挑戦し続けることでしか未来は変わらない──ダンススクールから広げる“可能性”のかたち
株式会社officeUK 代表取締役 木戸寛己 氏
ダンススクール運営を軸に、「人の可能性を広げる」という想いを体現している株式会社officeUK。少数精鋭の講師陣による独自のスタイルと、業界そのものを変えていこうとする強い意思が特徴です。本記事では、事業の強みや創業の背景、組織づくり、そして今後の展望について木戸寛己氏に伺いました。
目次
少数精鋭で磨く個の強み──ダンススクール運営の現在地
――現在の事業内容と強みについて教えてください。
今はダンススクールの運営がメインです。特徴としては、少数精鋭の講師で教えている点ですね。他のスタジオだと、いろんな場所で教えている先生が掛け持ちしていることが多いと思うんですが、うちは自社でしか教えていない先生が多い。だからこそ、その人自身の強みをしっかり活かせる環境がつくれていると思っています。
講師一人ひとりの色がはっきりしているので、生徒側も「誰から学びたいか」を選びやすいんですよね。結果として、個性を尊重しながら伸ばしていける空気が自然とできている感覚があります。
――理念やビジョンについてはいかがでしょうか。
僕らは「みんなの可能性を広げる」ことを目的にしています。何事にも挑戦すること、諦めないことをすごく大事にしていて。現状維持って一見安定に見えるけど、実際は挑戦や進化を止めた瞬間に衰退していくものだと思っているんです。だからこそ、常に何かに挑み続ける姿勢を忘れないように、日々声をかけています。
その積み重ねが、結果として生徒の成長にもつながっていくと感じていますし、スタジオ全体の空気にも影響していると思っています。
業界を変えたいという衝動から──経営の道を選んだ理由
――経営者になられたきっかけを教えてください。
シンプルに言うと、この業界を変えたいと思ったのがきっかけです。最初からこの業界にいたわけではなくて、外から見たときに「自分で作った方が早いな」と感じたんですよね。それで、じゃあやるしかないなと。既存の仕組みの中で変えようとするより、自分で環境ごと作ってしまった方が早いと判断しました。その決断は軽いものではなかったですが、やらない後悔よりやる選択の方が自分には合っていたと思っています。
――ダンススクールという業態を選ばれた理由は?
きっかけとしては、妻の存在が大きいです。もともとインストラクターをしていて、いろんなスタジオで働く中で業界の課題を感じていたんです。それなら文句を言うより、自分たちで変えた方がいいよねという話になって。あとは現実的な話として、挑戦しやすいビジネスモデルだったという点もあります。ただ、それ以上に「好きなことを仕事にできる環境を作りたい」という想いが強くて、その気持ちが事業の軸になっています。
――経営判断の軸について教えてください。
判断基準は「生徒がどう思うか」ですが、役割によって視点は分けています。僕は先生を守るために判断するし、先生たちには生徒のために判断してほしいと思っている。自分のためだけに動く判断って、あまり意味がないと感じていて。関わる人のためにどう動くかを考えたときに、自分の可能性も広がっていくと考えています。その積み重ねが信頼関係につながり、結果として組織としても強くなっていく実感があります。
感情ではなく基準で向き合う──組織運営とコミュニケーション
――組織づくりで大切にしていることは何でしょうか。
一番意識しているのは、基準を明確にすることです。感情で判断するとどうしてもズレが生まれてしまうので、「何ができているか」を軸に評価する仕組みを作っています。順序立てて判断できるようにしておくことで、無駄な衝突を減らせるし、共通認識も持ちやすくなるんですよね。感覚ではなく言語化された基準があることで、誰が見ても納得できる状態をつくれる。それが結果的に、組織としての安定にもつながっていると感じています。曖昧さを残さないことで、一人ひとりが自分の立ち位置や役割を理解しやすくなり、主体的に動ける環境にもつながっている実感があります。
――採用や育成で重視しているポイントは?
「仕事として捉えられるかどうか」です。好きという気持ちは大事だけど、それだけだと続かない。どうやって価値を生み出すのか、どうやって人を増やしていくのかまで考えられる人は強いと思っています。何事も学びとして吸収できる人、成長を止めない人と一緒に働きたいですね。楽しいだけで終わらせず、その先を見据えられるかどうか。その視点を持てるかが、大きな分かれ目になると感じています。自分の成長を自分でコントロールしようとする姿勢があるかどうかも、長く活躍できるかを見極める上で大切にしています。
ダンスのその先へ──広がるキャリアと新たな事業構想
――今後の展望について教えてください。
今いる生徒たちが大人になっていく中で、ダンスを仕事にしたいと思う人も増えてきています。そういう人たちに対して、スクールの外でも活躍できる場を作りたいと考えています。企業と連携してPRにダンサーを起用したり、イベントや地域を盛り上げる活動に関わったり。そういった流れを自分たちのスタジオから生み出せたらいいですね。単に「学ぶ場所」で終わらせず、「次のステージにつながる場所」にしていきたいという思いがあります。そのためにも、外部とのつながりを意識しながら、ダンサーが活躍できる選択肢を一つでも多く増やしていきたいと考えています。
――新たに取り組みたい事業はありますか。
もう一つ柱になる事業を作りたいと思っています。人を育てることが好きなので、人材育成に関わる取り組みを形にしたい。コーチングのような領域も含めて、誰かの成長を支えられるようなものを作れたらと思っています。ダンスに限らず、人の可能性を引き出すこと自体に価値があると感じているので、その軸は変えずに広げていきたいです。また、個人だけでなく企業とも関わりながら、より大きなスケールで価値を提供できる形を模索していきたいと考えています。
理想を追い続ける原動力──仕事そのものが生きがい
――影響を受けた人物や出来事はありますか。
キングコングの西野亮廣さんの考え方には大きく影響を受けています。自己犠牲で他人を幸せにするという思想がすごく好きで、著書の内容は今でも自分の軸になっています。「えんとつ町のプペル」が公開される前に触れた言葉が、自分の中で大きな転機になりました。そのときに「諦めずに進み続ける」という感覚が自分の中にしっかり根付いたと思っています。
――リフレッシュ方法について教えてください。
正直、仕事をしている時間が一番リフレッシュになっています。休んでいると逆に落ち着かないというか、何かしていたくなるんですよね。強いて言えば、妻と出かける時間や、本を読む時間が息抜きになっています。とはいえ、それも自分にとってはインプットの時間で、結局仕事につながっている感覚があります。仕事そのものが自分の軸であり、生きがいになっているという実感は強いですね。
これからも自分にとって自然体でいられるこのスタイルを大切にしながら、仕事と向き合い続けていきたいです。