フロンティア司法書士事務所 代表司法書士 宮﨑辰也氏
東京都・二子玉川を拠点に、法人登記から相続、家族信託まで幅広い領域で依頼者を支えるフロンティア司法書士事務所。若い世代の司法書士を中心に、スピード感と柔軟性を武器にした対応で相談件数は年々増加している。代表の宮﨑辰也氏は「法律論だけではなく、人と人とのつながりを大切にしたい」と語る。司法書士としての信念、組織づくり、そして今後見据えるビジョンについて話を伺った。
「身近な法律家」として、時代が求める機動力と柔軟性
――事務所の事業内容と、フロンティア司法書士事務所様の強みについて教えていただけますか。
我々フロンティア司法書士事務所では、メイン業務として法人関係の登記や、個人のご相続・生前対策といった手続きに最も力を入れています。その他、成年後見業務など、幅広い法務にワンストップで対応しています。
我々の強みは、何よりも「相談のしやすさ」と「機動力」です。司法書士の業務は、基本的にどの事務所でも結果が変わらない部分が多いからこそ、サービス業としての質が重要だと考えています。平日の遅い時間帯の対応や、オンライン相談、メールでの問い合わせなど、依頼者の方が時間や場所を気にせず気軽にアクセスできる環境を整えるよう努めています。
また、私を含め20代、30代の若手スタッフが中心のため、迅速かつスピーディーに対応できる機動力も特徴です。私たちはあくまでサービス業であるという認識のもと、「人と人との繋がり」やネットワークを非常に大切にしながら、依頼者様一人ひとりに寄り添った仕事に取り組んでいます。
法律との出会いと「挑戦し続ける」姿勢が生んだキャリア
――司法書士を目指されたきっかけと、これまでのキャリアについてお聞かせください。
高校までは野球漬けの生活を送っていましたが、大学受験のための浪人中に見たドラマ「ビギナー」が大きな転機でした。そこで法律というものに初めて面白さを感じ、単純に「弁護士になろう」と法律の世界を目指したのがきっかけです。
その後、司法書士の業務範囲が広がっていった時期でもあったため、大学卒業と同時に司法書士への道を選びました。事務所に勤める前に、父が経営する土木業を手伝うアルバイトをしながら勉強を続け、26歳で資格を取得しました。実務経験は、試験に合格してから初めてスタートさせたんです。
私は、常に「挑戦」することを大切にしています。有名な経営者の方々や、新しいことにチャレンジしている同業者の方々の姿勢に、僕はすごく刺激を受けてきました。挑戦をしなければ成長はないと考えています。現状維持というものもどういう状態なのかわからないので、ただひたすら前を向いて走り続けるしかないという気持ちでいます。
若手中心の組織で主体性を育てる
――組織運営や社員との関係で意識していることはありますか。
若いメンバーが多いので、私と社員の壁は作らないようにしています。
また、指示待ちにならないよう、案件ごとに担当を決め、最初から最後まで一連の流れを経験してもらうスタイルをとっています。部分的な作業だけでは理解が深まらないため、担当制にすることで自信とやりがいが生まれると考えています。
私が外に出ている時間も多いため、内部ではシステムを活用して業務の見える化・効率化を進め、少人数でも回る体制づくりに取り組んでいます。
司法過疎地にも貢献できる事務所へ
――今後挑戦したいことや、見据えている未来について教えてください。
今後は事務所の規模拡大を目指し、支店展開も視野に入れています。現在行っている法人登記や相続・生前対策といった業務を拡大していくのはもちろん、特に法人のお客様に対する事業承継支援や、行政書士業務など、手薄な分野への積極的な注力も考えています。
また、将来的には「司法過疎地」と呼ばれる、弁護士や司法書士がいない地域への貢献にも取り組んでいきたいと考えています。今後、相続やそれに付随する業務は減ることはなく、増えていく一方でしょう。だからこそ、「身近な法律家」として、より多くの方の相談に乗れる体制を整えたいという思いがあります。
業界全体としては、弁護士さんなどに比べると、司法書士の認知度はまだまだ低いのが現状です。しかし、司法書士が活躍している場面は非常に多く、成年後見業務のように、今や司法書士が主導的な役割を果たしている分野もあります。業界全体で一致団結し、司法書士という立場や業務を広く知ってもらうための情報発信が必要だと感じています。
旅と出会いが、自分を整える時間
――仕事以外でのリフレッシュ方法を教えてください。
一人旅が好きで、奄美大島や屋久島、小笠原など“島”によく行きました。現地の方と交流しながら過ごす時間がとても好きで、今はなかなか行けていませんが、また時間をつくって旅を再開したいですね。

