点がありません。合宿先や地方に自社のトレーニングジムがあれば、帯同時にも活用できます。

地域のジュニア選手や、地元で競技を続ける選手への支援にもつながると考えています。

――北海道内での展開を目指す理由を教えてください。

本州には、優秀なトレーナーが多いですし、ジムも豊富です。しかし、北海道では札幌にトレーナーや施設が集中しています。地方へ行くほど、スポーツに必要なトレーニングや健康づくりができる環境は少ないのが現状です。

地方出身者が札幌の学校で学び、トレーナーを目指しても、地元へ戻ろうとしたときに就職先がないという問題もあります。

私たちは専門学校で非常勤講師も務めています。生徒や学校の先生から、地元に働く場所がない、行きたい施設が少ないという声を聞くことも珍しくありません。施設づくりと雇用の両面から、そうした課題を少しずつ解消したいと考えています。

限られた休日は家族と過ごし、次の役割を担う人材を育てる

――普段はどのようなスケジュールで働いていますか。

ジムは火曜日から日曜日まで営業しています。月曜日は、専門学校で非常勤講師を務めているため、学校がある期間は休みがない月もあります。

日中は朝から晩までジムで過ごしていることがほとんどです。トレーニングセッションを行いながら、SNSやブログの更新、新しい体制に伴う各種の作業にも対応しています。

――休みが取れた日は、どのように過ごしていますか。

夏休みなどで学校が休みになると、月曜日に休めることがあり、その日は基本的に家族と過ごす時間に充てています。

将来、私が地方拠点の立ち上げを担うことになれば、専門学校での仕事を当社のスタッフへ引き継ぐことも考えています。学校とのつながりを大切にしながら、事業の成長にあわせて、次の人へ役割をつないでいきたいです。

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