事業の想いを、選ばれる理由へ。対話からブランドを紡ぐ「wiuap」の挑戦
wiuap 代表 馬場 俊彦氏
約20年にわたりアパレル業界で販売や接客に携わってきた馬場俊彦氏。2025年4月に個人事業主として開業し、デニムの裾上げ代行サービスから事業をスタートさせました。その後、自らロゴやホームページを制作するなかで、事業の価値や想いを伝えることの重要性を実感し、現在はブランドデザインを主軸に活動しています。
馬場氏が大切にしているのは、単にデザインを制作することではなく、事業者自身もまだ言葉にできていない想いをくみ取り、その事業ならではの価値を形にすることです。自身の創業経験とアパレル業界で培った顧客視点を活かしながら、事業者とともにブランドをつくり上げる馬場氏に、創業のきっかけや事業に対する考え方、今後の展望について伺いました。
目次
自身の創業経験から生まれた、事業者に寄り添うブランドデザイン
――現在の事業内容について教えてください。
現在は、ブランドデザインを主軸に、ロゴ制作やLP、ホームページの制作などを行っています。
私が考えるブランドデザインは、単に見た目を整えることではありません。事業者様がどのような想いで事業を始め、どのような価値を提供しているのかを理解し、それを必要としている方に伝わる形にすることだと考えています。
もともとは、約20年にわたるアパレル業界での経験を活かし、デニムの裾上げ代行サービスから事業をスタートしました。その後、自分自身でロゴやホームページを制作するなかで、事業の魅力を伝えることの難しさと重要性を実感しました。
その経験が、現在のブランドデザイン事業につながっています。
――事業を行う上で大切にしている考え方は何ですか。
事業者様の想いを理解し、その方にとって本当に必要なものを一緒に考えることです。
私自身、開業当初は自分の事業の魅力をどのように伝えればよいのか、何を発信すればよいのか悩んでいました。サービスを提供するだけでは、その価値が十分に伝わらないこともあります。
だからこそ、同じような悩みを抱えている個人事業主の方や、これから事業を始める方の力になりたいと考えています。
事業者様自身がまだ明確に言葉にできていない想いや魅力を対話のなかから整理し、それぞれの事業に合った形で表現することを大切にしています。
約20年のアパレル経験から、自らの事業を立ち上げるまで
――経営の道に進んだきっかけを教えてください。
約20年間、アパレル業界で販売や接客に携わってきました。以前から、いつか自分のブランドを持ちたいという想いはありましたが、当初から経営者になることを目指していたわけではありません。
長年の接客経験を通じて、お客様が商品を選ぶ際には、価格や品質だけでなく、ブランドの世界観や商品に込められた想いも大切な要素になると感じていました。
そうした経験を重ねるなかで、自分の経験を活かして誰かの役に立てる事業を始めたいと考えるようになりました。いくつかのきっかけが重なり、2025年4月に個人事業主として開業しました。
――これまでの経験は、現在の仕事にどのように活かされていますか。
アパレル業界で培った顧客視点は、現在のブランドデザインにも活かされています。
商品を提供する側のこだわりだけでなく、それを受け取る側が何を感じ、どのような価値を求めているのか。そうした視点は、ブランドを考える上でも重要だと思っています。
また、自分自身で事業を立ち上げ、ロゴやホームページを制作した経験も大きな財産になっています。事業者として何を伝えるべきか悩んだ経験があるからこそ、クライアントの立場に立って考えることができます。
現在は、そうした経験をもとに、事業者様の想いを丁寧にくみ取り、それぞれの事業に合ったブランドのあり方を一緒に考えています。
一貫した想いを届けるために、すべての工程に向き合う
――現在はどのような体制で事業を運営していますか。
現在は従業員を雇わず、ヒアリングから企画、デザイン、制作まで、基本的にすべて一人で対応しています。
一人で事業を運営することには大変さもありますが、クライアントと直接向き合い、事業に対する想いや考えを自分自身で受け取れることには、大きな意味があると考えています。
特にブランドデザインは、表面的な要望だけでなく、その背景にある想いや事業の方向性を理解することが重要です。そのため、現時点では事業の規模を拡大することよりも、一つひとつの仕事に丁寧に向き合うことを大切にしています。
――クライアントとのコミュニケーションで意識していることはありますか。
自分の価値観や好みを押し付けないことです。
もちろん、デザイナーとしての視点から提案を行うことはあります。しかし、最も大切なのは、私自身がつくりたいものではなく、クライアントが何を実現したいのかということです。
そのため、制作に入る前のヒアリングを重視しています。事業の背景や目的、将来の展望などを伺いながら、何を伝えるべきなのかを一緒に整理していきます。
デザインはあくまでも、その想いを伝えるための手段です。自分の考えを優先するのではなく、クライアントの意向を尊重しながら、より良い形を一緒につくっていくことを心掛けています。
人とのつながりを大切に、wiuapの可能性を広げる
――現在の目標について教えてください。
まずは、より多くの方にwiuapを知っていただくことです。そして、ブランドデザインを通じて、事業者様が自身の価値や魅力を伝えられるよう支援していきたいと考えています。
特に、これから事業を始める方や、事業の方向性を改めて見直したいと考えている方にとって、気軽に相談できる存在でありたいと思っています。
ブランドは、一度つくって終わりではありません。事業の成長や環境の変化に合わせて、伝え方や見せ方も変わっていくものです。そうした変化にも寄り添いながら、長く関係を築いていけることが理想です。
――認知を広げるために、どのような活動をしていますか。
SNSでの情報発信に加え、LinkedInを活用した交流や、スタートアップカフェなどの集まり、地元の商工会への参加など、人と直接会って話す機会を大切にしています。
私自身、事業を通じてさまざまな方と出会うなかで、人とのつながりが新たな可能性を生むことを実感しています。
そのため、強く売り込むことよりも、まずは相手のことを知り、信頼関係を築くことを意識しています。こうした交流を通じて、ホームページの改善や新しい事業に関する相談をいただく機会も生まれています。
今後もオンラインとオフラインの両方で人とのつながりを広げながら、wiuapの活動を知っていただく機会を増やしていきたいと考えています。
家族や保護猫との時間を大切に、事業を続ける
――仕事を離れた時間は、どのようにリフレッシュしていますか。
自宅で一緒に暮らしている保護猫と過ごす時間や、家族と過ごす時間が、日々のリフレッシュになっています。
また、2歳の娘がいるため、休日には一緒に遊ぶ時間も大切にしています。個人事業主という立場上、仕事とプライベートの境界をつくることは簡単ではありませんが、週に1回は意識して休みを設けるようにしています。
家族や猫と過ごす時間は、私にとって大切なものです。これからも、仕事とプライベートの両方を大切にしながら、一人ひとりの事業者様と真摯に向き合っていきたいと考えています。