「豊かな人生」を事業でつくる、株式会社STORY plusが描く社会共創型カンパニー

株式会社STORY plus 代表取締役社長 畑 圭一郎氏

株式会社STORY plusは、経営人材に特化した人材紹介事業と、シニア女性を対象とするダンスコミュニティ「らくリズ」を展開しています。異なる領域の事業をつなぐのは、一人でも多くの人が自分の人生を「豊かな人生だ」と言い切れるように支援したいという思いです。2020年の創業以来、当社は事業を通じて人の豊かさをつくることに取り組んできました。今回の取材では、経営の軸にある「行雲流水」という考え方、フラットな組織づくり、2040年に向けた構想について伺いました。

人材紹介とダンスコミュニティで「豊かな人生」を支える

――現在の事業内容について教えてください。

当社は現在、経営人材や経営幹部に特化した人材紹介「エグゼクティブ・サーチ事業」と、シニア女性を対象にしたダンスコミュニティ「らくリズ事業」を展開しています。

事業領域は異なりますが、根底にある考え方は共通しています。当社が実現したいのは、事業を通じて、一人でも多くの人が自分の人生を「豊かな人生」と言い切れるようになることです。そのための支援を行うことが、当社の根っこにあります。

人材紹介もダンスコミュニティも、その人の人生が豊かになっていくことにつながる事業だと考えています。また、当社では「豊かな人生」を構成する要素を整理し、それぞれにつながる事業を展開していきたいと考えています。 

社内では、「日本を代表するウェルビーイング・クリエイティブ・カンパニーであろう」と掲げています。ただ、理念は言葉にするだけでは形になりません。ビジネスとして成立し、お客様から支持され、売り上げも伴っている状態になってこそ、目指す世界観を事業として体現していくことを大切にしています。 

「行雲流水」を軸に、自然な選択とフラットな組織を重んじる

――経営者になったきっかけを教えてください。

私は以前から、いつかは起業するつもりでいました。創業のきっかけになったのは、ある企業の社長と飲みながら話していたときのことです。「だったら明日やればいい」と言われたんですよね。

当時の私は、「これくらいお金を貯めてから」といった理由をつけて、なかなか踏み出せずにいました。すると、その社長から「死ななかったらいいんじゃないの」と言われまして。究極的な言葉でしたが、「確かにそうだな」と思い、そこで創業する日を決めました。

その話をしたのが2019年で、1年後の2020年3月に会社を立ち上げました。

――経営者として大切にしている価値観を教えてください。

私のなかには、「やる以上は、常に成長と挑戦を続ける」という価値観があります。幼少期から大学まで野球を続けるなかで、さまざまな指導者と出会い、身につけた考え方だと思います。

父から受けた影響も大きいです。父は意見や助言をしながらも、最後には「自分の人生なのだから、自分で決めなさい」と言ってくれました。人はいろいろな人や環境から影響を受けますが、自分の人生という車のハンドルを握るのは自分自身です。その感覚は、豊かな人生にも直結すると考えています。

母との経験も、今の私の人に対する感覚の原点の一つになっています。幼少期は、複雑な家庭環境だったこともあり、周囲の目を気にしながら過ごしていた部分がありました。そのためか、人の表情や場の空気の変化を敏感に感じ取ることが多かったように思います。

その経験と直接つながっているかはわかりませんが、振り返ると、幼い頃から人に対する感度や洞察力には、自分なりにアンテナが立っていました。現在、人に関わるビジネスを行っていることにも、当時の境遇が直接的、あるいは間接的につながっているのかもしれません。

こうした経験を通じて、自分の意思を持ちながらも、その時々の人や環境に応じて柔軟に向き合うことを大切にするようになりました。

経営で大切にしている言葉は、「行雲流水」です。空を行く雲の流れ、川に流れる水のように、自然の流れに沿って動くという意味です。もちろん、自分の意思や信念を持ち、目指す山や高い目標を定めることは必要です。

その信念を持ち続ければ、そのときの状況に応じて、何がもっとも自然な選択なのかを考えることができ、それに従って動くことが重要だと思っています。

――組織運営で大切にしていることを教えてください。

組織運営では、とにかくフラットであることを重視しています。現在のメンバーは雇用形態の違いを含めて30人弱ほどです。役職による距離をつくらず、お互いに意見を言いやすい環境にしたいと考えています。

一緒に働きたいのは、誠実で、嘘をつかず、人として信頼できる人です。当社には21の大切にしたい価値観があり、それらを一言に集約したコアバリューが「子どもに誇れる大人であれ」です。

何かを判断するときには、「それは子どもにも誇って言えることか」と問いかけます。そうではないことをしてビジネスを成功させるくらいなら、やらないほうがいいという考えです。

――休日はどのように過ごしていますか。

私にとって仕事は趣味に近く、休日も自然と仕事について考えたり、取り組んだりすることがあります。一方で、家族と過ごす時間も大切にしています。仕事とプライベートを明確に切り分けるというより、どちらも自分の人生の一部として楽しんでいる感覚です。

仲間の知を結集し、2040年に日本を代表する企業へ

――2040年に向けて、どのような企業を目指していますか。

2040年には、年商250億〜300億円ほどの規模を目指しています。現在は人材紹介とダンスコミュニティの2つですが、その頃にはさらに多くの事業が生まれている状態にしたいと考えています。

そして、日本のどこかの誰かが、いつもどこかで当社のサービスに触れている。そのような世界をつくりたいと思っています。

――実現に向けて、どのような組織をつくっていきますか。

実現に向けた最大のポイントは、人とチームです。当社は「社会共創型カンパニー」という組織のあり方を目指しています。当社の理念に共感する人が自然に集い、それぞれが持つ経験や知恵を持ち寄る。その力を事業として社会に届け、そこで生まれた価値を再び社会へ還元する循環を生み出したいと考えています。

私が社長として担う役割は、料理人に近いものです。良い食材が揃っていても、どの食材を組み合わせ、どのような料理をつくるかによって、完成するものは変わります。今、良い仲間が集まってきているからこそ、「この事業ならこの人とこの人」というように、それぞれの力がもっとも活かされる組み合わせを考えることが重要です。

社長の指示をヒエラルキーのなかで実行する組織ではなく、理念に共感して集まった人たちが、自分たちで考え、主体的かつ能動的に動く組織でありたいと思っています。これからも仲間と知恵を結集し、「豊かな人生」を生み出す事業を増やしながら、日本を代表するウェルビーイング・クリエイティブ・カンパニーを形にしていきます。

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