“知らない”から“選ばれる”へ――伴走型Web広告で中小企業の成長を支える経営のかたち
株式会社LINTO 代表 竹本 加奈氏
株式会社LINTOは、Web広告を主軸とした伴走型Webマーケティング支援を行い、中小企業の集客や売上、ブランディングを支援しています。竹本氏は「“知らない”から“選ばれる”企業へ」という理念を掲げ、地域企業の価値を正しく伝える仕組みづくりに取り組んできました。本記事では、事業の特徴や創業の背景、経営判断の軸、そして今後の展望についてお話を伺います。
目次
Web広告を軸にした伴走型マーケティング支援の事業モデル
――現在の事業内容と、主軸としているサービスを教えてください。
事業としては、広くはWebマーケティング支援を行っています。
その中でも中心になっているのがWeb広告です。Web広告を活用し、中小企業の売上や集客、ブランディングといった部分を支える取り組みが主軸になっています。
企業ごとに抱えている課題は異なるため、状況を見ながら最適な打ち手を考え、成果につなげていく支援を行っています。
――どのような媒体を活用し、どのように支援を進めているのでしょうか?
InstagramやFacebook、Googleの検索広告を使うケースが多いです。
他にもXやTikTok、LINEなどさまざまな媒体がありますが、すべてを一律に使うわけではありません。サービスや会社の特性に合わせて媒体を選び、どう進めるのが良いかを一緒に決めていきます。
方針づくりから運用まで伴走しながら進めることで、Webの中できちんと企業の魅力を伝え、成果を出していくことを重視しています。
――他社との違いや、御社ならではの強みはどこにありますか?
一番の強みは、Webの中での宣伝、つまり広告運用の部分にあります。テレビやラジオなどのマスメディアも影響力は大きい一方で、テレビを見ない世代も増えてきています。
その中で、Web広告は使い方次第で企業の魅力をしっかり届けられる手段になり得ると考え、そこに力を入れて支援しています。
“知らない”から“選ばれる”へ――理念に込めた地域企業への想い
――掲げている理念と、マーケティングで大切にしている考え方を教えてください。
支援を行ううえで掲げている目標は、関わる企業を「知られていない状態から選ばれる存在にしていくこと」です。そのゴールを見据えたうえで、何を行うのが最適なのかを常に考えながら施策を組み立てています。
ホームページにも『“知らない”から“選ばれる”企業へ』という言葉を理念として掲げており、まずは認知される状態をつくり、その先で選ばれる理由を育てていくことを大切にしています。
――その理念を持つようになった背景も教えていただけますか?
宮崎に移住してから、良いサービスや商品、会社がたくさんあるにもかかわらず、知られていないことで広がらないケースを多く見てきました。販売面だけでなく、採用でも悩んでいる企業が少なくありません。
まずは知ってもらうことが最初の一歩だと感じ、その部分を支える役割を担いたいと考えるようになりました。
競技人生から第二のキャリアへ――起業に至るまでの歩み
――これまでのキャリアと、宮崎に移住するまでの経緯を教えてください。
もともとは実業団でマラソンに取り組み、22歳までの4年間競技を続けていました。怪我をきっかけに引退し、その後は「マラソンをしていない自分」を見つけたいという思いから東京へ移ったんです。
東京では6年間、これまでとは異なる仕事に携わり、7年前に宮崎へ移住しました。
当時は、まさか自分が宮崎に住むことになり、そこで会社を設立するなんて夢にも思っていなかったですね。
――Webマーケティングの仕事を始めたきっかけは何だったのでしょうか?
宮崎に移住するタイミングで東京での仕事を辞める必要があり、次の働き方を考えたときに、Webであれば続けられるのではないかと思いました。
知人の紹介で、宮崎に移住して起業した方の会社に第1号社員として入社し、マンツーマンで指導を受けた経験が出発点になっています。そこで基礎から叩き込まれたことが、今の仕事につながっています。
地域に根ざした存在を目指す――宮崎で描く役割と目標
――今後、どのような存在を目指して事業を展開していきたいと考えていますか。
宮崎の中小企業がWebで困ったときに、「株式会社LINTOにお願いすれば何とかなりそうだな」と、第一想起されるような存在になりたいです。
PRが得意ではない企業も多いと感じており、地域密着の形で経済の底上げに貢献できれば理想的だと思っています。まずは身近な企業の課題に寄り添いながら、頼られる立ち位置を築いていきたいです。
判断の基準は「人としてどうあるべきか」――経営における価値観
――経営判断の軸になっている信条や価値観はありますか?
創業して間もないため、これから重要な判断の場面は増えていくと感じています。
その中で基準にしているのは、人としてどうあるべきかという視点です。学生時代から陸上に打ち込んできた経験が長く、強くなるためにやるべきことを徹底する姿勢や、人間力を重んじる考え方が判断の土台になっています。
自分の心に問いかけ続けることも、日頃から意識している部分です。
――目標を現実にしていくために意識していることは何でしょうか?
細かい課題は日々たくさんあると感じています。
1年後、3年後、5年後…といった目標自体は立てていますが、それを実行するかどうかは自分次第です。
会社員のように上司から指示される立場ではないため、やるかやらないかで1年後の結果が大きく変わると感じています。だからこそ、決めたことをそのままにせず、どうやって現実の行動に落とし込むかを常に意識しています。
目標を立てるだけで終わらせないこと自体が、今向き合っている大きなテーマです。
これからの組織づくりと関係性――一人経営から広がるチームの形
――現在の組織体制と、今後の仲間づくりについて教えてください。
現状は私1人で事業を進めており、社員はいません。外注でスポット的にお願いすることはありますが、固定のメンバーはまだいない状況です。
仲間集めはこれからの大きなテーマであり、今年は重要な年になると感じています。
――外部パートナーと関わる際に大切にしたいコミュニケーションはありますか?
現状は固定でお願いしている方がいないため、特別に意識している運用ルールがあるわけではありません。ただ、今後そうした関係が増えていった際には、コミュニケーションの取り方には十分気を配りたいと考えています。
人間関係はとても繊細で、言い方ひとつ、伝え方ひとつで大きく変わるものだと感じているからです。
だからこそ、感謝や評価といった、相手が言われて嬉しい言葉をきちんと伝えることを大切にしていきたいと思っています。
直接向き合う支援を目指して――今後の挑戦と差別化の方向性
――これから取り組んでいきたい新しい展開や構想を教えてください。
創業したばかりということもあり、これから形をつくっていく段階にあります。
もともと広告代理店出身なので、当初は代理店的な視点が強くなりがちでしたが、さまざまな経営者やWebに詳しくない方と話す中で、専門的な内容を“翻訳”して、Web広告の価値を正しく伝える必要性を強く感じるようになりました。
実際には必要としている企業が多い一方で、その重要性に気づいていないケースも少なくありません。そうした方々に価値を丁寧に伝え、企業の成長につながる支援ができる状態を理想としています。
また、下請け中心ではなく、直接お客様の顔が見える関係で伴走する形を大切にしたいと考えており、一般的なWeb広告会社とは異なるスタイルを模索しています。今は多くの経営者と会いながら、その形を具体化していこうとしている段階です。
――人と会うことを大切にしている理由は何でしょうか?
人と会うこと自体に、すぐに何かが始まらなかったとしても、その先につながる可能性があると感じているからです。数ヶ月後や数年後に一緒に仕事をする機会が生まれるかもしれないという、希望やワクワク感が常にあります。
そのため、結果を急ぐというよりも、まずはさまざまな方と直接お話しする時間そのものを大切にしています。実際に多くの人と会う中で、新しい気づきやつながりが生まれる感覚を楽しんでいます。
人間力を磨き続ける日常
――仕事以外でリフレッシュや自己成長につながっていることはありますか?
趣味はゴルフです。宮崎に移住してから始めましたが、スマートフォンから離れられる時間にもなり、デジタルデトックスの役割もあります。
メンタルトレーニングにもなりますし、一緒に回る方とのコミュニケーションの練習にもなっています。趣味でありながら、自分の人間力を高める場としても大切にしています。