株式会社健誠 代表取締役 大久保祐一氏
石川県を中心に、子どもたちの健全な心身の育成に取り組む株式会社健誠。代表取締役の大久保様は、運動神経が最も発達する「ゴールデンエイジ」に特化した独自のスポーツ教室を展開し、未来を切り拓く人材の育成に尽力しています。地域の公共施設を活用した効率的な運営と、SEO戦略による安定した集客で盤石な基盤を築きながら、「やればできる」という自信を子どもたちに育むことを社会的使命として掲げています。今回は、その想いと経営哲学、そして今後の展望について伺いました。
地域で広がるスポーツ教育の新モデル
――現在の事業内容と特徴について教えてください。
弊社は石川県金沢市や野々市市など6つの地域で子ども向けスポーツ教室を運営し、200名以上の子どもたちをサポートしています。対象は年長から小学校6年生までで、いわゆる「ゴールデンエイジ」にあたります。少人数制のグループ指導とマンツーマンのパーソナルトレーニングを柱に、多様な運動を通して基礎体力や運動神経を伸ばしています。
例えば縄跳びやマット運動、球技やリズム運動など、日常では触れる機会が限られる動きも積極的に取り入れています。こうした幅広い経験が、子どもたちの“運動の引き出し”を増やし、将来どんな競技に進んでも活きる土台となります。
経営面では、公共体育館を活用して固定費を抑え、利益率90％以上を実現しています。また、集客も自らウェブサイトを構築し、SEO対策で安定した問い合わせを獲得しています。効率的な運営と持続的な集客、この二つが事業の強みです。
24年の経験が導いた独立の決断
――経営者になられた経緯を教えてください。
大学卒業後から一貫して子どもたちの指導に携わり、公益財団法人でスポーツチーム運営や県の体力向上事業に関わってきました。その中で「ゴールデンエイジ」に特化した理想の指導環境を自らつくりたいと考えるようになり、独立を決意しました。組織の枠を超え、自分の理念を直接子どもや保護者に届けるために株式会社健誠を立ち上げました。
夢は、子どもたちに「やればできる」という自信を育んでもらうことです。成功体験を重ねることで、将来の挑戦や困難を乗り越える力に変わると信じています。
主体性と礼儀を育てる指導の工夫
――指導の工夫について教えてください。
継続率を高めるため、成長を可視化できる仕組みを模索しています。種目ごとにレベルを設定し、達成感を味わえる制度を導入することで、子どもたちが主体的に続けられるようにしたいと考えています。
クラスでの指導方針は、「自発性」を最重視し、「楽しい！もっと挑戦したい！」という気持ちを引き出すことが基盤です。半分難しく半分簡単（50：50）の設定で、頑張れる課題を提供し、子どもの成長を促しています。「褒める・認める」姿勢で、成功を共に喜びながら個々の成長を支援しています。定員8名に限定し、きめ細やかな指導で一人ひとりの個性に寄り添っています。
次世代育成を支える未来構想
――今後の展望について教えてください。
当面は既存の6教室とパーソナル指導を安定的に運営し、質をさらに高めることです。そのうえで、自分が現場に立たなくても事業が回る仕組みを構築していきます。具体的には、運営ノウハウをパッケージ化し、子ども向け教室を始めたいと考えている方に提供することです。地域の子育て支援や教育分野に新しく挑戦したい方にとって、初期投資を抑えつつ安定経営を実現できる仕組みは大きな力になるはずです。私の経験を共有することで、全国各地に同じ志を持つ仲間を増やしていきたいと考えています。
さらに、指導法を動画などのデジタルコンテンツで広く発信することも構想しています。少子化は確かに大きな課題ですが、一人ひとりにかける教育の価値はむしろ高まっています。心身ともに健やかで自信を持った子どもを育てることが、未来の社会を明るくすると信じています。
身体を通じて人生を楽しむ
――最後に、プライベートでのリフレッシュ方法などお聞かせいただけますか。
仕事柄、体を動かすことが一番のリフレッシュになっています。学生時代から続けているダンスは、今でも大切な気分転換のひとつです。音楽に合わせて踊る時間は心地よく、日々の疲れをリセットしてくれます。さらに、若い頃からできているアクロバット技を維持するために練習を重ねており、その過程そのものにも大きな楽しさを感じています。
体を動かし続けることは、自身の健康維持だけでなく、子どもたちに「挑戦し続ける姿勢」を背中で伝えることにもつながります。これからも、子どもたちが未来を信じ、堂々と羽ばたいていけるような環境づくりに力を注いでいきたいと思います。
