インドネシア進出を現場視点で支える――ワンストップ支援と実務力で切り拓く新たな価値
PT. DIA CONSULTING INDONESIA 代表 伊田純一氏
PT. DIA CONSULTING INDONESIAは、日本企業のインドネシア進出を支援する企業として、会社設立から市場調査、輸出入支援までを一貫して手がけています。日系企業のインドネシア起業と現地税務会計のサポート及びインドネシアへの機械部品の輸出入も行っており、現地法人と連携し、実務に即した支援体制を構築しています。
同社は、代表の伊田純一氏がインドネシアでの約15年にわたる工場経営の中で培った経験をもとに設立されました。現地の税務会計における「コスト高」「スピード感の欠如」「税務還付率の低さ」といった課題に向き合い、それらを解決するためのサービスを提供しています。外部への下請けに依存せず、業務を内製化することで品質とスピードを両立し、税務局との交渉やデータ活用を通じて実効性の高い支援を実現している点が特徴です。本記事では、代表の伊田純一氏に、事業の強みや経営に対する考え方、今後の展望について伺いました。
目次
現地密着型のワンストップ支援で実現するコストとスピード
――現在の事業内容について教えてください。
日本企業のインドネシア進出に関する支援を行っています。会社設立のサポートに加え、市場調査や現地アテンド、輸出入の支援までワンストップで対応しています。グループ内で一貫して対応できる体制を整えており、企業の海外進出に必要な工程をまとめて支援できる点が特徴です。
――御社の強みはどのような点にありますか。
大きな強みはコストとスピードです。グループ内で完結できるため、中間コストを抑えることができます。また、外部への再委託が少ない分、情報の整合性が保たれ、スピーディーな対応が可能です。下請け・孫請け構造による情報の錯綜や遅延といった問題を排除できる点は、他社にはない優位性だと考えています。
インドネシア市場への可能性と現実的な課題
――事業に込めた想いやビジョンについて教えてください。
インドネシアは親日的であり、今後も経済成長が見込まれる魅力的な市場です。長年関わる中で、その可能性を強く感じています。一方で、近年の法改正により、外資企業が進出する際に高額な最低資本金が必要となり、中小企業にとっては大きな障壁となっています。その影響で、進出を検討する企業のハードルが上がっているのが現状です。
それでも、日本の高品質な製品をインドネシアに輸出するニーズは一定数存在しています。現在はまだ規模としては小さいものの、そうした需要を着実に捉えながら事業を展開しています。
現場経験から生まれた事業モデル
――この事業を始めたきっかけを教えてください。
もともと現地法人として、モノづくりに関する業種でインドネシアに設立していました。自身も中国での起業経験があり、その際に現地の会計会社へ依頼したものの、コストや対応面で課題を感じる場面がありました。
その経験から、適正なコストで質の高いサービスを提供すればニーズがあると考え、現在の事業につながっています。現在では、税務局と同等のデータを活用できる体制や、実務に精通した人材を揃えることで、より精度の高いサポートを提供しています。
顧客本位と合理性を軸にした経営判断
――経営において大切にしている価値観を教えてください。
顧客を第一に考えることはもちろんですが、特に重視しているのは「スピード」「情報の整合性」「コスト」です。これらを高いレベルで実現することが、顧客満足につながると考えています。
また、現地では無駄なコスト構造や非効率な業務体制が課題となっているケースも多く見られます。そうした無駄を排除し、合理的な運営を行うことも重要な判断軸です。
対等な関係性が生む良好なコミュニケーション
――組織運営で意識していることは何でしょうか。
国や文化の違いがある中で、上下関係ではなく対等な関係を築くことが重要だと考えています。一方的に指示を出すのではなく、お互いが納得するまで話し合うことを大切にしています。
特に海外では、相手のプライドを尊重することが円滑なコミュニケーションにつながります。ウィンウィンの関係でなければ長続きしません。そのため、フェアな関係性を前提とした組織づくりを意識しています。
少数精鋭で実現する高品質なサービス
――採用や育成において重視している点は何ですか。
やる気があり、自分を経営者の一人として考えられる人材です。当社は規模の拡大を目的としておらず、少数精鋭で質の高いサービスを提供する方針です。そのため、一人ひとりが主体的に動けることが重要だと考えています。
――今後の展望について教えてください。
大手企業のように規模を追うのではなく、サービスの質を維持し続けることを重視しています。担当者一人あたりの業務量を制限し、オーバーワークによるミスを防ぐ体制を整えています。
企業の信頼は小さなミスで失われるものです。そのため、無理な拡大はせず、確実に価値を提供できる体制を維持していきたいと考えています。
社員を守ることが経営者の責任
――経営において譲れない思いを教えてください。
社員の人生を預かっている以上、会社を潰さないことが最も重要だと考えています。優秀な人材が集まってくれているからこそ、その期待に応える責任があります。
社員を大切にすることで、自然と良いサービスが生まれ、結果として顧客にも価値を提供できる。そうした循環をつくることが経営の本質だと思っています。
楽しみながら成果を出す組織づくり
――リフレッシュ方法や社風について教えてください。
趣味はゴルフとお酒です。ともに効率よくリフレッシュできています。
会社としては「楽して成長」という考え方を大切にしています。ここでいう「楽」は、無駄を省き最短で効率よく成果を出すこと、そして楽しく働くことの両方を意味します。各部門のスペシャリストを育成し、得意なことに集中し、無理をしないことで、結果的に高いパフォーマンスにつながると考えています。
また、社員同士のコミュニケーションも重視しており、対面での交流を大切にしています。そうした関係性が、組織全体の強みにつながっていると感じています。