マグロ解体ショーで“感動”を届ける─笑顔とエンタメで日本文化を世界へ

「マグロ解体ショー」と聞いて、どんな場面を思い浮かべますか?
全国から海外まで、食文化とエンターテインメントを融合した体験を届けているのが、鮪達人(まぐろのたつじん)の代表・鈴木賢志さんです。
マグロを通じて感動を届ける事業への思いや創業のきっかけ、チームづくり、そして今後の展望についてお話を伺いました。

マグロ一筋のエンタメ集団─トータルフローが挑む感動の体験価値づくり

まずは、現在の事業内容と他社との違いについて教えてください。

当社は「マグロ」に特化した事業を展開しており、とくにマグロの解体ショーを日本全国、そして世界へ出張して行うことを主軸としています。この一点に集中し、突き詰めるというスタンスです。 

他社との違いは、ただ魚を捌くだけでなく「エンタメ性」を重視している点です。一般的な仲卸業者が淡々とショーを行いますが、当社では「まぐろエンターテイメント」と呼び、お客様が見て楽しめるよう工夫を凝らしています。

スタッフにはホテル出身者も多く、ホスピタリティやスピーディーな対応にも自信があります。最短でご依頼から30分以内に見積もりのご提案も可能です。

また、マグロ専門の飲食店やふるさと納税の返礼品開発も手がけており、すべての事業が「マグロ」というキーワードでつながっています。

実際にどんな場所でサービスを提供されていますか?

対応するイベントの規模やシーンは実にさまざまで、100名規模の企業イベントから3000人規模の地域イベントまで多岐にわたります。私たちはホテル業界出身のメンバーが多く、ケータリングなどの現場経験を活かして、どんなお客様にも柔軟に対応しています。

開催場所はホテルをはじめ、オフィス内従業員食堂や、ホール、集客イベント、地域振興イベント、ご自宅での還暦祝いや誕生日会、マンションのパーティールームなど多様です。なかでも印象深いのはロシアでのショーですね。現地へのマグロ輸送には非常に苦労しましたが、複数ルートを確保してなんとか実現しました。

当社は「断らないサービス」をモットーに、国内外を問わず幅広く対応しています。

偶然の出会いから始まった挑戦─鈴木賢志氏がマグロを選んだ理由

鈴木さんのこれまでのキャリアと、起業に至るまでの経緯を教えてください。

私の父は愛媛から大阪に出てきて一代で電気工事会社を立ち上げ、その姿を見て育った影響で、小学生の頃から「将来は自分も会社をやるのだろうな」と自然に思っていました。ただ、何の会社かまでは決まっていませんでした。

最初に興味を持ったのはホテル業界で、関西の配膳会やホテル勤務などを経験しました。現場で培ったノウハウをゼロに戻さず活かせることはないかと考えたことが、起業の出発点になったんです。

その後、和歌山でブライダルのプロデュース業にも関わりましたが、属人化による限界を感じ、32歳で独立を決意しました。

なぜ“マグロ”だったのですか?事業としての手応えを感じたきっかけを教えてください。

マグロとの出会いは偶然で、ある提携会場のオーナーから「魚売れへん??」と声をかけられたのがきっかけです。最初は半信半疑でしたが、実際にマグロ解体ショーを見たとき、人がわっと集まってくる光景に「これはいける」と直感しました。

和歌山はマグロの産地として知られ、需要もありましたし、オペレーションもシンプルで効率的。衛生面のリスクも少なく、日本人にとって馴染みのある人気食材です。利益率の面でも可能性を感じ、「これなら世界でも勝負できる」と確信しました。

鈴木さんが大切にしている価値観や行動指針について教えてください。

「目の前のことに集中する」という姿勢は、昔から変わりません。私は集中型の性格で、淡々と物事をこなすタイプですが、視野が狭くなりがちなため、今はより将来を戦略的に考えることを意識しています。

創業時は「できることを全力でやる」ことで成長してきましたが、今は夢やビジョンを描き、それをスタッフやお客様と共有することが大切だと感じています。経営は学びの連続で、私自身もまだまだ成長途中です。

また、ご縁の力も信じています。マグロ事業のきっかけをくれた方が半年に亡くなったこともあり、そのご縁を大切にしたいという想いが一層強くなりました。偶然のようでいて、必然だったのかもしれません。

チーム全員でつくる“感動体験”─個性と多様性が光る職場づくり

現在の社員構成や、働く方々の雰囲気について教えてください。

現在、社員はおよそ10名体制で、加えて外部のアルバイトやパートナーとして活動するメンバーが40〜50人ほどいます。役者として活動する方など、対人コミュニケーションに長けた個性豊かなスタッフも多く、現場でその強みが発揮されています。

週末にはイベントが集中し、多くのスタッフが稼働するため、業務は活発です。今後は社員数も増やし、全国各地で展開しているイベントを、さらに増やしていきたいと考えております。

マグロの解体ショーを行うスタッフの方々は、どのようなやりがいや楽しさを感じて働いていますか?

この仕事の魅力は、お客様の反応を目の前で感じられることです。歓声や笑顔が生まれる瞬間が多く、やりがいを感じやすい仕事です。

多くのスタッフはマグロを捌いた経験がなく、今の飲食業界ではブロックでの仕入れが主流なため、丸ごと解体の経験者は少数派です。そこで、未経験者にも一から指導を行っています。技術も大切ですが、それ以上に「場を盛り上げること」や「お客様の心を動かすこと」が重要です。

マグロ解体を通じて社内の空気が一つになり、エンゲージメントが高まったというお声をいただくと、私たちも本当に嬉しく思います。

スタッフ間のコミュニケーションやチームづくりで意識されていることはありますか?

アナログなコミュニケーションを大切にしており、社員同士はあだ名で呼び合う文化があります。たとえば「課長」や「おかやん」などユニークな呼び名が親しみやすさにつながっています。

また、世代間の違いを強みととらえ、SNSなど若手が得意な分野では、私よりも彼らの意見を積極的に取り入れています。企画や提案は立場に関係なく、良い意見が自然に採用される雰囲気です。

社員全員が集まる機会は多くありませんが、小規模な食事会などでコミュニケーションを図っています。

「感動を創造する」という想いを共有し、現場ごとのメンバーでも良い空気感と信頼関係を大切にしています。こうした積み重ねが、“また呼びたい”と思っていただける現場づくりに繋がっていると感じています。

マグロから始まる未来戦略─解体ショーで広がる国内外の可能性

今後、どのような展望や挑戦を描いていらっしゃいますか?

私たちは、「人を笑顔にする」体験の提供を大切にしています。その一つがマグロの解体ショーですが、まだまだ世間には知られていない分野です。宴会や余興といえば芸人や定番企画が主流で、「マグロ」という選択肢があることすら知らない方も多いのが現状です。

だからこそ、“マグロといえば鮪達人”とイメージされるブランドを確立したいと考えています。中小企業だからこそできる1点突破の戦略で、マグロに特化しながら、企業イベントや地域催事など、さまざまなシーンに展開しています。

現在は、東京にインバウンド向けの解体ショー専門飲食店を出店する構想も進行中です。都内、大阪ではすでに商業施設と連携し、外国人観光客に向けたショーも展開しています。こうした新しい切り口で、体験価値を届けていきたいと思っています。

海外や他分野への展開も視野に入れているのでしょうか?

はい、海外展開も大きなテーマの一つです。特に、信頼できるパートナーと連携しながら、日本文化としてのマグロ解体を世界に発信していくことを目指しています。イベントとしてだけでなく、ホテルや飲食など他事業とも掛け合わせて展開することで、持続可能な形でビジネスを広げていきたいと考えています。

マグロだけでも年間売上30億円規模を見込んでいますが、将来的にはホテル事業なども加え、全体で100億円を目指すことも視野に入れています。そのためにも、単価の高い事業への挑戦は欠かせません。

今後も、マグロを軸にしながら、より多くの人に“驚きと感動”を届けられるような事業を展開していきます。

経営の悩みに寄り添って─ともに挑戦する仲間として

これから独立・起業を目指す方々に、何かアドバイスはありますか?

これから独立しようという方には、まず「焦らず機会をつくっていくこと」が大切だとお伝えしたいです。勢いで動くこともときには必要ですが、勢いだけでは継続が難しくなることもあります。戦略的に準備しながら、自分にとっての強みや市場のニーズを見極めていくことがより大切だと思います。

若い頃の私自身は勢いで突き進んだ面もありますが、今振り返れば、もう少し計画的に動いていたら違う景色も見えたかもしれません。だからこそ、独立前には一度立ち止まり、ちゃんと「機会」を設計することが大切だと思っています。

 現在経営に取り組んでいる方へのメッセージがあればお願いします。

私から経営者の方に偉そうに言えることはありませんが、それぞれいろんなハードシングスや悩みがあると思いますので、ご縁があれば「切磋琢磨できる仲間」が増えることが、何よりの支えになるのではないでしょうか。

お互いを高め合える存在がいることで、経営者としての生活も豊かになると感じています。友人であり、ライバルであり、励まし合える関係性が一人でも多く生まれていったら、きっともっと面白く、やりがいのある経営ができるのではないかと思います。

何かのきっかけでご一緒できた際は、ぜひ気軽にお声がけください。共に成長していける関係を築けたら嬉しいです。

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