『勉強を教える』から『自ら学ぶ力を育てる』へ。一人ひとりが伸び続けられる教育を

株式会社いま-みらい塾 代表取締役社長 /「勉強の神様」 歌崎 雅弘氏

株式会社いま-みらい塾は、生徒を依存させず「自ら学ぶ力」を育てる教育を掲げています。代表の歌崎雅弘氏が自身の受験経験から学びの原理を体系化し、個人コーチングや教材・アプリ開発、講演・研修などを展開。受験をゴールとせず、未知の課題に挑み、自ら成長し続ける学習者を育てることを目指しています。

「勉強を教える」のではなく、自立して学べる人を育てる

――現在の事業内容や特徴について教えてください。

弊社の事業を一言で表すなら、「学び方そのものを学ぶ教育」です。学びを「知る・考える・覚える・改善する」の4つに分け、どこでつまずいているかを見極め、次の行動に変えていきます。子ども・保護者向けの相談やコーチング、学校・PTA向け講演、企業・自治体向け研修に加え、教材・アプリも開発・提供しています。

私たちが目指しているのは、生徒が塾に依存し続けることではなく、自分で課題を見つけ、学び方を修正できる状態です。既知の問題には解法パターンを使う力が必要ですが、未知の問題には、持っている知識を組み合わせ、仮説を立て、試し、修正する「試行錯誤力」が欠かせません。

例えば新しい単元では、公式や解法を先に教えず、既習の知識を使って試行錯誤し、その思考過程を抽象化することで、学習者自身が法則や原理にたどり着く機会をつくっています。

受験は最終目的ではなく、自ら学ぶ力が身についた結果として突破していく一つの通過点だと考えています。

自分の構想を形にするため、教育事業で独立

――経営者になられた経緯を教えてください。

大学卒業後はミズノに入社し、その後、医療機器、食品・化学関連企業で営業や購買に携わってきましたました。業務改善や新規事業を提案するなかで強くなったのが、自分の構想に自ら責任を持ち、形にしたいという思いです。

同時に、自身の受験経験から得た学び方を多くの人へ届けたいという思いもあり、2015年に独立しました。

学び方は誰にとっても必要

――事業の対象を教えてください。

現在は、子ども・保護者への個別支援だけでなく、学校・PTA・自治体・企業にも学び方を提供しています。年齢や学力、立場が異なっても、自ら課題を見つけ、考え、覚え、改善するプロセスは共通です。

そのため、理念としては「全人類」を対象にしています。対象を一括りにするのではなく、個人には個別支援、学校や企業には教材や研修という形で、届け方を変えています。

学びの概念を変え、世界の「当たり前」を塗り替える

――今後の展望や挑戦したいことを教えてください。

今後は、対面で行ってきた学び方の指導を、誰もが利用できる仕組みに変え、家庭・学校・塾・企業へ広げていきます。

すでに、「知る・考える・覚える・改善する」という学びの循環を支えるサービスとして、答案の失点原因を分析し、学習課題を把握する「自伸カルテ」、答えを直接教えず段階的なヒントによって思考の過程を支える「michi」、早押しクイズ形式で学んだ知識の定着を支える「はやべん」、そして振り返りを次の学習の改善につなげる「自伸ノート」などを実用化しています。

「はやべん」は全学年・全教科合計13万問を搭載し、21自治体での導入実績があります。日本e-Learning大賞では2年連続で部門賞を受賞し、2020年には、経済産業省『未来の教室』と、文部科学省の当時の『子供の学び応援サイト』に掲載されました。

現在は、電子書籍『地頭の育て方』などの出版、既存の教育機関へのノウハウ提供、学校・企業での講演・研修にも取り組んでいます。また、2026年6月、EDU-Portニッポンのプラットフォームメンバー機関として掲載され、海外展開に向けた情報発信と連携先の開拓を進めています。

最終的な目標は、一人ひとりが自分で課題を見つけ、学び方を修正し、自ら伸び続けられる「学びのインフラ」を構築することです。既存の教育業界の枠組みを超え、私が提唱する「学ぶことの考え方」を世界の当たり前にすること。それが私の使命であり、これから成し遂げたい最大の挑戦です。

好きな仕事と、好きな時間

――仕事以外でのリフレッシュ方法を教えてください。

仕事そのものが趣味のようなところがあり、特別な切り替えはあまりありません。リフレッシュしたいときはサウナに行きます。また、甘いものが好きなので、おいしそうなケーキ店を見つけると、つい入ってしまいます。

教育成果を最優先に、自ら学び、伸び続けられる社会へ

――これだけは譲れないという思いがあれば教えてください。

譲れないのは、短期的な売上よりも、人が本当の意味で学び、自分で伸び続けられる状態をつくることです。もちろん、事業として継続できる仕組みは必要ですが、利用者が自ら学び、改善を続けられるという教育成果と、より多くの人へ届け続けられる事業の持続性を両立させていきます。

自分で考え、試し、『できた』と実感する経験が、次の学びへの意欲を生みます。これからも、一人でも多くの人が「学ぶことは楽しい」「自分で考えれば道は拓ける」と実感できる社会を目指し、この志を貫いていきます。

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