合同会社NOKs Labo 代表 山﨑 直子氏
合同会社NOKs Laboは、エグゼクティブを中心とした個人向けコーチングと法人研修を手掛ける組織開発の専門会社です。代表の山﨑直子氏は、外資系金融機関でプライベートバンカーとして資産運用を担当したキャリアを経て独立。現場経験に基づいたリアルな支援と、クライアントに合わせて柔軟にプログラムを組み替える“オーダーメイド型”のスタイルで支持を集めています。本記事では、会社の現状や経営に至る背景、そして今後の展望について伺いました。
オーダーメイドで伴走する事業スタイル
――現在の事業内容と特徴について教えてください。
事業は大きく二つあります。ひとつは経営者やリーダー層向けのエグゼクティブコーチング、もうひとつは企業研修です。特徴は「完全オーダーメイド型」であること。最初に立てた計画にこだわるのではなく、その場でクライアントの状況に応じて内容を大きく変えることもあります。ベストなタイミングでベストな支援を届けることを大切にしています。
――業界内でのポジションや強みは何ですか。
大手の研修会社はパッケージ型で幅広く対応していますが、当社は少人数でも「本当に変わりたい」と願う個人や組織に深く伴走する点が強みです。また、私自身が一般職から、部下を持つ管理職そして経営層まであらゆる立場を経験してきたことも大きいです。机上の空論ではなく、実務の現場感覚を踏まえて対話できる点は他にはない価値だと思います。
金融のキャリアを活かした経営者への転身
――経営者になったきっかけを教えてください。
「自分のやりたいことを実現するためには経営者になるのが一番早い」と考えたことが出発点です。2019年に法人を設立し、当初は副業として活動していましたが、2021年に独立しました。外資系金融機関でプライベートバンカーとして富裕層を担当していた経験があり、その顧客層と現在のクライアント層が重なる点も自然な流れだったと思います。
――キャリアの中で大事にしていることは何ですか。
常に「実務で通用するか」を意識しています。研修やコーチングは非日常の場ですが、それを日常の現場に橋渡しする工夫がなければ意味がありません。私自身、現場での成功や失敗を繰り返してきた経験があるからこそ、学びを実務に落とし込む視点を持てているのだと思います。
信頼できる仲間と築く組織づくり
――現在の組織体制について教えてください。
現在は少人数のチームで、全員リモートワークです。私は現場に立ち続けることを大切にしていますが、将来的には組織を拡大し、営業やバックオフィス機能を提供できるプラットフォーム型の体制にしたいと考えています。芸能プロダクションのように、コーチが個人事業主として契約し、それぞれの強みを活かせる仕組みを目指しています。
――クライアントが「山﨑さんに直接お願いしたい」と希望する場合はどう対応されていますか。
品質管理は私が責任を持って行います。当面はプロジェクトの要所に関わり、クオリティを担保します。ゆくゆくは信頼できるパートナーを育成し、安心して任せられる体制を築いていきたいです。そのためにも「感覚的に合う」だけでなく、素直に学び、感謝を言葉にできる人材と出会うことを重視しています。
拡大に向けた挑戦と未来像
――今後の展望について教えてください。
まずは会社をもう一段大きくし、私一人の稼働に依存しない体制を整えることが目標です。優秀なコーチにとってのプラットフォームを提供し、営業や事務を担うことで、現場に専念できる仕組みをつくりたいと考えています。また、社外取締役として企業経営にも関わる機会をいただき、さらに経営の視点を広げています。クライアントとともに組織を変革し、学びを日常に根づかせる仕組みを作ることが今後の挑戦です。
ピラティスとドライブで心身を整える時間
――リフレッシュ方法について教えてください。
ピラティスとTRE(テンショントラウマ・リリース・エクササイズ)を週3回行っています。体の緊張を解きほぐすことで心も整い、仕事のパフォーマンスにも良い影響があります。加えてドライブも好きで、首都高を走るときにカーブを綺麗に曲がれるととても爽快です。長距離ではなく短時間の運転が、心身をリセットする時間になっています。
これからは仲間とともにプラットフォームを育て、経営者や組織の成長に寄り添いながら、新しい学びの形を広げていきたいと考えています。

