中小企業の「後継者問題」に真摯に向き合う —M&Aは最後の手段—

ヒルズ&パートナーズ株式会社 代表取締役 岡村俊郎様

長年にわたり中小企業の経営課題に寄り添ってきたヒルズ&パートナーズ株式会社。深刻化する後継者問題に対し、M&Aを安易な解決策とせず、あくまで最後の手段と位置づける姿勢が特徴です。岡村代表に、事業への思いと独自の経営哲学、そして今後の展望を伺いました。

「事業売却に頼らない」承継支援のスタイル

――現在の事業内容と特徴を教えてください。

当社は中小企業向けの事業承継コンサルティングを主軸としています。まずは社内での後継者育成と、それに伴う組織づくりを徹底支援します。建設業や運送業など、金融機関の支援が届きにくかった企業を中心に伴走しています。

――企業理念やビジョンを教えてください。

事業売却に依存せず、次世代に確実にバトンを渡す組織をつくることです。創業者の思いを丁寧に汲み取り、永続的に発展できる土台づくりを目指しています。

――強みは何でしょうか。

表面的な提案にとどめず、細部まで踏み込む点です。紹介を通じた信頼関係を起点に、後継者育成から体制設計まで一気通貫で支援します。M&Aに誘導しがちな一般的なスキームとは一線を画します。

銀行員から「身近な相談役」へ

――経営者になられた経緯を教えてください。

銀行で証券や外国債、経営企画営業に携わり、その後は保険代理店で理事営業を務めました。現場で、多くの中小企業が後継者問題に苦しむ姿を見てきましたが、大手の支援は規模や収益性の観点で届きにくい。そこで金融の知見を生かし、身近で頼れる相手として2019年に創業しました。

――仕事上の目標は何ですか。

M&Aは最後の選択肢とし、まずは社内から継承を実現すること。一社でも多くの企業が、自前の人材で未来を引き継げるよう支援することです。

――印象に残る出来事はありますか。

事業承継は極めてデリケートです。経営者が心を開き、会社のすべてを語ってくださる関係が築けた時、初めて本質的な解決が見えてきます。紹介でつながるご縁の重みを実感します。

主体性を育む「オーダーメイド型」組織運営

――社員の主体性を引き出す工夫は。

支援は完全オーダーメイドです。現場で得た示唆を起点に、社員それぞれが考え、提案し、動くことを尊重しています。自由度の高い裁量が質の向上につながります。

――社内コミュニケーションで重視することは。

率直な意見交換と情報共有です。専門性を持ち寄り、仮説と検証を素早く回します。数字だけでなく、経営者の思いに耳を澄ます姿勢を徹底しています。

――求める資質は何でしょうか。

傾聴力と共感力です。そのうえで金融、会計、法務など広範な知識を学び続ける意欲を求めます。

――印象的な社員のエピソードを教えてください。

打ち合わせで、経営者の歩みや社員への思いを受け止め、涙ながらに耳を傾けた社員がいました。その真摯さが信頼を深め、提案の実行につながりました。

拡大より「質」を重視する未来戦略

――今後の事業展開について教えてください。

拡大よりも、今後も中小企業の事業承継に特化していきます。一社一社と丁寧に向き合い、地道に質の高いサービスを提供し続けることに集中します。

――業界の将来についてどうお考えですか。

団塊世代の引退で後継者問題はさらに顕在化します。M&Aの増加は想定されますが、私たちは「企業存続」と「地域経済の活性化」を軸に、社内継承を第一に支援し続けたいと考えています。

――直面する課題と対応を教えてください。

最大の課題は信頼の構築です。紹介を核に顔の見える関係を積み重ね、時間をかけて対話を深めていきます。その積み重ねが、中小企業の未来を支える大きな力になると信じています。

信頼を礎に描く「次世代へのバトン」

――経営で大切にしていることは何でしょうか。

特別なスローガンを掲げるより、信頼関係の確立です。経営者の悩みに真摯に向き合い、ともに解を探る姿勢を第一にしています。

――リフレッシュ方法を教えてください。

趣味は多くありませんが、書棚に並ぶお酒のボトルを眺める時間が心を落ち着かせてくれます。

――最後に、未来への思いをお聞かせください。

事業承継は企業の命を未来につなぐ営みです。私たちはこれからも、M&Aを最終手段としながら、後継者育成と組織づくりに真摯に取り組みます。一社一社の未来が輝けば、それが地域や社会全体の活力となると信じています。

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