日本の製造業を支える伴走型コンサルティング――オフィスMJが目指す中小企業支援のかたち
オフィスMJ 山上潤氏
中小企業を取り巻く環境が大きく変化する中、経営改善やDX推進の重要性はますます高まっています。オフィスMJでは、中小企業診断士としての専門性を活かし、主に製造業を中心とした経営コンサルティングを展開。経営者と共に課題を整理し、中長期的な視点で改善に取り組む“伴走型支援”を大切にしています。本記事では、代表の山上潤氏に、事業への想いや経営支援の考え方、今後の展望について伺いました。
目次
製造業を中心に支える伴走型コンサルティング
――現在の事業内容について教えてください。
事業としては、経営コンサルティング業務を行っています。私は中小企業診断士の資格を持っており、主に中小企業を対象に支援をしています。中でも得意としているのが製造業です。そのほか、小売業などの支援経験もあります。
コンサルティングといっても領域は幅広いのですが、主には中小企業の経営改善や、それに基づく経営計画の策定支援を行っています。経営者の方と一緒に改善テーマを整理し、計画を実現していくための伴走支援を進めています。
――どのような想いで支援に取り組まれているのでしょうか。
やはり、日本の製造業を元気にしていきたいという想いがあります。かつて日本の製造業は、世界でも高い技術力と品質を誇っていましたが、その土台を支えているのは中小の製造業です。
一方で、現在は物価上昇やエネルギーコストの高騰など、製造業を取り巻く環境は非常に厳しくなっています。私一人で支援できる企業数には限りがありますが、それでも少しずつ日本の製造業を強くしていきたいと考えています。
具体的には、各企業の財務状況や利益構造を丁寧に把握し、経営者と一緒に改善点を整理していきます。その上で、3年後、5年後を見据えた経営計画を立て、改善テーマの実施やフォローまで継続して支援しています。
経営者自身が“自分ごと”として向き合うことが大切
――コンサルタントの道に進まれたきっかけを教えてください。
もともとは長年サラリーマンとして働いていました。定年を迎えるタイミングで、「日本の企業の役に立てることはないか」と考えたことがきっかけです。その中で、中小企業診断士という資格が、自分のやりたいことに近いのではないかと思い、2019年に資格を取得しました。
その後は、中小企業診断士協会に所属し、先輩診断士の活動を見ながら経験を積み、自分でも直接お客様を支援するようになりました。
――支援を行う上で大切にしている価値観はありますか。
最も大事にしているのは、経営者自身が納得した上で改善に取り組むことです。コンサルタントが一方的に提案しても、経営改善は長続きしません。
ですから、私は経営者の話をしっかり聞くことを重視しています。課題や悩みを丁寧に聞き、その中からポイントを整理していく。極端に言えば、こちらから「あれをやりましょう」「これをやりましょう」と押し付けることは、あまりしないようにしています。
もちろん、改善のための知識や引き出しは数多く持っています。ただ、それを押し付けるのではなく、経営者自身の言葉から改善策を導き出していくことが、本当の意味での伴走支援だと思っています。
誰かに言われたからやるのではなく、自分で考え、自分ごととして取り組むことが、継続的な改善につながると考えています。
“聞く力”と“体系的な理解”を重視した支援
――一緒に働くなら、どのような人が理想でしょうか。
まず大前提として、人の話をしっかり聞ける人ですね。コンサルティングの仕事は、自分が前に出過ぎてしまうとうまくいかないと思っています。経営者の話を丁寧に聞き、その課題に寄り添えることが重要です。
その一方で、改善に必要な知識や経験は必要です。私は製造業の現場改善や、ITシステムの活用方法などについても、常に知識を増やすようにしています。
また、経験だけでなく、体系的に学んでいることも大切だと考えています。私は中小企業診断士のほか、公認情報システム監査人(CISA)や、情報処理技術者試験の一つであるプロジェクトマネージャ試験にも合格しています。資格取得を通じて体系的に理解していると、実務経験だけでは見落としがちな部分にも気づけるからです。
経験と知識の両方を持ち、なおかつ柔軟に応用できる人と一緒に仕事ができれば嬉しいですね。
製造業の未来を支える価格改善とDX推進
――今後取り組んでいきたいことを教えてください。
現在、製造業には大きく二つの課題があると考えています。
一つは価格の問題です。原材料費やエネルギーコストの高騰によって、多くの中小製造業が厳しい状況に置かれています。例えば、金属加工業界では原材料価格が大幅に上がっているケースもありますが、それを適正に価格転嫁できなければ、企業経営は立ち行かなくなってしまいます。
そのため、継続的に適正価格で取引できる体質づくりを支援していきたいと考えています。
もう一つはITやDXの活用です。製造業では、まだIT活用が十分に進んでいない企業も少なくありません。特に中小企業では、専門人材や導入体制が不足しているケースも多いです。
そうした中で、最近は生成AIの活用にも注目しています。難しく考えすぎず、まずはメール文面の作成など、身近なところから使ってみることが大切だと思っています。経営者の方に実際にデモを見てもらいながら、「これなら使えそうだ」と感じてもらうことを意識しています。
また、事業承継も重要なテーマです。中小企業の経営者は高齢化が進んでおり、早めの準備が必要です。ただ引き継ぐだけではなく、次世代にしっかりと成り立つ事業として渡していく。そのためにも、現経営者と後継者が一緒に経営改善に取り組みながら、事業を引き継いでいくことが大切だと考えています。
スポーツを通じてリフレッシュ
――休日の過ごし方やリフレッシュ方法を教えてください。
私はどちらかというとアウトドア派です。休日はなるべく外に出るようにしています。
現在はロードバイク、テニス、ボウリングの3つを楽しんでいます。ロードバイクでは荒川沿いのサイクリングロードを走ることが多く、休みの日には100kmほど走ることもあります。
テニスは月に2回ほど友人たちと楽しんでいます。最近は天候に左右されにくいスポーツとして、ボウリングも始めました。
スポーツをしていると気分転換になりますし、身体を動かすことで頭の整理もできます。そうした時間が、仕事にも良い影響を与えていると思います。