デジタルスキルで人生の選択肢を広げる、ICTスクールの挑戦
クラブガーデン株式会社 代表取締役 加庭 俊哉氏
クラブガーデン株式会社は、ICTスクールの運営を中心に、プログラミングやパソコンスキルの習得、各種資格学習・取得の支援を行っています。さらに、身につけたスキルを証明する資格取得にとどまらず、その先の職業紹介まで一貫して支援できる点を強みとしています。子どもから大人まで幅広い世代に向けて、時代に求められるデジタル力を届けている同社。今回は、代表の加庭俊哉氏に、事業に込めた思いや起業までの歩み、組織づくり、今後の展望について伺いました。
デジタル力で人生を広げる
――現在の事業内容や特徴、業界内での強みについて教えてください。
現在は、ICTスクールの運営をメインに行っています。スクールでは、プログラミングやパソコンスキルの勉強、資格学習とスクール内で資格取得ができるようにしています。公式の対策講座や資格があり、その対策講座を受けたうえで、教室でそのまま資格を受けられる点が特徴です。ただ、資格の勉強や取得までであれば、同じような教室もあると思います。当社の強みは、その後に職業紹介まで行っていることです。スキルを身につけ、そのスキルを資格によって証明し、その先の転職やステップアップにつなげていく。人生のステップアップを一貫して支援できることが、当社ならではの特徴だと考えています。
私自身、スキルがなかった時期には、就職活動や転職活動でうまくいかなかったり、何かしたいと思っても行動に移せなかったりした経験がありました。その中で、デジタルスキルを身につけることや資格を取得することによって、仕事の幅や自分にできることが大きく広がっていきました。私個人としても、国家資格のキャリアコンサルタントを取得したことで、できることが増えた実感があります。そうした経験を、皆さんにも伝えていきたいです。スキルを身につけることで人生が広がっていくことを、体感していただきたいという思いがあります。
お子さん向けのスクールについては、プログラミングをやりたいという子どもたちが増えてきていると感じます。入口として多いのはゲーム制作です。Minecraftを使って自分たち独自の世界観をつくったり、キャラクターを動かしたりするところから始まります。最近では、Robloxを使って仮想空間内でオリジナルゲームをつくることもあります。そこからWeb制作やメディアアートなどへ分岐していく子どもたちもいます。
経験を力に変えた起業の道
――経営者になられた経緯を教えてください。
大学の頃から、起業したいという気持ちがあり、そのつもりで学習もしていましたし、ビジネス系の学科も選んでいました。ただ、もともとはファッション系の大学に通っていたので、今の事業とはまったく畑違いでした。
就職活動をしていく中でつまずくこともあり、その後、社会人経験を積んできました。前職では、民間のパソコン教室でインストラクターをしていました。そこで、自分自身がパソコンやデジタル系のスキルを身につけ、資格を取得したことが、自分の強みになっていきました。その後、市が主催する創業支援セミナーに参加し、中小企業診断士の方に相談する機会がありました。その際に、自分の強みを活かして起業した方がいいのではないかというアドバイスをいただきました。その流れで、ICTスクールの運営で起業することになりました。
――経営判断の軸となっている価値観について教えてください
まずお客様に喜んでもらえることを大切にしています。また、何か還元できるものがあるかどうかも意識しています。こうすることで受講生の方が喜んでくれるのではないか、この教室に通う意味がより生まれるのではないかなど、ただ通うだけではなく、付加価値がつくような提供をしたいと考えています。
実際に、千葉県鎌ケ谷市には日本ハムファイターズの2軍のグラウンドがあります。鎌ケ谷スタジアムの会議室などを借りて子どもたちを集め、大型ビジョンに映るスライド作成を案内するような取り組みです。普通の教室ではなかなかできない特別な体験やプレゼント企画を通じて、付加価値をつけていきたいと考えています。
一人ではなく、仲間と進む
――組織運営で意識していることを教えてください。
役割分担を大切にしています。一人で創業したこともあり、何でも自分一人でやろうとしてしまうところがありました。最初は、自分でやった方が早いと思うこともありました。ただ、役割を分担することで、それぞれが一つのことにしっかり注力できるようになりますし、精度も高まっていきます。任せることによって、自分では考えつかないアイデアや意見が出てくることもあります。それを体感する中で、任せることの大切さが分かってきました。不安も、少しずつ払拭されていったように感じます。
――今後採用する上での、理想の人物像などはありますか?
自主的に発言したり、行動したりできる方と一緒に働きたいです。また、常に学習意欲がある方が望ましいと考えています。自分から「こういう資格を取りたい」と言える方や、スクールとして必要な資格に対して前向きに行動できる方がいいですね。
トップダウンにはしたくないので、下からもしっかり意見を言えることも大切です。
デジタルの学びを次の一歩へ
――今後の展望や挑戦したいことを教えてください。
今後は、まずスクールの店舗数を増やしていきたいと考えています。また、冒頭でもお話しした職業紹介についても、件数を増やしていきたいです。こちらも主軸にしていきたいという思いがあります。
これからも、ICTスクールを通じてデジタルスキルを届けながら、資格取得や職業紹介までつなげていくことで、一人ひとりの人生のステップアップを支えていきたいです。
――現在の課題について、教えてください。
集客の部分です。メインはスクールの生徒さんを集めることですが、同時に職業紹介も今後の柱にしていきたいので、求職者の方をどう募っていくかにも力を入れています。
――スクールには、どの年代の方が多くいらっしゃるのでしょうか?
現在は20代〜40代くらいまで幅広い年代の方が多いです。子どもたちもいますが、資格を取って仕事につなげたいという大人の方が、今は比較的多いと感じています。
これまではデジタルに苦手意識があった方や、あまり触ってこなかった方も、「今の時代には必要だよね」と感じて来校されることが増えました。
――仕事以外でのリフレッシュ方法を教えてください。
スクール運営に加えて、草野球の大会運営もしています。自分自身が草野球をやることもありますし、大会の運営にも関わっています。仕事兼趣味のような形で、草野球に取り組んでいます。