オフィスアンツ 代表 加藤春樹氏
1999年の創業以来、オフィスアンツはホームページ制作からシステム開発、コピーライティングまでを一貫して手がけてきました。AIや低価格制作サービスが増える中、人の視点にこだわった“誘導ベース”のサイトづくりを貫き、大学や大手企業など数多くの案件を手がけてきた加藤春樹代表。長年の制作経験を強みに、近年は地域コミュニティ支援にも注力しています。加藤代表に、これまでの歩みと仕事への想い、そしてこれからの挑戦について伺いました。
目次
理念と会社の現在地──“誘導”という考え方の理由
──御社の事業内容と理念について教えてください。
ホームページ制作を中心に、顧客管理システムやログイン機能付きサイトなどのシステム開発も行っています。単に作るだけではなく、どう作れば成果につながるかという部分からコンサルティングに近い形で入ることが多いです。
私が大切にしているのは“誘導”です。ホームページの多くは画面外に隠れた情報が多く、そのままではユーザーが目的の情報へ辿り着けません。ボタンの大きさ、言葉の選び方、構成……すべてが「お問い合わせしたい」「申し込みたい」と思ってもらうための導線になります。クライアントの顧客になったつもりで考え、成果につながるホームページを作ることが理念です。
加藤氏のキャリアと独立のきっかけ──“面白そう”から始まった道
──この仕事を始められたきっかけは?
大学卒業後は不動産会社のデザイン担当として働いていましたが、ちょうど90年代にインターネットが広がり始め、「これは面白い。自分でも作ってみたい」と強く思ったことがきっかけです。学生時代に雑誌編集のアルバイトでデザインソフトを触っていた経験もあり、自然とウェブ制作に興味が向かいました。
当時は制作者の数が少なく、独立するとすぐに仕事をいただけたのも幸運でした。半信半疑で始めたのですが、気づけば25年以上続く仕事になりました。
──仕事をする上で大切にしていることは何ですか。
クライアントとの関係では、一方的に“良いと思うもの”を押し付けず、相手の意見や要望に寄り添う姿勢を大切にしています。知識や立場の差があるからこそ“一緒に進む”ということを意識して、相手に合った形で物づくりを進めています。
小規模チームの強み──総合力とコミュニケーション
──チーム運営で意識している点はありますか。
コピーライター、デザイナー、プログラマーなど、それぞれの専門性が高いため、得意な領域は全面的に任せています。一方で、スケジュール管理や細かな調整が苦手な方には無理をさせないようにしています。小規模だからこそ、役割を見極めてプロジェクトを組むことが大切です。
制作会社には分業型も多いですが、当事務所は企画から納品まで一貫して行える点が強みだと考えています。すべての工程を見ることで「どう作れば成果につながるか」のノウハウが蓄積されてきました。
地域コミュニティへの挑戦──“町会を第3の場所に”
──今後挑戦したいことや展望について教えてください。
最近は、横浜の自治会のホームページやSNS運用を半分ボランティアのような形で支援しています。地域には、職場や家庭以外の“第3の居場所”としての価値があると感じているからです。イベント告知やオンライン配信、地域限定のフリーマーケットなど、インターネットの力でコミュニティが活性化する場面を多く見てきました。
実際に盆踊りの来場者数が1500人から2500人に増えるなど、数字として成果が見えることもあり、やりがいを感じています。今後も地域のつながりをつくるための仕組みづくりに関わっていきたいです。
仕事の外での時間──アートと緑とビールで、日常をリフレッシュ
──プライベートのリフレッシュ方法を教えてください。
週に一回、映画を見に行ったり美術館に行くのが好きです。あとはアウトドアで緑に触れてリフレッシュすることも好きです。
読者へのメッセージ
インターネットの世界は急速に変化していますが、どんな時代でも“誰に、どう伝えるか”という本質は変わらないと思っています。これからもお客様や地域の方々にとってわかりやすく、成果につながる“誘導”のあり方を追求していきたいです。

