ブランドから物語を届ける──キャラクターが人の心を癒す未来をつくる挑戦
株式会社ブランズ・アンド・ストーリーズ 代表取締役 池田 真氏
2025年6月に誕生した株式会社ブランズ・アンド・ストーリーズ。長年ぬいぐるみメーカーで営業としてキャラクタービジネスに携わってきた池田代表は、「自分が生み出したキャラクターで人の心を癒したい」という強い想いを胸に独立されました。第一弾キャラクター「みっくちゅ」を中心に、物語性のあるブランドづくりへ挑戦されています。本記事では、創業の背景、現在の取り組み、そして描かれている未来像について伺いました。
目次
物語を宿すキャラクターブランドをつくる
――現在の事業内容やビジョンを教えてください。
弊社は、キャラクター商品の企画・開発、著作権・商標権などの管理業務を中心に事業を展開しています。メーカーとして大量の在庫を持つのではなく、私たちが生み出したIPをライセンシー企業に提供し、商品化につなげていくモデルです。
現在はオリジナルキャラクター「みっくちゅ」のメインビジュアルが完成し、商標登録も出願済みです。XやInstagramなどSNSアカウントも立ち上げ、世界観の発信を進めています。
社名には「複数のブランド」と「複数の物語」を世に送り出したいという願いを込めました。キャラクター1体ではなく、物語を持つ存在たちを次々に生み出し、長く愛される世界をつくっていくことが目標です。
“好き”を仕事にし、人生のやり残しを形にする
――独立の背景や大切にしている価値観を伺えますか。
前職では25年間、ぬいぐるみメーカーの営業として多くのキャラクターに関わってきました。ただ、自分が考えたキャラクターが正式に採用されることはほとんどなく、「自分のアイデアを形にしたい」という思いが年々強くなっていました。定年を迎えるタイミングで「やり残したことに挑戦するなら今だ」と決断し、独立しました。
大切にしているのは「迷惑をかけない」「無借金で堅実に進む」「成功するまでやり続ける」という姿勢です。若い頃の経験や家族の出来事から、人生の岐路では“自分で責任を持って決めること”の大切さを痛感しました。だからこそ、自分の信じた道に集中し、地道に積み上げる覚悟でいます。
信頼できる仲間と、強制のない関係を大切に
――一人法人として、どのように周囲の方々と関わっていますか。
私は人に強制されることが苦手なので、自分も相手に強制しないことを心がけています。結果として、気の合う方々と自然に仕事が続いていく関係が理想です。現在は外部のデザイナーや協力企業に支えていただいており、特にみっくちゅのデザインを担当いただいた方とは長期的に共に制作していきたいと考えています。
今後はデザイン力の強化が課題です。ゆくゆくは社内デザイナーの採用も視野に入れながら、IPを継続的に生み出せる体制をつくりたいと思っています。
コンテンツ産業で「小さくて強い存在」を目指す
――今後挑戦したいことを教えてください。
コンテンツ産業は国としても注目が高まっており、今後ますます成長すると感じています。一方で競争も激しく、大手企業のような資金力はありません。しかし、少人数だからこそ意思決定のスピードを武器にし、独自の世界観を持つキャラクターで勝負していくつもりです。
将来的には、グッズだけでなく映像作品やキャラクターコラボカフェなど、IPを軸にした新しい体験価値を提供していきたいと考えています。“小さくても存在感のあるブランド”として業界の一輪に加わることが目標です。
日常の中でアイデアが湧く、酒とギターとウォーキング
――リフレッシュ方法を教えてください。
お酒が好きで、趣味仲間と飲みに行く時間は一番のガス抜きになっています。また、大学時代から馴染みのあるお茶の水の楽器店街を歩くことも多く、ギターを眺めているだけで自然と気持ちがほぐれます。
もう一つ欠かせないのがウォーキングです。朝夕1時間ほど歩くことを習慣にしており、歩いているとキャラクターのアイデアがふと湧いてきます。みっくちゅの設定も、散歩中に生まれた発想でした。体を動かしながら外の空気を吸うこの時間は、心身のリセットにも創作活動にも欠かせないひとときです。
これからも、日常の中から生まれる小さなひらめきを大切にしながら、キャラクターと物語の世界をより豊かに育てていきたいと考えています。