CG×AIで広告の「上流から下流」まで。柔軟さとスピードで成果を積み上げる

合同会社Team HENSHIN 代表 村上 瞭 氏

3DCGとAIを武器に、広告運用やLP制作などマーケティングの上流から、映像・クリエイティブ制作までを一気通貫で支援するチーム変身。大手代理店出身の代表・村上瞭さんが大切にするのは「中抜きではなく、協力するパートナー」であること。立ち上げ2期目の今、事業の広がりとともに教育事業にも踏み出しています。

新しい技術を活用した生産体制。最短距離での施策を重ねて作る最高の映像

――御社はどんな事業をされているのでしょうか。

メインは3DCGの映像制作と、AIを活用した映像・クリエイティブ制作です。ただ、制作会社として作るだけではなく、広告運用やLP制作などWEBマーケティングの上流から入り、必要なショート動画やビジュアルまでまとめて担います。

たとえば家具メーカー様なら、スタジオ撮影の前にCGで部屋を組み、配置イメージを作って市場反応を見られます。

まずは、AIで簡易に量産し、反応が良いものにだけ撮影コストをかける、といった提案でPDCAを速く回せます。そのため、柔軟に最短距離で試せることが、私たちの強みであると思っています。

「違和感」から始まった新しい歩み。付加価値も生み出すクリエイターに。

――起業のきっかけと、仕事で大事にしていることを教えてください。

外資系の広告代理店でPMとして、クライアント対応から配信金額の設計、クリエイティブのディレクションまで担当していました。そこで感じたのが、配信するだけで一定割合を取るような構造への違和感です。

価値あるものに対して正当に対価をいただき、中抜きではなく一緒に成果を作るパートナーでありたい。そのために自分でやろうと決めました。会社は登録から1年半ほどで2期目。印象的だったのは、お客様から「予算を3倍に増額したい」と言われたことです。

費用対効果が良かったことに加え、作ったクリエイティブが広告だけでなくSNS発信にも使えるなど、付加価値を評価していただけた結果でした。

上流から下流まで担う姿勢を徹底。課題を越えて、教育領域へも挑戦

――現在の、組織の状況について教えてください。

現在は4名体制で、業務委託の方にも協力いただいています。課題は人材面と社内リソースで、特に「仕事を取ってくる側」が足りません。とはいえ営業を大きく置くのではなく、自社メディア経由の問い合わせが中心です。

記事は100本ほどあり、1本1本時間をかけて積み上げてきました。今後も上流から下流までやる姿勢は変えず、3年後には40人規模を雇い、売上は3億円弱を目指しています。

また、新規事業として、実務で使えるスキルを見越したカリキュラムで3DCGを教える「チーム変身の寺小屋」を立ち上げました。モニターとして大人2名・子ども2名が学んでいます。

――今後の展望を聞かせてください。

将来、寺小屋出身の子が日本のIP産業を担うようになればうれしいです。AIが作業を置き換えていく時代でも、最後に残るのは血の通った発想と伴走力だと思っています。

ちなみに、趣味もCGなので、私にとっては仕事そのものがリフレッシュです。

ライフとワークを分けるのではなく、両方を同じ方向に揃えられればバランスが取れるという考え方でやってきました。ただ、管理側の比重が増えるほど難しさも出てくるので、ツールを使いこなしながら、フロントでお客様の意図を読み取り価値を形にできる人材を育てていきたいですね。

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