実践で培った経験を地域へ還元――人と地域のウェルビーイングを支える挑戦
株式会社ディテールキャリア 代表取締役 山田 慎氏
企業の人事支援やキャリア支援を中心に事業を展開する株式会社ディテールキャリア。2025年2月の創業以来、自らの実践経験をもとにした支援を強みとし、人事・キャリア・地域活性化を横断した幅広いサービスを提供しています。現在は地方企業への支援にも力を入れ、個人のウェルビーイングを起点に組織や地域経済の活性化を目指しています。今回は、創業の背景や事業への想い、今後の展望について山田慎氏に伺いました。
目次
実践経験をもとに、人事・キャリア・地域を総合的に支援
――現在の事業内容や特徴について教えてください。
もともとは個人事業として活動していましたが、事業の拡大やご相談いただく案件が増えたことをきっかけに法人化しました。約2年半にわたり個人事業として活動した後、2025年2月に株式会社ディテールキャリアを創業しています。
現在は、スタートアップ企業や中小企業を対象とした人事支援をはじめ、就職・転職・副業・独立・地域移住・二拠点生活まで幅広いキャリア支援を行っています。人事制度設計や組織開発、採用支援など、人事領域を総合的にサポートできることが特徴です。
また、キャリア支援においても「転職だけ」「副業だけ」といった限定的な支援ではなく、その方の人生全体を見据えた提案を心掛けています。状況によっては転職ではなく副業の方が適している場合もあり、一人ひとりに合った選択肢を一緒に考えています。
さらに、近年は地域活性化支援や農業支援にも取り組んでいます。長野県で約3年間、「地域おこし協力隊」として地域活性化や農業支援、地域イベントの企画などに携わった経験を生かし、自治体や地域事業者、住民などさまざまな関係者と連携しながら地方創生に取り組んでいます。
――他社にはない強みはどのような点でしょうか。
一番の特徴は、自分自身が実際に経験し、実践してきたことだけを提供している点です。人事支援もキャリア支援も地域活性化も、自ら取り組んできた経験があるからこそ、現場に即した支援ができます。実践に基づいた知見をもとに、幅広い課題へ対応できることが強みだと考えています。
個人のウェルビーイングが組織と地域を元気にする
――会社の理念やビジョンについて教えてください。
理念として掲げているのは、個人のウェルビーイングを実現することで、組織や地域経済の活性化につなげていくことです。
会社や経済が発展しても、そこで働く人や暮らす人が幸せでなければ本質的な豊かさにはつながりません。そのため、一人ひとりが生き生きと働き、自分らしいライフデザインを描けているか、納得できる仕事や暮らしを実現できているかを何より大切にしています。
また、地方企業や自治体への支援を通じて地域経済を活性化させることも重要なテーマです。地域に移住した方がその土地で充実した人生を送り、定着して暮らしていくためにも、個人のウェルビーイングを忘れないことが会社の軸になっています。
地域を支えるために会社を創業
――経営者になられたきっかけを教えてください。
現在は長野県の栄村に拠点を置いていますが、その地域を盛り上げるためには、自ら事業を立ち上げる必要があると考えたことが創業の大きな理由です。
人口減少や高齢化が進む地域では、若い事業者が少なく、地域で新たな価値を生み出す存在が必要だと感じていました。農業をはじめとする地域産業を支え、地域経済を回していくためにも、自分自身が事業を興そうと決意しました。
もう一つの理由は、これまで培ってきた人事支援やキャリア支援の経験を社会へ還元したいという想いです。これまで積み重ねてきた専門性をより多くの企業や個人に役立てたいと考え、法人として新たなスタートを切りました。
――経営判断で大切にしていることは何でしょうか。
判断の基準はシンプルで、その取り組みが個人や組織、地域にとって喜ばれるものになるかどうかです。その視点を常に大切にしながら意思決定をしています。
想いを共有し、ともに地域へ貢献する仲間を増やしたい
――組織づくりで意識していることを教えてください。
現在は社員1名と、業務委託やパートナー企業と連携しながら事業を進めています。
会社として大切にしているのは、方向性や考え方を関わる方々へ丁寧に共有することです。※単語要確認「note」の記事などを活用しながら会社のビジョンや活動内容を発信し、状況の変化についてもできるだけ細かく情報共有するよう心掛けています。
――今後、一緒に働きたい人物像を教えてください。
地方活性化に興味を持ち、地域へ貢献したいという想いを持っている方と一緒に取り組みたいと考えています。能力以上に、地域をより良くしたいという気持ちや社会貢献への意欲を大切にしています。
地方企業の人材課題を解決し、地域の未来を支える
――今後の展望について教えてください。
創業からまだ間もないため、まずは支援する企業や地域を増やしていきたいと考えています。
特に地方企業では人材不足が深刻化しており、今取り組まなければ地域の企業が立ち行かなくなる可能性もあります。現在支援している企業数をさらに増やし、地方企業の採用課題を解決する存在として事業を拡大していきたいと思っています。
その想いに共感してくださる仲間にも加わっていただきながら、会社としても成長していきたいと考えています。
――今後の課題と、その向き合い方について教えてください。
全国には多くの地域があり、それぞれ異なる採用課題や人材課題があります。簡単に成果が出ない場面もあると思いますが、利益だけを優先して支援先を変えるのではなく、地域の課題に最後まで向き合い、諦めずに取り組み続けたいと考えています。
北海道での経験が価値観を変えた
――これまでで影響を受けた出来事を教えてください。
会社や現在の事業につながる大きな転機となったのは、会社員時代に北海道で拠点立ち上げに携わった経験です。
北海道でも人口減少や人材不足といった課題がありましたが、その中で地域の方々が一体となって地域を盛り上げようと取り組む姿を目の当たりにしました。その経験を通じて、東京でキャリアアップを目指すことだけではなく、地域課題の解決に携わることへ価値観が大きく変わりました。
――休日のリフレッシュ方法を教えてください。
現在は長野県と横浜で二拠点生活を送っています。自然豊かな長野では農作業や畑仕事をしながら過ごし、横浜では友人や知人と交流する時間を持つなど、それぞれ異なる環境で過ごすことが良いリフレッシュになっています。
都市と自然の両方で生活することで、心身ともに良いバランスが保てており、仕事にも前向きな気持ちで取り組めています。
最後に、多くの方に今回の取材内容が伝わり、自身の取り組みや想いを知っていただければ嬉しく思います。