新しい技術で新しい挑戦を――受託ソフトウェア開発からXRまで未来を描く

エグジーテック株式会社 代表取締役 堀内 忍氏

創業以来22年間、受託ソフトウェア開発を主軸に、少数精鋭ながら安定した顧客の信頼を獲得してきた堀内氏。今、生成AI時代を見据えてXR(クロスリアリティ)技術を用いた「創造力」を育む教育事業へと新たな挑戦を構想している同氏に、創業の経緯や今後の展望を伺いました。

少数精鋭で小回りのきく開発を行う

――御社の事業内容を教えてください。

当社は受託ソフトウェア開発が主たる事業です。お客様の多様なご要望を具現化していくのが主な仕事であり、特に一般的な業務系ではなく、産業系・工場寄りの案件に強みを持っています。具体的には、ハンディターミナルを使用した入出庫管理や、設備からデータを取得して見える化するシステム、Webで生産数をモニタリングするシステムの開発など、現場で必要とする仕組みや中間システムを手掛けています。

――御社の強みやポジショニングはどこにあるとお考えですか。

強みは3点あると考えています。1つ目は小回りの利く対応力です。現在従業員5名と少数精鋭で運営しており、フットワーク軽く、お客様の細かな要望にも応えることができます。2つ目は新しい技術への取り組みです。産業系において他社よりも新しい技術を積極的に取り入れ、お客様に提供していくスタイルをとっています。3つ目は技術者の知見の広さです。開発経験が浅くても好奇心や探究心を持って開発に携わりながら、現場に足を運び、次のフェーズを想定し調査することで情報を蓄積し、お客様へ還元します。

独立への強い思いが創業へとつながった

――創業の経緯を教えてください。

根底にあったのは、「とにかく何かで独立したい」という思いでした。サラリーマンとして働くことへの抵抗があり、30歳までに独立するという目標を掲げていました。特定の業界にこだわっていたわけではありませんでしたが、現場経験・営業経験を経てこのIT業界を選び、まずはフリーランスエンジニアとしてスタートしました。会社設立から数えると今年で22年目になりますが、今も経営と営業、そしてエンジニアとしての開発実務を続けています。

――キャリアの中で印象的だった出来事はありますか。

開発したソフトウェアを耐用年数を大きく超えて15年以上も使い続けていただいているお客様がおり、時代が変わってもお客様の業務を支え続けているという事実は、エンジニアとして非常に嬉しく感じます。一方、外的要因で落ち込む局面には苦しめられました。リーマンショックやコロナ禍など、「やっと上向いてきたのに、またこれで…」と外部環境の影響で事業が後退するたびに、コントロールできない要因に翻弄される難しさを痛感しました。

XRを活用した「想像力」を育む事業

――今後の事業展開や、挑戦したいことについてお聞かせください。

今後は、2つのことに挑戦していきたいと考えています。1つ目はBtoCへの挑戦です。これまではBtoBの受託開発をメインで行ってきましたが、この蓄積で培ったソフトウェア技術を活かし、コンシューマ向けのサービスに参入したいと考えています。もう1つは、教育分野への参入です。現在CSRとして子供たちにプログラミング教育を行っており、この知見を活かし新しい形で事業化できないかと考えています。

――具体的にはどのようなものを構想していますか。

XR技術の活用を構想しています。MR(複合現実)などの技術を使って、現実とバーチャルを融合させた空間で、ユーザーの「想像力」を育む機会を提供できないかと考えています。現代の子供たちは経験が少なく、創造力が欠如しがちです。それに対してVRゴーグルなどを利用したバーチャル空間で何かを自由に作ってもらうことで、経験値を増やし、イメージを具現化する過程を通じて想像力を養うことを目指しています。ローンチは2〜3年後を目標に、現在計画を立てています。

「人と人の関係」が根底にあることを忘れずに

――最終的に会社として目指す姿についてお聞かせください。

将来的に、生成AIの影響は避けられないと考えています。単純作業は全てAIやRPAに任せられるようになるでしょう。その中で私たちが目指すのは、コンサルティングへの進化です。受託開発の経験を活かし、企業の業務に深く入り込み、ITを起点とした企業の改善提案や業務コンサルティングまでをお手伝いできるような、企業全体の成長に貢献できる存在になりたいと考えています。

――これから起業しようとしている方々へメッセージをお願いします。

どんなにテクノロジーや文明が発展しても、仕事のベースは「人と人」であるという点は変わらないと思います。企業対企業であっても、そのコミュニケーションの根底にあるのは人間です。どんなに生成AIが進化しても、人への尊敬の念は絶対に捨ててはいけない部分です。この尊敬や信頼関係が、結果的に自分が困難なときに助けになったり、力になってくれます。技術が変わっても、人のベースが人であるという根本は変わらない。これを忘れずにいることが大事なのではないかと思います。

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