「努力と感謝」を軸に、人と地域の可能性を広げる――株式会社VEGが描く挑戦のかたち
株式会社VEG 代表 高本 晴生氏
株式会社VEGは、通信事業を中心としたインフラ関連の営業を主軸に、映像制作、フォトスタジオ、飲食、宿泊など、多角的に事業を展開しています。根底にあるのは「努力と感謝」を大切にする姿勢と、人とのつながりを何より重視する考え方です。今回は代表の高本晴生氏に、会社を立ち上げるまでの経緯や組織づくり、地方創生への挑戦、経営において大切にしている想いについて伺いました。
「努力と感謝」を原点に広がった事業
――現在の事業内容について教えてください。
通信事業や電力、ウォーターサーバーの代理店といったインフラ関連の営業を主軸にしています。中でも携帯電話関連のイベントやコンサルティングなど、通信事業が全体の8割ほどです。
そのほか、自社では映像制作やフォトスタジオ、キッチンカー、宿泊事業も手掛けています。宿泊では物件を購入してリノベーションし、ゲストハウスやバーなどを運営していますね。キッチンカーと宿泊については、地方創生という一つのテーマの中で取り組んでいます。
――理念である「努力と感謝」には、どのような想いが込められていますか。
僕自身、これまでいろいろなことに挑戦してきました。その中では、人がいなくなったり、問題が起きたりと、さまざまな壁にもぶつかっています。ただ、そこで逃げずに取り組むことで、大成功ではなかったとしても形になり、得られるものがある。それが「努力」という考え方につながっています。
「感謝」は、人との関わりの中で自然と大切にするようになったものです。僕自身、幼い頃から人間関係について考えさせられる経験があり、人を大切にすることや「ありがとうございます」と伝えることの重要性を実感してきました。今ではスタッフにも、感謝の気持ちは必ず伝えるよう話しています。
経営の根源にあるのは「人」
――経営の道に進まれたきっかけを教えてください。
大学在学中、友人に誘われて通信事業のアルバイトを始めたのがきっかけです。当初は就職するつもりでしたが、その友人から「一緒にやろう」と声を掛けられ、卒業後もその会社で働くことを選びました。
その後、友人が独立し、僕も新しい会社に加わることになりました。ただ、それぞれについてきてくれるメンバーが増える中で、組織内の立場などに対する不満も出てきたんです。それなら会社を分けたほうがいいとなり、僕自身も自分のスタンスでやっていくことを決めました。それが株式会社VEGにつながっています。独立した友人の会社とは現在も取引があり、関係は続いていますね。
――経営判断では、何を大切にしていますか。
これまではかなり感覚的に経営してきました。自分の判断でさまざまな事業を始めてきましたが、人が増えるにつれて組織として考えなければならないことも増えています。今は役員2人から、自分では気づけない部分を指摘してもらうこともあります。
ただ、根源にあるのはやっぱり「人」です。もともと友人や後輩など、関係性の深いところから始まった会社なので、人に寄り添う姿勢は持ち続けたい。スタッフにも家庭を持つ人が増えていますし、最終的には人を大切にした決断をしたいと思っています。
思いやりを重視し、つながりを育てる組織へ
――社内コミュニケーションで意識していることはありますか。
現在は37人ほどのメンバーがいますが、それぞれ別の現場に配置されているため、全員が毎日顔を合わせるわけではありません。だからこそ、意識して集まる機会をつくっています。
基本的には年4回で、忘年会、新年会、歓迎会に加えて、10月頃には家族も交えた親睦会を開催しています。スポーツやバーベキューをしたり、宿泊を伴う形にしたりすることもありますね。こうした取り組みは3、4年ほど続けていて、コミュニケーションの場をつくることは大事にしています。
――採用では、どのような人と一緒に働きたいと考えていますか。
能力よりも、人を大切にできるかどうかを見ています。面接でも家族を大切にしているかを聞きますし、家族に限らず、友人など周囲の人に思いやりを持てることを重視しています。
過去の営業成績がどれだけ優秀かということより、まずは人としてどうか。レスポンスなど、当たり前のことをきちんとできるかも大切ですね。そうした人が集まり、会社や仲間に対する意識を持てれば、結果は自然とついてくると思っています。
地方創生を軸に、自社ブランドを育てる
――今後、新たに挑戦したいことを教えてください。
今後はBtoBへの展開を広げたいと考えています。一方で、今一番想いが乗っているのは地方創生です。「田舎AWAY」という地方創生プロジェクトに取り組んでいて、ゲストハウスなどを基盤に、地域の方々や住民を巻き込んだ事業を確立したいと思っています。
宿泊施設やキッチンカーは自社ブランドとして、これからさらに育てていきたいですね。地域から認められ、頼られる会社になることで、僕らがこれまで取り組んできたさまざまなビジネスにも人が集まる。そんな流れをつくりたいんです。
――現在、特に力を入れている取り組みはありますか。
宿泊施設では、交流を生み出す場所づくりを進めています。婚活事業者と連携した1泊2日のイベントを企画したり、地域事業者とのつながりを生かして自然の中での体験を組み込んだりしています。マルシェを開き、キッチンカーを呼ぶ取り組みも行いました。
その中で、今後特に重要だと感じているのがSNSです。InstagramやYouTubeも始め、映像担当と宿泊担当で、どんな動画をどのくらい発信するのか、何を伝えるべきなのかを話し合っています。まず知ってもらうための発信力をつくりながら、並行してBtoBへの展開も進めていきたいですね。
「ワクワク」を忘れず、チャンスにはすぐ動く
――経営の中で、これだけは譲れないというものはありますか。
まず「努力と感謝」という理念は絶対にぶらしません。そして、スタッフを家族や仲間のように捉えることについて、経営ではやめたほうがいいと言われることもありますが、僕はその関係性をリスペクトする姿勢を持ち続けたいと思っています。
もう一つ意識しているのは、チャンスを逃さないスピード感です。「これができるかもしれない」と思ったら、すぐに動いてしまうんですよね。
いろいろなことをやっている会社なので、「サークルっぽい」と言われることもあるようですが、僕はそれもいい意味だと捉えています。働く本人たちが「ワクワクしたい」と思える会社でありたい。その感覚をもう一度しっかり見せられるように、僕自身も今、経営を勉強しているところです。
――休日はどのようにリフレッシュしていますか。
休みの日は、本当に家族としかいないですね。子ども3人と過ごす時間が一番のリフレッシュです。家にはダックスフンドもいるので、家族と愛犬と一緒に過ごしています。
仕事でもプライベートでも、僕が大切にしている根本はやっぱり「人」です。これからも努力と感謝を忘れず、仲間と一緒にワクワクできる挑戦を続けていきたいですね。