家づくりの正解は一つじゃない――中立な立場で寄り添う「家づくりナビゲーター」の使命
株式会社TATEKATA 代表取締役 中釜 竜也氏
人生で最も大きな買い物の一つといわれる家づくり。しかし、多くの人にとって初めての経験だからこそ、何を基準に住宅会社を選び、どのように判断すればよいのか分からないという不安があります。株式会社TATEKATAは、住宅会社ではなく「第三者」の立場から、お客様に寄り添い、後悔のない家づくりを無料でサポートしています。今回は代表取締役の中釜竜也氏に、事業への想いや強み、今後の展望について伺いました。
目次
住宅会社でも不動産会社でもない、中立だからこそできる家づくり支援
――現在の事業の特徴や、他社にはない強みを教えてください。
当社は住宅業界で家づくりに携わってきたプロが、お客様に最後まで寄り添い、中立の立場でサポートするサービスを無料で提供しています。全国的に見ても同様の取り組みはありますが、まだ非常に珍しい存在です。
私自身が鹿児島の住宅会社で営業部長を務めていた経験があり、地域の住宅事情については誰にも負けない知識があると自負しています。また、不動産事業も行っているため、土地探しからアドバイスができますし、建築士も在籍しているので間取りの段階から建築目線で提案できるんです。住宅会社からの提案だけでなく、不動産と建築の両面からサポートできることが大きな強みですね。
――お客様に合った住宅会社はどのように選ばれているのでしょうか。
まずは雑談をたくさんします。趣味や生活環境など、一見すると家づくりに関係ないようなことまで話をして、お客様のことを深く知るようにしています。友達になるような感覚で本音を引き出していくんです。
例えば「こうしたい」という希望があっても、その目的まで深掘りします。その理由が分かれば、「それなら別の方法もありますよ」と、お客様自身も気づいていなかった選択肢を提案できます。
住宅会社を選ぶ際には、各社のカタログを一緒に見ながら、それぞれのメリットとデメリットを率直にお伝えします。似ているように見える会社でも細かな違いがあるので、その違いを理解した上で、自分に合った会社を選んでいただいています。
住宅営業を経験したからこそ見えた、本当にやりたかった家づくり
――経営の道に進まれたきっかけを教えてください。
29歳で住宅業界に入り、最初は「お客様のために」という想いで営業をしていました。しかし、役職が上がるにつれて数字や効率を重視する立場になり、会社として利益を優先する判断が求められるようになりました。
本当は知っている情報があっても、お客様が迷うから伝えないほうが早く契約につながるという場面もありました。でも、それは私がやりたかった家づくりではなかったんです。
お客様にはメリットだけでなくデメリットも知った上で、納得して選んでほしい。その想いを実現するには、利害関係のない第三者として支援するしかないと考え、現在の事業を始めました。
今では営業時代以上に、お客様から「助かりました」と感謝の言葉をいただいています。本当にやりたかった家づくりが、今ようやくできていると感じています。
――経営で大切にしている考え方は何でしょうか。
この事業で絶対に譲れないのは、お客様が損をする提案はしないことです。
住宅営業時代は、「この住宅ローンは厳しいのでは」と思いながら契約を進める場面もありました。でも今は中立だからこそ、「そのローンでは返済が難しいと思います」とはっきり伝えられます。将来困ることが分かっているのであれば、それを隠さず正直に伝える。それがお客様のためになると考えています。
全国へ広げたい「家づくりナビゲーター」という存在
――今後取り組んでいきたいことを教えてください。
一番の目標は全国展開です。「家づくりナビゲーター」として活動する仲間を全国に増やし、家づくりで悩む方を各地域で支えられる仕組みをつくっていきたいと思っています。
そのためにInstagramやYouTubeで情報発信を続けています。YouTubeは全国展開を意識して始めたもので、「家づくりの正解は一つじゃない」という考えをテーマに発信しています。メリットだけではなくデメリットも理解した上で、自分に合った選択をしてほしいという想いがあるからです。
現在は毎週火曜日にInstagramとYouTubeで同時ライブを実施しており、参加者の半数ほどは県外の方です。オンライン相談にも対応し、全国のお客様をサポートしています。
目の前のお客様を大切にしながら、未来への投資も忘れない
――現在の課題や今後強化したいことを教えてください。
目の前のお客様に時間をかけ過ぎてしまうことですね。一組一組を大切にしたい気持ちは強いのですが、その時間ばかりになると会社を成長させるための時間が取れません。
だからこそ、拡大に向けた時間をしっかり確保し、将来を見据えた投資も必要だと感じています。現在はSNSとJVへの投資を進めていますが、中でもInstagramは本当にやってきて良かったと思っています。
SNSを通じて毎日情報を発信しているので、久しぶりにお客様とお会いしても「毎日見ているので久しぶりな感じがしません」と言っていただけるんです。多くのお客様と継続的につながり、信頼関係を維持できていることは大きな価値だと感じています。
これから経営を目指す人へ
――これから経営を目指す方へメッセージをお願いします。
私は営業出身だったので、最初は営業ができれば経営も何とかなると思っていました。でも実際は、営業とマーケティングはまったく別物でした。
どれだけ営業力があっても、お客様に来てもらえなければ何も始まりません。集客には別のスキルが必要で、私自身も創業1年目は本当に苦労しました。紹介に支えられたからこそ乗り越えられましたが、それがなければ会社は続かなかったかもしれません。
これから起業する方には、自分の実績を活かせる分野で始めることや、紹介につながる土台を大切にしてほしいですね。集客の難しさを甘く見ず、しっかり準備して挑戦してほしいと思います。
家づくりに正解は一つではありません。だからこそ、一人でも多くの方が納得できる選択をできるよう、中立な立場から寄り添い続けていきたいと考えています。