「自分で相続できる社会」をつくる──TAKT-JAPANが挑む、残された家族のための新しい選択肢

株式会社TAKT-JAPAN 代表取締役 田代 貴祥氏

相続と聞くと、「専門家に頼むもの」「難しくて大変な手続き」というイメージを持つ人も多いかもしれません。株式会社TAKT-JAPANの田代貴祥さんは、そうした固定観念に疑問を投げかけ、「自分で相続できる社会」の実現を目指しています。本記事では、特許取得済みのプロダクトを軸に、ブルーオーシャンともいえる市場で挑戦を続ける背景や、その想いについて伺いました。

自分で相続できる社会を目指す、事業の現在地

――現在の事業内容と、掲げている理念について教えてください。

私が目指しているのは、「自分で相続ができる社会」の実現です。日本で相続税が実際にかかっている人は約15−20%しかいません。ほとんどの方は相続税がかからないにもかかわらず、相続=専門家に頼むもの、という流れになっていることに疑問を感じました。

きちんと手続きをすれば、多くのケースは自分で対応できる。その第一歩を踏み出せる仕組みとして、「相続これ1冊」というファイル型の特許取得済みの商品を提供しています。

――プロダクトの特徴について教えてください。

この商品は、相続に必要な申請書類が順番どおりにファイリングされている点が特徴です。ファイルの使用方法について特許を取得しています。進めていく中で専門家が必要になった場合は、ページごとに記載されたフリーダイヤルから相談でき、内容に応じて弁護士や司法書士、行政書士、税理士につなぐ仕組みになっています。

特許取得をきっかけに、本気で踏み出した起業

――この事業を始めた背景を教えてください。

もともとは、この商品が特許を取れるかどうかも分からない状態でした。特許が取れたことで、「これは本気でやる価値がある」と腹をくくりました。調べれば調べるほど、相続税がかからない人が大多数なのに、紹介ビジネスを通じて専門家に依頼している現状が見えてきたんです。

――事業を進める中で印象に残っている出来事はありますか。

大きな転換点は、BtoBからBtoCへ切り替えたことです。最初は業者向けに展開しようと考えていましたが、相続サービスをすでに行っている事業者から「できるけど儲からない」と言われました。理由を突き詰める中で、紹介ビジネスの構造に気づき、直接ユーザーに届ける2Cモデルへと舵を切りました。

少数精鋭で支える組織と現場感覚

――現在の組織体制について教えてください。

私を含めて6名で事業を運営しています。社員は1名で、あとはパートやアルバイトの方々です。商品の多くがオーダーメイドになるため、書類作成やカスタマイズ対応に人手が必要です。その他、SNSやサイト運営なども分担して進めています。

――組織づくりで大切にしていることは何でしょうか。

「自分で相続できる社会をつくる」という目的に共感して集まってくれているので、熱量は高いと感じています。ゼロから立ち上げた事業だからこそ、目的意識を共有できていることが大きいですね。

認知拡大への挑戦と、その先に描く未来

――今後の展望について教えてください。

相続人とされる方は年間で約170万人います。そのうち相続税がかからない方は120万人程度になります。その10分の1にでも、この商品を届けたいというのが最初の目標です。

認知が最大の課題なので、郵便局でのPR活動や、メディアへの露出、SNSでの発信など、できることはすべてやっています。

――この事業を通じて、どんな社会を実現したいですか。

相続を「大変なもの」「面倒なもの」と考えず、何も考えなくても一歩踏み出せる社会をつくりたいです。分からない部分だけ専門家に頼ればいい。相続が誰にとっても当たり前にできるものになることを目指しています。

事業に向き合う日々が、いまの自分をつくる

――お仕事以外でのリフレッシュ方法はありますか。

正直なところ、今はほとんど仕事が中心です。事業を始めた頃は体調を崩し、ジムに通うようになりました。週に2~3回続けていて、体重も大きく変わりました。それ以外は、プロボノ活動として市民向けに相続の第1歩の無料講座を行うこともあり、休みなく動いています。

――最後に、これから起業を考えている方へメッセージをお願いします。

自分発信の目的を持った事業であれば、やり切れると思います。お金のために働くことも大切ですが、それだけでは続かないこともあります。自分が本当に挑戦したいテーマを見つけて、一度やってみることが大事なのではないでしょうか。

これからも僕は、自分自身が納得できる目的を大切にしながら、社会にとって意味のある挑戦を続けていきたいと考えています。

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