SUGI planning 代表 杉山 隆春 氏
培った営業企画キャリアを活かし60代で起業し、自身のゴルフ歴43年の経験と、病を乗り越えて得た「悔いのない人生を生きる」という強い情熱によってSUGI planningを経営されている杉山氏。ゴルフ界の課題を解決する特許製品を開発し、ゴルフ事業、キッチン事業、土産事業の3つの柱を持つ独自の企画営業会社を運営する杉山氏に、挑戦の経緯と未来への思いを伺いました。
「他社にはない独自製品」の知財ポートフォリオ
――御社の事業内容を教えてください。
当社はゴルフ事業部、土産事業部、キッチン事業部の3事業部体制で、すべて企画営業をベースとしています。最大の特徴は、他社にはない独自性です。全ての製品がオリジナル商品であり、商標登録、意匠登録、実用新案登録といった独自の知的ポートフォリオを複数取得し、法的に保護することで他社との差別化を図っています。
――その中でも核となるのはどのような商材でしょうか。
核となるのはゴルフ事業部です。長年のゴルフ経験から、ゴルフ場で起こりつつある「サブバッグ禁止」の流れに着眼し、その代替品として「ゴルフクラブホルダー」を開発しました。これは芝の上にクラブを立てかけて置く、ごくシンプルな道具ですが、サブバッグの代替となるもので、特許(商標、意匠、実用新案)を取得しています。この製品は芝を傷めない、カートを破損させないというゴルフ場側のメリットに加え、プレイヤーがしゃがまずにクラブを拾い上げられる仕様になっている為、膝や腰に支障があるゴルファーにも最適な製品となっています。又何より、立て掛けて置く事で、拾う手間、ゴルフクラブグリップの汚れ軽減、クラブ忘れ防止に大いに役立ちます。
病気の経験で「悔いのないよう生きる」と決めた
――創業の経緯を教えてください。
元々、東京のアパレルメーカーでファッションコーディネーターとしてキャリアをスタートさせました。そこでは、販売士検定を取得し、法人営業や大手量販店テナント店長として、販売・営業・店舗運営の実務を経験しました。
その後、食品商社や菓子業界へ転職し、ルート営業を中心にPB商品の企画開発、仕入・在庫管理、販促立案まで幅広く対応していました。このとき、商品を「売る」だけでなく「生み出す」企画営業の面白さに魅了されていきました。
2025年現在67歳なのですが、会社退職後に「これからの人生、さあ何をやるか」と考えた時に社会貢献をしたいという強い思いが湧いてきたんです。そのため、これまで経験したことを活かそうと、SUGI planningを起業しました。
当初、土産事業部で貢献しようとしましたが、折からのコロナ過により土産品での事業が成り立たなくなりました。その時に、40年以上のゴルフ経験もあったことからゴルフ場で問題になっているサブバックに着眼しまして、その代替品としてクラブホルダーを開発しました。そして、特許庁申請(商標、意匠、実用新案)取得し、これを広くゴルフユーザーに広めたいと考えました。
その思いを具現化する為に、国から企業政策が認められ補助金制度に合格し、営業活動を拡大する事が出来ました。まさにその時、肺がんが2年前に見つかり即手術。思わぬ試練が私に与えられました。
そして再発の可能性もある中で、この経験がターニングポイントとなり、「人間いつどうなるかわからないのだから、悔いのない様に今を精一杯生きる」という強い信念を抱く様になりました。そうした思いが生まれた背景は、自身の病気の経験からです。
行動に移しやり遂げるという情熱が生まれ、実効性と信頼を重視した今の事業に繋がりました。
――経営理念をお聞かせください。
経営理念は「笑顔」「信頼」「創意工夫」の3点です。笑顔とは、お客様やお取引先の笑顔を見る為に労苦を厭わないということ。信頼とは、信用・信頼を得るために最善を尽くし、迅速に行動していくこと。創意工夫とは、「なければ作る」という発想でゼロから有形に変えていくこと。どうしたら可能かチャレンジし続けます。そして、経営判断の軸としているのは「3方良し」の精神です。私どもだけが得する事ではなく、お取引様も喜び、消費者の笑顔、「お互い取引して良かったね」となる様、常に顧客満足度を考えて行動することを信条としています。
――尊敬している人物をお聞かせください。
いろんな会社創業者等の名言や信条があります。私は、その中でイギリス自然科学者チャールズ・ダーウィンの名言を信条としております。「最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。唯一生き残るのは、変化に最も良く適応した者である」私は、コロナ過での社会、経済、環境を直視して考えました。環境の変化に適応できなければ、生きていくのが難しいことを学びました。
これは、ビジネスや人生において自分が変わり、変化に適応することです。
市場の変化にいち早く適応し対処する。人生においていつまでも健康であり続ける事はあり得ない。その時、どうするか?賢く適応する事です。変えられないものは受け入れる謙虚さを持つ。
信用を何よりも大事にすること
――仕事上のコミュニケーションで大切にされていることは何でしょうか。
最も大切にしているのは「信用・信頼」です。個人経営だからこそ、信用を失くしたら終わりと考えています。嘘をつかず「相手にどうしたら満足していただけるか」という視点に立ち、常に考えることが最も大切だと考えています。
――個人的なリフレッシュ方法や、大事にしている価値観についてお聞かせください。
競技ゴルフへ参加する事が最高のリフレッシュ方法です。スコアも大切ですが「今、この一打に集中」という一球入魂の姿勢が、日常生活で抱える雑念を忘れさせ、最高の集中力を生んでくれます。真剣に向き合うことで、日々のストレス発散が出来ます。常にアンテナを立て周りの人の話に耳を傾け、点と点を線に結びつけることが、新しい情報、企画や開発のヒントになると確信しております。
商品の認知度を向上し、ゴルフ界に貢献する
――今後の展望と、新しい挑戦についてお聞かせください。
今後の挑戦としては、ゴルフクラブホルダー「忘れん棒」の改良版。商品名「スマートフォーク」の認知度向上と浸透に注力します。具体的な方策としては、ECサイトの立ち上げやYouTube、Instagramなどのネット活用に加え、製品の魅力を写真やイラストで表現したパネルを営業車に貼り、車両広告宣伝を展開致します。ゴルフ場や練習場での売店でフロアをお借りしイベント販売を実施する事で認知度向上を図ります。全国のゴルフ業界組織を訪問し、お墨付きをいただくことで、ゴルフ場や練習場での取引を円滑に推進する計画をしています。
――現在の課題や、将来について思い描いていることはありますか。
最大の課題は、核となるゴルフ事業部の新規開拓です。ゴルフ場売店、練習場売店、ゴルフショップのみならず、ECサイトでの拡販。これらの充実です。冬期のゴルフ場は閑散期になる為、主に組織の協会への交渉に注力します。又各社発行のカタログ販売のアイテムとして商談してまいります。ゴルフ大会への商品提供するスポンサーになる事で、ゴルフ界への貢献と認知度向上の実現をしていきたいと考えております。
キッチン事業部においては、冬期に新規開拓に力を入れていきたいと考えております。
土産事業部は、新たな商材探し、ターゲット開拓をしていきます。
将来展望は、具体的にはゴルフ事業部において、クラブホルダー「スマートフォーク」の海外輸出を考えております。土産事業部においては、そこだけのPB企画商品としての立案。又訪日海外旅行者を対象にした日本伝統の新たな土産企画を考えております。

