日常生活の中に当たり前に存在するジムへ――B-line! 東京中野新橋店が支える健康習慣
B-line! 東京中野新橋店 代表 高瀬 久美子氏
B-line! 東京中野新橋店は、女性専用のサーキットトレーニングを中心に、ヨガやステップ台エクササイズ、ストレッチ、筋膜リリースなどを提供しています。中野新橋で21周年を迎え、20年近く通い続ける会員さんも多くいます。会員一人ひとりの変化に向き合いながら、運動を継続する大切さを伝えている高瀬氏に、事業の特徴や現在の仕事を始めたきっかけ、今後について伺いました。
女性が安心して通い、体の基礎を整えられる場所
――現在の店舗の特徴を教えてください。
当店は、営業時間内を女性専用フィットネスジムとして運営しており、男性がいる場所では運動しにくいと感じる方にも、安心して通っていただける環境です。中心となるのは、油圧マシンによる無酸素運動と、ボードによる有酸素運動を40秒ごとに交互に行うサーキットトレーニングです。体幹を意識して全身を動かし、健康な体の基礎をつくることを目的としています。
サーキット運動以外にも、ヨガやステップ台エクササイズ、筋トレ+ストレッチ、筋膜リリース、体の部位ごとにほぐすプチプログラムなどを取り入れています。2026年8月からはフラダンスも始まりました。
ヨガには、椅子に座りながら参加できるロコモヨガ、心身のリラックスを目的としたアロマリラックスヨガ、骨格の歪みにアプローチする骨ヨガなどがあります。営業時間外には、男性も参加できるメンズヨガも行っています。
ステップ台エクササイズでは、有酸素運動に筋トレやストレッチを組み合わせています。筋トレ+ストレッチでは、経験豊富な指導者のもと、体を動かしながら柔軟性を高めていきます。
筋膜リリースは私が担当しており、ポールやリングなどを使って筋肉をほぐし、体の可動域を広げることを目的としています。約10年間で延べ1万人の方に実施してきました。会員さんからの要望を受け、営業時間外には男性向けの筋膜リリースやストレッチも行っています。
ヨガやステップ台エクササイズなどは指導経験豊富な先生に来ていただき、サーキット運動や筋膜リリース、プチプログラムは私が担当しています。本部ではサーキット運動が主軸ですが、そのほかの内容は各店舗で工夫できるため、当店に必要だと思うものを取り入れてきました。
――店舗運営でもっとも大切にしていることは何ですか。
会員さんに喜んでいただくことを最も大切にしています。「体重が落ちた」だけでなく、「肩や腰、膝が楽になった」「体が締まってきた」「体力がついた」「階段を上りやすくなった」など、通う前より体の状態が良くなったという声を聞けると、本当にうれしいです。
体の不調や悩みは人によって異なります。「ここがつらい」と聞いたときには、その方に合った方法を探して提供し、一緒に解決していきたいと思っています。皆さんが健康でいられるよう、これからも一人ひとりに向き合う姿勢を大切にしていきたいです。
手探りで始めた経営と、続ける意味を確信した経験
――この仕事を始めたきっかけを教えてください。
以前は、パソコンを使う事務系の仕事をしていました。若い頃には、出版やイベント関係、省庁での仕事も経験しています。結婚や出産で10年以上仕事から離れた後、人材派遣の仕事を経て、ハローワークで当ジムの正社員募集を見つけました。
もともと体を動かすことは苦ではなかったので、2012年11月から働き始めました。当時は強い志があったというより、自分の健康も維持できる仕事なら良いと思ったことがきっかけです。ジムに通った経験はありましたが、サーキットトレーニングや指導する仕事は初めてでした。
――経営を引き継いだ経緯を教えてください。
前任者がほかの地域でも店舗を運営していたことなどから、本部と前任者より「この店を引き継ぎませんか」と打診され、2014年2月に運営を引き継ぎました。
経営経験はなく、最初は不安でしたが、仕事自体は自分に向いていると感じ、日々の課題に対応しながら続けてきました。
職業支援訓練校で経理やパソコンの資格を取得していたため、現在は確定申告やWeb作成も自分で行っています。以前の経験が、経費削減にも役立っています。
――仕事への考え方が変わった出来事はありますか。
大きな転機になったのはコロナ禍です。30分ごとの予約制にして人数を4人に制限し、消毒も徹底しました。一方で、感染への不安から会員数は半分ほどまで減り、経営面ではかなり厳しい時期でした。
それでも、外出や人との交流が制限されるなか、多くの方が運動に来てくださいました。その姿を見て、非常時だからこそ、体を動かして健康を保てる場所には大きな意味があると実感しました。
私自身も、2023年に事故で左鎖骨を粉砕骨折し、2025年には頸椎を損傷しました。2度のけがを経験したことで、普段から運動やストレッチを続け、体を整えておくことの重要性を改めて実感しました。
自分の体験を通じて体の仕組みをさらに学び、今では運動と日々のメンテナンスの大切さを、自分の言葉で会員さんに伝えられるようになりました。
1人で支える店舗だからこそ、継続する意思を引き出す
――現在の運営体制を教えてください。
現在、常勤の従業員はおらず、日々の運営は基本的に私1人で行っています。ヨガやステップ、ダンスなどは、それぞれ専門の先生に来ていただいています。
コロナ禍前の水準まで経営が戻っておらず、人件費を安定して出せる段階ではありません。そのため、すぐに採用するのは難しい状況です。ただ、体制を整えられたときには、以前インストラクターとして働いていた方に声をかけたいと考えています。
――今後、力を入れたいことは何ですか。
もっとも大きな課題は、運動を継続していただくことです。以前、98キロあった方が運動と食事管理を続け、約6か月で30キロ減量しました。その姿を見て5人が新たに入会しましたが、同じように努力を続けられるとは限りません。
結果を出すには、本人の意思が欠かせません。一方で、その意思を引き出す働きかけも必要だと考えるようになりました。現在は、新しく入った方の目標や目的を見極め、どうすれば無理なく続けられるかを一緒に考えています。
新たに始めたフラダンスを広げることに加え、ヨガやステップ台エクササイズ、筋膜リリースなどにも、より多くの方に参加していただきたいです。WebサイトやInstagramでの発信も続けながら、運動を始めるきっかけをつくっていきたいと思っています。
――日々のリフレッシュ方法を教えてください。
友人との食事や映画、旅行を楽しんでいます。料理も好きで、食べることは体づくりに直結するため、自分で料理をする時間も大切にしています。
韓国ドラマや音楽、YouTubeを楽しむことも気分転換の一つです。自分自身の心身の健康を整えながら、会員さん一人ひとりが運動を続け、それぞれの目標に向かっていけるよう支えていきたいです。これからも日々の小さな変化をともに喜び、皆さんに長く安心して通っていただける店であり続けたいと考えています。