オフィスの1杯から働く人の健康課題に向き合う、抹茶ラテとほうじ茶ラテの新たな選択肢

株式会社OPT WELLNESS 代表取締役 島村 源也氏

株式会社OPT WELLNESSは、オフィス向けの全自動エスプレッソマシンを活用し、独自に開発する抹茶ラテとほうじ茶ラテを企業へ提供する事業の準備を進めています。使用する甘味料にこだわり、毎日飲み続けやすい設計を追求。それぞれの茶葉の特徴を活かした配合にも工夫を重ねています。今回の取材では、起業の背景や商品開発への思い、組織づくり、今後の展望を伺いました。

毎日飲める1杯で、働く人の健康課題に向き合う

――現在の事業内容について教えてください。

当社は、オフィス向けに「仕事の相棒」をコンセプトとした、エスプレッソマシン用の日本茶ラテ粉末を開発しています。抹茶ラテとほうじ茶ラテの2種類で、使用機器の確認をしたうえでご使用いただけます。まだ導入されていない企業には、機器の選定や導入サポートにも対応しております。

――商品の成分設計について教えてください。

当社が大切にしているのは、原料へのこだわりです。甘味料には特にこだわりました。天然由来の甘味料やカロリーの低い甘味料を使用してカロリーを抑えながら、日本茶本来の旨みが感じられる設計にしています。抹茶ラテでは、抹茶に本来含まれるカフェインとテアニンのバランスを意識し、両者の比率を設計の一つの軸にしています。

2つの商品は、飲む場面を分けて設計しました。会議の前には抹茶ラテ、夕方の作業終わりには強焙煎のほうじ茶ラテ。同じ日本茶でも、香りも味わいも大きく違います。オフィスに2種類あることで、その時々で選び分けてもらえる。そういう使い方を想定してつくりました。

コンセプトは「仕事の相棒」です。カフェで楽しむ特別な1杯ではなく、働く時間のとなりに、いつもある1杯でありたい。そう考えて設計しました。

――商品を通じて、どのような課題を解決したいと考えていますか。

私は、働く人が日々感じている、飲み物にまつわる健康上の悩みに向き合いたいと考えています。私自身、企業に勤めていた頃、きちんと寝ているにもかかわらず、眠気を感じることがありました。

コーヒーを毎日3杯ほど飲み、さらに眠気や疲れを感じたときには、エナジードリンクに頼ることもありました。一時的には調子が上がったように感じても、その後に頭痛や動悸が出たり、集中力が切れやすくなったりすることがあります。いわゆるカフェインクラッシュのような状態です。

日常的に口にする飲み物に多くの砂糖が入っていることにも、課題を感じていました。そこで、健康的に小腹を満たしながら、仕事中の1杯として毎日選んでもらえる飲み物をつくりたいと考えました。

海外で出会った抹茶ブームが、起業の構想を形にした

――起業を志したきっかけを教えてください。

私は学生時代から、起業への意識を強く持っていました。約2年前からは、中古車やバイクの仕入れ販売、修理などにも取り組んでいたのです。ただ、すでに世のなかにある事業のやり方を参考にしながら収益化する形だったため、自分のなかでは、ゼロから新しいものを生み出したという感覚がありませんでした。

世のなかにまだないものを提供し、自分が開発したものを良いと思ってもらえるのか試してみたいという気持ちがありました。同時に、日本の過度な労働時間や業務効率にも問題意識を持っていたのが起業を志したきっかけです。

――抹茶を事業の軸に選んだ理由を教えてください。

タイへ1人旅をした際、現地で抹茶ブームを目の当たりにしたことが大きなきっかけです。当初は、日本の抹茶をタイや世界のカフェへ卸す事業も考えていたのですが、抹茶に含まれる成分について調べるなかで、コーヒーとは異なる特徴があることを知りました。

特に、カフェインとテアニンの組み合わせに注目し、抹茶を軸にした商品開発へ進むことにしたという経緯があります。私自身がコーヒーやエナジードリンクに頼っていた経験と、働く人の健康課題を解決したいという思いが結び付き、現在の構想につながっているのです。

当社は「最小の投資で最大のパフォーマンスを」というミッションを掲げています。オフィスに1杯を置くという小さな投資で、働く環境がより良くなる。そこを目指して事業を展開していきます。

――毎日飲める商品にするため、どのような工夫をしていますか。

抹茶ラテには、甘い飲み物というイメージがあります。カフェでときどき楽しむ、少しぜいたくな1杯として選ばれることが多い印象です。

中には、抹茶ラテやほうじ茶ラテは甘すぎて仕事中には飲みたくない、毎日は飲めないと感じる方もいらっしゃると思います。当社では、甘さをほどほどに抑え、茶葉本来の旨みが感じられるように設計しました。口当たりや舌触りにもこだわり、仕事中に飲みたいと思える味に仕上げています。

大切にしているのは、味の良さだけでなく、健康に配慮しながら継続して飲みやすいことですね。

兄との2人3脚で臨む事業立ち上げ

――現在の組織体制について教えてください。

現状は兄も加わり、少数精鋭で事業を進めている状況です。

なお、当社は2026年4月に設立したばかりです。現在は、商品開発と提供体制の整備を進めています。今後、事業が大きくなれば、採用も検討していく予定です。

筋力トレーニングと海辺で過ごす時間が生むメリハリ

――リフレッシュ方法や休日の過ごし方を教えてください。

仕事終わりには、週4回ほど筋力トレーニングをしています。体を動かす時間を持つことで、仕事とのメリハリをつけています。サウナも好きですし、肉を食べることも楽しみの1つです。

また、私は海が好きで、海辺で景色を眺めながら過ごす時間も気に入っています。海に入るというより、海を見ながらたそがれることが多いです。ただ、仲間とバーベキューをすることもあるため、1人で過ごす時間と、人と過ごす時間の両方を大切にしています。

日本から世界へ、オフィスで選ばれる飲料インフラを目指す

――現在感じている経営上の課題を教えてください。

今後の大きな課題は営業です。営業を担う人手が限られていることには、高いハードルがあると感じています。現時点では、本商品の改良と提供インフラを整備しております。また8月より営業活動を開始しました。

テスト導入は今秋を予定しています。まずは商品と提供体制をきちんと完成させた上で、導入企業を開拓していきたいです。

——導入を検討する企業には、どのような価値がありますか。

健康経営に取り組む企業が増えていますが、何から手をつけるか悩まれている担当者の方は多いと思います。健康経営優良法人の認定要件には「食生活の改善に向けた取り組み」という項目があり、その具体例のひとつに「健康に配慮した飲料の提供」が挙げられています。

オフィスに1杯を置くことで、その項目に該当する施策をひとつ整えられます。もちろん、認定の可否は企業全体の取り組みをもとに審査機関が判断するものですが、取り組みの入口としては始めやすいのではないかと考えています。

――今後、どのような事業に育てていきたいですか。

私はもともと海外志向が強く、大学でも海外に関わる分野を学んでいました。この事業も、日本だけにとどめるつもりはありません。抹茶やほうじ茶を使った飲み物を通じて、働く人がより健康的に過ごせる環境づくりに貢献したいと考えています。

将来的には、この仕組みを世界へ持っていきたいです。世界のインフラにしていくくらいの気持ちで、商品開発と事業づくりに取り組んでいきます。

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