株式会社ティントルーム 代表 加賀見 洋平氏
イベント制作やパフォーマーキャスティングを軸に、人の魅力を「淡く染め、鮮やかに見せる」独自の理念を掲げる株式会社ティントルーム。登録パフォーマーは約400名います。
ティントルームは、日々さまざまなイベントに、個性豊かな表現者を送り出しています。代表の加賀見洋平代表は、なぜ“人を世に出す”事業に情熱を注ぐのか。その背景や組織づくり、未来への展望についてうかがいました。
目次
イベント制作と人の魅力を引き出す「TintRoom」の現在地
──ティントルームはどのような事業を展開しているのでしょうか?
イベント制作を中心に、パフォーマーのキャスティング、音響・照明・撮影といった制作全般を行っています。登録パフォーマーは現在約400名おり、その人たちと一緒にイベントをつくり上げています。
登録者全員が稼働しているわけではありませんが、モデル、MC、シンガー、パフォーマーなど、多彩な人材が集まっているのが特徴です。
事業の立ち上げは、もともと前職でコスメ雑貨メーカーのECサイト構築に関わったことがきっかけでした。メーカー以外の商材も扱うプラットフォームとして「スウィーティント」を立ち上げ、そこから「物ではなく人を出す」という方向に事業が転換していきました。それが現在のティントルームの原型です。
人の「魅力」を見つけ、淡く染めて世に出す─事業を続ける原点
──現在の事業へ進んだ背景や、代表自身の価値観の変化があれば教えてください。
コスメメーカーの前にものづくりの会社、製造業で働いていたのですが、自社の製品を売るよりも他社の強みと自社の強みを組み合わせて価値を生むことが好きでした。
人材領域に移ってからも同じ感覚があり、「この人はもっと世に出られるのに、なぜ出られていないのだろう」という気づきが多くありました。その人の良さを見つけ、何かと掛け合わせて世の中に出していく、そのお手伝いができないかなという気持ちが芽生えたのが原点です。
ティントルームという社名は「淡く染める」という意味の“TINT”から来ています。人の本質を変えることはできなくても、その人が持つ色にほんの少し別の色を足して鮮やかに見せることはできる。その“淡い補正”を私は「ティント」と呼んでいます。
たとえば、本来は白に近い色を持っている人に淡いピンクを重ねてあげる。でも、ベースは白。その場その場に適応した色に変えてあげることで、その人がすごく活きることをしていきたいっていう思いを持ち続けています。
400人のパフォーマーと共につくる組織の空気
──パフォーマーの方々とはどのようにコミュニケーションを取っていますか?
登録者は多いですが、可能な限り現場に顔を出して一人ひとりと会うようにしています。イベントの雰囲気や特性に応じて“その人の色が一番生きる場所”を提案するようにしています。
後に何かを残したいという思いもあり、パフォーマーの写真を撮り始めました。行ったら必ず写真を撮って話をする。それが、今につながっていると思います。また、現場に行くことで新しい仕事に出会えることもあるので。
また、その人がやってることに対して否定的なことをいわないというのも意識しています。パフォーマンスに関してのアドバイスはしますが、その人に生き方に関して何かをいうことはありません。あくまでお手伝いという立ち位置を意識しています。逆に学ばせて頂く気持ちでパフォーマーと接しています。
人の未来を明るく“染める”ために──今後の挑戦
──今後チャレンジしたいことや、会社として描く未来を教えてください。
社会的な営業という意味では、今後は誰もが、1つのことでご飯を食べていくというのが難しくなってくる時代だと思うので、副業としてイベントスタッフやってもらうことなどを考えています。物心ついたら、だれもがTintRoomで自分をPRするページを作る未来を創造しまう。
タイミーやメルカリでもそういったアルバイトの支援をいろいろされています。弊社も受け皿の役割をしていきたい。
また、みんなのマネージャーという立ち位置で、パフォーマーの人たちが生きていくうえで、必要なインフラの一つというポジションになりたいと考えています。#ゆるマネ はとてもゆるーいマネージメントという意味で、スケジュール管理や価格交渉、請求書発行などパフォーマーが苦手で面倒な業務だけを請け負うプロダクションとしての地位も築いて行きたいです。フリーランスの芸能事務所ですね。
自身を整える時間──仕事以外でのリフレッシュ
──お仕事以外での、リフレッシュ方法などはありますか?
お酒を飲むのが好きです。また、仲間とお話するのも楽しいので、現場などで飲みに行くのはリフレッシュになります。また、行った先々で写真を撮るのも良いリフレッシュになってます。
自分の知らない人、場所、パフォーマーと出会うのは、とても楽しみです。いろいろな人の話を聞いて、「こういう考えもあるんだ」と気づくのがとてもリフレッシュになっています。私が慕う養老孟司さんの謳う「バカの壁」を取り払う事に生き甲斐を感じています。

