営業人材の可能性を広げる――伴走型支援で企業と求職者をつなぐ挑戦
Bitters Club株式会社 代表 杉山 燿平氏
営業支援を軸に事業を展開するBitters Club株式会社は、営業組織の立ち上げや構築支援、営業代行に加え、現在は営業職専門の転職エージェント事業を中心に展開しています。若手人材のキャリア形成を支援しながら、企業と求職者双方にとって価値あるマッチングを実現することを目指しています。本記事では、代表の杉山 燿平氏に事業の特徴や経営に対する考え方、今後の展望について伺いました。
主役を支える存在として価値を提供する
――現在の事業内容について教えてください。
当社では営業支援全般を行っています。営業代行や営業組織の立ち上げ・構築支援などを手掛けていますが、現在の主力事業は営業人材の紹介事業です。営業職専門の転職エージェントとして、若手人材を中心に支援しています。
特に、20代から30代前半で営業職に初めて挑戦したい方や、異業種から営業職への転身を目指す方、初めて正社員として働くことを考えている方の支援が特徴です。
――他社にはない強みについて教えてください。
求人を約9万件保有しているため、全国の求人紹介に対応できる点が強みです。また、求職者が企業の面接に臨む際の準備にも力を入れています。
専属のエージェントがオンラインで伴走し、履歴書や職務経歴書の内容を深掘りしたり、企業ごとの面接対策を行ったりすることで、求職者にとっては選考を受けやすく、企業側にとってはより魅力的な人材と出会える環境づくりを目指しています。
――企業理念にはどのような思いが込められているのでしょうか。
当社は主役ではなく、企業と求職者をつなぐ「黒子」のような存在でありたいと考えています。
もともと両者が出会う可能性はあるものの、そこに付加価値を加えることで、より良いマッチングを生み出すことが私たちの役割です。既存の価値をさらに魅力的なものにする存在として、サービスを提供しています。
営業現場での経験から起業を決意
――経営の道に進まれたきっかけを教えてください。
以前は都内のベンチャー系営業代行会社で経験を積んでいました。その中で、営業の実務を代行できる会社は多い一方で、営業戦略やターゲット設定、目標数字の設計など、営業組織全体を構築できる企業は多くないと感じたことが起業のきっかけです。
創業当初は営業組織の構築支援サービスからスタートしました。
もともと建築不動産業界で営業職として経験も積んでおり、さまざまな商材に携わる中で営業全体の課題や本質を幅広く理解できたことが現在の事業につながっています。
――経営判断の軸になっている価値観を教えてください。
常に意識しているのは「世の中に必要とされるサービスかどうか」という点です。
営業代行においても単に人員を提供するだけではなく、成果につながる戦略構築まで支援することを重視しています。人材紹介事業でも、得意領域である若手営業人材に特化することで、企業にも求職者にも満足度の高いサービスを提供したいと考えています。
関わるすべての人の満足度があがるのかという点は意思決定の大きな基準になっています。
率直なコミュニケーションが組織を強くする
――組織運営で大切にしていることは何でしょうか。
社員や業務委託メンバーが気持ちよく働ける環境づくりを大切にしています。
社内ではカジュアルな言葉遣いで話しかけることで、意見を出しやすい雰囲気づくりに取り組んでいます。約1年前から意識的に始めたもので、日常的な会話の中から自然と相談や提案が生まれ、組織全体の透明性向上にもつながっていると感じています。
――どのような人と一緒に働きたいと考えていますか。
営業スキルや過去の実績以上に、愚直に仕事へ向き合える人と一緒に働きたいと考えています。
短期間で成果を上げることよりも、長期的に居心地の良い職場をつくることを重視しているため、地道に努力を積み重ねられる人材が理想です。
営業領域に特化しながら事業の幅を広げる
――今後の展望について教えてください。
新しい分野に広げすぎることで軸がぶれることを避けたいと考えており、今後も営業領域に特化していきたいと思っています。
その一方で、営業に関わる支援の幅はさらに広げていきたいと考えています。
現在は営業職専門の転職エージェント事業を展開していますが、今年3月に人材派遣の免許を取得したことで、営業人材の派遣や業務委託によるアウトソーシングも含め、一気通貫で支援できる体制を目指しています。
――現在向き合っている課題はありますか。
サービスの品質には自信を持っていますが、現状では認知度が十分ではないことが課題です。
そのため、SNSの活用や広告運用などにも取り組み始めました。FacebookやInstagramを中心に情報発信を強化し、より多くの人にサービスを知ってもらえるよう取り組んでいます。
安定を重視しながら挑戦を続ける
――仕事において大切にしていることを教えてください。
経営においては、リスクを最小限に抑えることを重視していますね。
当社の事業は無形商材が中心であり、人材さえいれば再挑戦できます。そのため、過度な設備投資やハイリスク・ハイリターンの事業には慎重に考えています。
会社を存続させ、働く人たちの居場所を守ることが経営者としての重要な役割だと思います。
――休日のリフレッシュ方法を教えてください。
以前は休日を利用して車で日本各地を巡り、47都道府県を訪れていましたが、現在はボクシングに打ち込んでおり、アマチュアチャンピオンを目指して日々練習を続けています。
30歳の頃に「やりたいことリスト」を100個ほど作成し、その目標を一つひとつ実現していくことが楽しみです。
――最後に読者へのメッセージをお願いします。
営業という仕事には、まだ知られていない魅力があると感じています。転職相談を受ける中で、営業職に対して漠然とした不安や先入観を持っている人が多いことを実感してきました。
これからも、営業の面白さや可能性を一人でも多くの人に伝えていきたい。その思いをサービスにも反映しながら、これからも営業領域における価値提供を続けていきます。