業界と人に“ちょうどいい”を届ける――株式会社ONE WEDGEが目指す持続可能な成長
株式会社ONE WEDGE 代表取締役 橋田 博明氏
SES事業とシステム開発事業を展開する株式会社ONE WEDGE。同社は事業成長だけでなく、エンジニアや取引先企業、さらには業界全体への貢献を重視しながら事業を推進しています。「ちょうどいいを叶える」というミッションのもと、独自の組織づくりや業界活動にも取り組む橋田 博明氏。本記事では、創業の経緯や経営への想い、組織づくり、そして今後の展望について伺いました。
事業成長と業界貢献を両立する
――現在の事業内容や特徴について教えてください。
当社では、SES事業とシステム開発事業を展開しています。特にSES事業については、多くのお客様から継続的にご相談をいただいており、エンジニアのキャリア支援とお客様のニーズへの対応を両立できる体制が整ってきました。
また、当社の特徴のひとつが業界との関わり方です。SES業界は企業同士の連携が非常に重要な世界です。私たちもパートナー企業との関係を大切にしながら活動してきました。その延長として、SES企業向けの一般社団法人の立ち上げにも携わっています。業界全体に貢献することが、結果としてエンジニアやお客様への価値提供につながると考えているからです。
――設立の経緯と、理念について教えてください。
株式会社ONE WEDGEとしてスタートしたのは2020年ですが、実際には私が取締役として携わっていた事業を承継し、引き継いだ会社と統合する形で現在の体制になっています。そのため、ゼロから立ち上げたというよりも、これまで積み上げてきた事業をさらに発展させるための決断でした。
当時は事業をより大きく育てたいという想いがありました。一方で、所属していた会社では別事業への投資が中心だったため、自分が手掛けてきた事業にもっと力を注ぎたいと考えるようになったんです。そこで事業承継という形を選び、現在の会社へとつなげました。
そうした考え方を表しているのが、「ちょうどいいを叶える」というミッションです。お客様にとっても、社員にとっても、そしてパートナー企業にとっても「ちょうどいい」と感じてもらえる存在でありたい。いずれか一方だけが得をするのではなく、関わるすべての人にとって「ちょうどいい」と思っていただける関係を目指しています。
事業承継から始まった新たな挑戦
――経営者を目指したきっかけを教えてください。
私が最初に勤めたのは小さな広告会社でした。約10年間在籍し、若いうちから部下を任せてもらうなど、商売の基本を学びました。
ただ、その会社はトップダウン色が強く、社長の判断が絶対という環境でした。社員の入れ替わりも多く、そうした組織を見ていく中で、「自分で経営した方が、もっと良い組織をつくれるのではないか」と考えるようになったんです。
また、仕事を通じてIT業界と関わる機会が増え、この先ビジネスを続けるうえでITへの理解は欠かせないという危機感もありました。そこで独立するのではなく、まずはIT企業へ転職する道を選びました。IT業界で5年ほど学んだ後、取締役として別の会社へ移り、事業運営にも携わるようになります。
経営において大切にしているのは、自分が経験してきたことを会社づくりに生かすことです。「ちょうどいいを叶える」というミッションも、その考えから生まれました。事業成長だけでなく、働く人にとっても心地よい環境をつくる。その両立を目指しながら経営に取り組んでいます。
発信と対話が根付く組織づくり
――組織運営において大切にしていることを教えてください。
組織づくりで大切にしているのは、コミュニケーションです。
会社の中では、一人ひとりが必ず言葉を発する機会を持つことを意識しています。些細なことかもしれませんが、その積み重ねが組織の空気をつくると考えています。
その象徴的な取り組みが技術ブログです。現在ではエンジニアが継続的に記事を執筆し、ほぼ毎日のように発信が行われています。しかし最初からうまくいっていたわけではありません。以前はほとんど投稿がない時期もありましたが、継続することで少しずつ文化として根付いていきました。
今では技術ブログだけでなく、調査した内容や学んだことを発表する場も設けています。知識を共有し合う文化が生まれ、社員同士のつながりも強くなってきました。
――どのような人材と一緒に働きたいと考えていますか。
採用において重視しているのは、会社を良くしていこうという気持ちを持っているかどうかです。エンジニアや営業といった職種に関係なく、前向きに取り組み、コツコツ積み重ねられる人と一緒に働きたいと思っています。
また、現在は「10年後に経営を担える人材」を育てることもテーマに掲げています。将来的に経営を担う人材を育てていきたい。その想いを社内でも発信しています。
次の経営者を育て、未来へつなぐ
――今後の展望について教えてください。
今後の大きな挑戦は、次世代の経営人材を育てることです。
私自身、長年経営に携わってきました。その中で改めて考えたのが、「この会社を将来どう残していくか」ということでした。自分が手掛けてきた会社だからこそ、自分の手を離れた後も続いていく組織にしたいという気持ちがあります。
現在は社内にも経営を目指したいという声が出ています。ただ、それが本当に実現できるかどうかはこれからです。時には厳しい判断が必要になる場面もあるかもしれません。それでも、一人ひとりと真摯に向き合いながら進めていきたいと思っています。
また、業界貢献というテーマも引き続き追求していきます。技術ブログや業界向けの情報発信、各種イベントの開催など、これまでにもさまざまな取り組みを行ってきました。まだ道半ばではありますが、業界のリーディングカンパニーを目指しながら、業界貢献をさらに広げていきたいと考えています。
会社としてだけでなく、業界全体を前に進める役割を担えるよう、これからも挑戦を続けていきます。
「命の使い方」が教えてくれたこと
――影響を受けた人物や出来事について教えてください。
私に大きな影響を与えた一冊があります。それが落合信彦氏の著書『命の使い方』です。
20代前半の頃に読んだ本ですが、「人生で何を成し遂げるのか」「本当にやるべきことに向き合えているのか」といった問いを強く投げかけられました。その価値観は今でも自分の中に残っています。
日々忙しく過ごしていると、目の前のことに追われがちです。それでも時折立ち止まり、自分は何のために行動しているのかを考えるようにしています。
――リフレッシュ方法を教えてください。
筋トレや草野球を楽しんでいます。また、玄関掃除をすることもあります。身体を動かしたり、身の回りを整えたりすると自然と気持ちも整理されるんです。特別なことではありませんが、自分にとっては大切な時間になっています。
会社も人も、一朝一夕では成長しません。だからこそ、目の前のことを丁寧に積み重ねながら、社員や取引先、そして業界全体にとって「ちょうどいい」を実現できる存在であり続けたいと思います。