オンラインコミュニティ&独自開発ツール「Bee」で世界へ挑む

株式会社Awiiin 代表 菊池 駿氏

株式会社Awiiinは、アメリカのECプラットフォーム「eBay」を活用した越境ECに取り組む人向けに、オンラインコミュニティと独自ツール「Bee」を提供している企業です。eBay輸出のノウハウ共有やツール開発を通じて利用者に寄り添ったサポートを行い、日本企業の世界進出の後押しをしています。今記事では、元中学校数学教師というキャリアから起業家へと転身し、世界市場へ挑戦し続ける菊池駿氏に、事業内容や取り組み、今後の展望について伺いました。

eBayを通じて日本人の世界進出を支えるコミュニティ&ツール「Bee」とは

――現在の事業内容について教えてください。

事業としては、アメリカのECプラットフォーム「eBay」を活用した海外輸出ビジネスの支援が中心です。「eBay」は日本でいうと“海外版メルカリ”のような立ち位置で、その中で、どうやって売上や利益をつくるか、どのように海外輸出の仕組みを構築するかといった部分を、コミュニティとツールの両面からサポートしています。

具体的には、eBayでの販売を効率化する自社開発ツール「Bee」を提供しながら、オンラインコミュニティで実践的なノウハウを共有しています。

――「Bee」の特徴はどのような点にありますか。

「Bee」は、ただ情報を売る“情報商材”ではなく、実在するツールと現場目線のサポートをセットで提供することで、受講者とのミスマッチをなくしたいという思いから生まれたツールです。

このツールを通して日本人が輸出ビジネスで世界に進出しやすい環境をつくりたいと考えています。

教員時代の絶望から見つけた「顧客ファースト」の道

――起業に至るまでのキャリアを教えてください。

もともとは中学校の数学教員をしていましたが、20代後半の頃に、仕事の大変さに加えてプライベートのトラブルやお金の問題が重なり、心身ともに限界を感じた時期があったんです。「このままでは人生が立ち行かない」と強く感じたことから、教員を一度辞める決断をしました。

ただ、世間的にはちょうどインターネットビジネスが盛り上がり始めたタイミングで、「好きなことで稼ぐ」といった発信が増えていました。そんな中でいろいろな情報を調べていく過程で出会ったのが、eBay輸出です。自分でも実践してみたところ少しずつうまくいくようになり、その延長線上でツール開発をしていた方から「一緒にやらないか」と誘っていただいたのが、今の事業のはじまりです。

――事業を行う上で大切にしている価値観は何でしょうか。

経営判断の軸になっているのは、「ミスマッチをなくすこと」と「顧客ファースト」です。「受け手が支払う金額と、提供できる価値がきちんと釣り合っているか?」「サポート内容に胸を張れるか?」と常に自分に問い続けています。教員時代から“人と向き合う”ことだけはひたすら続けてきました。起業してからも、お客様やコミュニティメンバーにとことん向き合ってきたと自負しています。

将来的には、世界市場で戦えるツールをつくり、日本人の自分たちがアメリカ発のサービスの中に食い込んでいくロールモデルになりたいです。「どの業界でも、日本から世界に挑戦できる」という姿を示し、日本に還元していけたらと思っています。

サウナとフットサル、地域活動がくれる“もうひとつの視点”

――仕事以外のリフレッシュ方法を教えてください。

一番は、近所のスーパー銭湯に行くことです。お風呂やサウナが大好きで、午前中から行き、サウナに入って整ったらラウンジでパソコン作業をして、また疲れたらサウナに戻る……というサイクルで過ごすこともあります。頭を使う仕事が多いので、サウナで一度リセットするとまた集中力が戻ってくるんですよね。

あとはフットサルで身体を動かすことも楽しみのひとつです。経営や開発など頭を使う時間が多い分、あえて別軸で汗をかくことで、バランスが取れると感じます。

もう一つ、埼玉県八潮市の青年部として、地域のための活動にも参加しています。イベントの運営や地域の盛り上げに関わる中で、「自分たちの仕事をどうやって地域に還元できるか」という視点を持てるのは、経営にもプラスになっていると感じます。

ビジネスも、サウナも、フットサルも、地域活動も、どれも「人と関わり、何かを良い方向に変えていく」という点では共通しています。これからも仲間たちと共に、eBay輸出の世界で“クリーンな選択肢”を増やしながら、日本発のサービスで世界に挑戦し続けていきたいです。

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