Athlis TOKYO株式会社 代表取締役 森重 瑞紀氏
東京都内で、予防に特化した地域密着型デイサービスを運営し、高齢者から子ども、現役世代までを支えるAthlis TOKYO株式会社。スポーツと介護を軸に、地域と人をつなぐ事業を展開する背景には、代表取締役の森重瑞紀氏自身のプレイヤーとしての経験と、現場に立ち続ける姿勢がありました。今回は、森重氏に、事業への想いや経営観、そしてこれから描く展望について伺いました。
予防と運動で地域を支える事業を描く
――現在取り組まれている事業内容と、その特徴について教えてください。
当社は東京都内で、地域密着型のデイサービスを運営しています。中でも予防に特化したデイサービスで、理学療法士が在籍し、身体評価を行ったうえで運動支援を行っている点が特徴です。レッドコードという器具を使ったエクササイズを中心に、運動そのものを主軸に据えたサービスを提供しています。
2022年8月にオープンしてから3年が経ち、利用者数や売上も順調に伸びてきました。できるだけ早いタイミングで、近隣エリアでの2店舗目の展開も視野に入れています。
また、デイサービス終了後の時間を活用し、キッズ向けの体づくり教室も実施しています。現役世代にはパーソナルトレーニングを提供しています。高齢者だけでなく、子どもや現役世代まで、三世代に向けたサービスを通じて地域に貢献したいと考えています。
スポーツと介護を結び「貢献」を形にする
――この事業に取り組まれた背景には、どのような想いがあったのでしょうか。
私は学生時代、サッカー選手を目指していました。その後、別のスポーツにも挑戦しながら、仕事と競技を両立する生活を送ってきました。実は高校卒業時、介護の道に進む選択肢も考えていたのですが、当時はサッカーへの想いを捨てきれませんでした。
転機となったのは、デイサービスの見学です。従来抱いていた「一日ゆっくり過ごす場所」というイメージとは異なり、半日型でしっかりと運動に取り組む活気ある現場を目にしました。
これなら、これまでのスポーツ経験と、挑戦してみたかった介護の分野を両立できると感じました。
行動や姿勢は背中で示す
――経営判断を行ううえで、大切にしている軸は何でしょうか。
私は「社長らしく振る舞う」ことよりも、現場に立ち続けることを大切にしています。自分自身もプレイヤーとして動き、現場の声を直接聞く。言葉で人を動かすよりも、行動や姿勢を見てもらうタイプです。
サッカーでもディフェンダーとして、後ろからチームを支える役割を担ってきました。経営においてもその感覚は変わりません。黙々とやるべきことを積み重ねる姿を見て、「一緒に頑張りたい」と思ってもらえる関係を築くことを意識しています。
自発性を育てる組織づくり
――社員やスタッフとの関わり方で、工夫されている点はありますか。
当社は正社員が2名、その他はアルバイトや学生スタッフが中心です。トップダウンで指示を出すのではなく、現場で「どうすれば利用者さんに喜んでもらえるか」を自分たちで考えてもらうことを大切にしています。選択肢やヒントは伝えますが、最終的には主体的に動いてほしいと考えています。
採用においては、専門知識よりも、真面目に一生懸命取り組める姿勢を重視しています。まだ小さな会社だからこそ、自由に考え、吸収し、行動できる人と一緒に成長していきたいです。若さや経験よりも、前向きさと元気を大切にしています。
地域とつながり、次の挑戦を重ねていく
――今後の展望や、新たに挑戦したいことを教えてください。
まずはデイサービスの店舗展開を進めつつ、介護を軸にした横展開を考えています。介護保険サービスには制約も多いため、保険外のカジュアルな生活支援サービスなど、小さな困りごとに応えられる事業にも可能性を感じています。
課題は人材ですが、地域の大学やスポーツクラブとの連携を通じて、相互にメリットのある関係づくりを進めています。点ではなく線で地域とつながり、サービスと人が循環する仕組みを育てていきたいです。
急拡大ではなく、熱意を持てる場所から少しずつ広げていく。それが当社らしい成長だと思っています。
体を動かし、人から学び続ける
――お休みの日の過ごし方や、リフレッシュ方法を教えてください。
じっとしているより、体を動かすことでリフレッシュするタイプです。友人と過ごしたり、スポーツをしたりする時間が気持ちの切り替えになります。筋トレやサッカー、美味しいものを食べることも大切な時間です。
また、身近な人から学ぶ姿勢を大切にしています。誰からでも学べることはある。良いところを見つけ、自分の中に取り入れていく。
言葉よりも行動で示し、現場の声に耳を傾けながら――一歩ずつ、仲間と地域に必要とされる会社を育てていきたいと思います。

