「企業の“想い”を伝えるデザインを」──株式会社ジャムハウス代表・小室圭三氏が描く、中小企業ブランディングの未来

株式会社ジャムハウス 代表取締役 小室 圭三氏

「本当の価値を伝えられずに埋もれている企業を、ひとつでも多く輝かせたい。」そう語るのは、株式会社ジャムハウス代表取締役の小室圭三氏。起業に至った理由は、仕事で結果をだせばだすほど、周りからは嫉妬され、ときには悔しい思いをし、自分の事業で生きていきたいと願ったから。そんな小室氏の経営ヒストリーを今回は伺いました。

顧客の想いを可視化し、世の中に広めていく

──まず、現在の事業内容について教えてください。

弊社は、SEOを軸にしたホームページ制作からスタートし、今では“企業価値を可視化する企業価値発掘コンサルティング”へと進化しています。単なるデザイン会社ではなく、「経営戦略としてのデザイン」を提案する点が特徴です。中小企業の課題に深く踏み込み、理念や強みを丁寧に紐解きながら、顧客の“想い”を見える形で世の中に届けていく。その誠実な姿勢は、多くの経営者から厚い信頼を得ています。

創業の原点は「踏み台にされた悔しさ」

──代表になられるまでの経緯を教えてください。

起業の原点には、かつて経験した「踏み台にされた悔しさ」があります。当時、目の前の仕事を着実に成功させていた私は、あるとき、自分の努力や提案がまるで存在しなかったかのように扱われたのです。

そのときに自分の存在意義を奪われたような気がしたのです。ならば、自分の手で“想いを持つ人たち”を正当に評価し、発信できる場所をつくろうと決めました。

創業当初に出会った“障がいのある方が描いた絵”にも強く心を動かされました。卓上カレンダーに描かれていた絵でした。その絵は、どんな有名画家の作品よりも心に響きました。誰かの価値は、伝え方次第で大きく変わる…そう確信した瞬間でした。と同時に、グラフィックデザイナーになれるかどうかと考えていた自分の悩みがとても小さく思えました。

現場に飛び込み、課題を共に解く

──経営するうえで大切にされていることはありますか?

ジャムハウスの仕事の特徴は、机上の理論ではなく徹底した現場主義にあります。希望的観測はビジネスを誤らせると私は思います。クライアントから依頼を受けると、まずオフィスや工場、店舗など実際の現場に足を運び、社員一人ひとりと対話を重ねていきます。

たとえば、ある製造業のクライアントでは、ヒアリングの中で長年働く職人の一言がブランドコンセプトの核心になりました。この仕事は、誰にでもできると思われがちだけど、うちの技術がないと社会が止まる”と語った職人さんの言葉に感動しました。社長よりも先に“会社の存在意義”を体現していたのです。

その瞬間を軸に、企業サイトのメッセージやデザインが生まれ、採用応募者も増えました。弊社の強みは、企業の内側にある“魂”を形にすることです。潜在的意識を表面化させる、それが私たちの仕事です。

人の良さが会社の良さをつくる

──組織体制やチームづくりについてはどのように考えていますか。

社内には「人の良さが会社の良さをつくる」という共通認識が根づいています。社員一人ひとりが“顧客の伴走者”として誇りを持ち、責任を果たす。私たちは、上下関係よりも“想いの強さ”で動く組織。みんなが経営者目線で考えるチームにしたいと思っています。

 「世界に誇れる日本企業」を支える使命

──今後の展望や何か力を入れていることはありますか?

今後は、これまで手がけてきた膨大なブランディングデータを分析し、企業価値の“見える化”をさらに進化させていきたいと考えます。日本の中小企業には、まだ知られていない魅力が山ほどあります。それを世界に発信する仕組みをつくりたいと思います。

単なる広告ではなく、“文化としてのブランド”を根付かせること。それが私たちジャムハウスの描く次のステージなのです。

これからも企業の“らしさ”を見つけていく

──読者へのメッセージがあれば、ぜひお願いします。

私が実現したいのは、誰かに喜ばれる仕事を続けること。企業の“らしさ”を見つけ、一緒に育てていく。そのプロセスこそが、人生の喜びです。悔しい思いをした経験から生まれた覚悟が、今では多くの企業を支える力へと変わりはじめている気がします。

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