家族からはじまる幸せの連鎖――「まるっとよし」の理念で描く新たな価値創造

株式会社マルヨシ 代表取締役 武嶋嘉浩氏

株式会社マルヨシは、「家族」という人生の土台に着目し、その関係性を整えることで人の幸福度を高める事業を展開しています。飲食業からスタートした同社は、コロナ禍での自問自答と家族との時間を経て、結婚相談所事業・セミナー事業へと大きく舵を切りました。

本記事では、武嶋代表の奥様へのインタビューをもとに、事業の特徴や経営の価値観、そして今後の展望について伺いました。

家族を起点に広がる事業のかたち

――現在の事業内容について教えてください。

家族にまつわるセミナー事業やイベント事業、婚活サポート事業を主軸としています。加えて、代表が22年以上飲食の現場で培ってきた経験を活かし、「食」に関するコンサルティングも行っています。

「家族」というテーマを中心に据えながら、その周辺にある課題に多角的にアプローチしているイメージです。

――会社設立の経緯を教えてください。

2015年に飲食店として創業したのがスタートです。代表は「一国一城の主になりたい」という一心で飲食業界に飛び込み、約10年の修業を経て独立しました。

転機になったのはコロナ禍です。お店が思うように動かせない中で、家族と過ごす時間が増えました。「自分は本当に何のために働いているのか」「大切なものは何か」――そういった問いに向き合い続けた末に、たどり着いたテーマが「家族を整える」ことでした。そこから現在のセミナー事業・結婚相談所事業へと発展していきました。

結婚のその先を見据えた独自の価値

――事業の強みについて教えてください。

結婚相談所事業においては、夫婦二人で運営していることが一番の強みだと思っています。

多くの相談所が「成婚」をゴールとする中で、私たちは結婚後の生活や幸福度にまで踏み込んでサポートしています。日々の夫婦としての学びや、実際に壁にぶつかってきた経験をもとに、長期的に良い関係を育てるための考え方やコミュニケーションを伝えています。

結婚はゴールではなく、スタート。50年後も笑って隣にいられる関係を目指しています。

――理念「まるっとよし」に込めた思いを教えてください。

かつては売上や肩書きを追っていた時期もありました。でも、本当に大切なものを突き詰めて考えたとき、残ったのは健康、家族、身近な人の笑顔でした。

自分自身が満たされていて、周りが満たされていてはじめて、社会に本物の価値を届けられる。そういう順番を大切にしたいという思いを、「まるっとよし」という言葉に込めています。

自分に嘘をつかない経営判断

――経営の道に進まれたきっかけを教えてください。

大学卒業後は企業に就職しましたが、早い段階で「これは自分の生き方じゃない」と感じました。自らの力で生きていく道を選び、基礎を学んだ上で退職。飲食業界へ飛び込みました。苦労も多かったですが、その経験があったからこそ今があると思っています。 

――経営判断の軸について教えてください。

「自分が納得できるか」「最後まで責任を持てるか」――この二つを常に問い続けています。

飲食店時代も、回転率を上げることより顧客満足を取る判断をしてきました。数字だけを追えば違う選択もあったかもしれませんが、自分に嘘をついてまで成果を出すことには興味がなかったんです。その姿勢は今も変わっていません。

対話を重ねる組織運営

――社内コミュニケーションで大切にしていることは何ですか。

現在は夫婦二人を中心に事業を動かしているので、とにかく対話を重ねています。日常的に長時間話し合い、価値観・目標・現状の課題をすり合わせています。

業務連絡だけじゃなく、将来のビジョンや、その日感じたことまで。それくらい深く話せる関係性が、いいサービスにつながると信じています。

――どのような人と働きたいと考えていますか。

明確な目標を持って、自分の人生に真剣に向き合っている人。そして、自分や身近な人を大切にできる人です。

人を幸せにするサービスを届けるには、まず提供する側が自分の幸せと向き合えていないと難しいと思っています。

家族力を社会へ広げる挑戦

――今後の展望について教えてください。

「家族力」というメソッドを、企業の福利厚生に導入していくことを目指しています。

社員のパフォーマンスは、仕事のスキルだけじゃなく、その人の生活の土台――家族関係や夫婦の状態――に大きく左右されると感じています。家庭が安定していれば、仕事への集中力も変わる。そういう確信があります。

「夫婦リスキリング」という形で、企業向けのプログラムとして展開していく構想です。人事・組織開発の担当者の方には、ぜひ一度話を聞いていただきたいと思っています。

――現在の課題について教えてください。

結婚相談所事業は競合が多く、集客が一番の課題です。SNSを通じた個人へのアプローチと、企業向けのサービス展開を並行して進めながら、今はその基盤づくりに集中しています。 

初心に立ち返り続ける姿勢

――経営において大切にしていることは何ですか。

常に初心に立ち返ることです。

経験を積むほど「わかった気」になりやすい。でも、過去の自分の判断にとらわれず、「今の自分はどう向き合うか」「10年後、20年後の自分が誇れる選択か」を基準に動くようにしています。

――リフレッシュ方法について教えてください。

柔術にハマってます。週に4日は朝練に出ています。

そして、家族で自然に触れる時間も欠かせません。キャンプや旅行でデジタルから離れ、ただ話す。「最近何を考えてる?」そんな会話が、体を動かすのとは違う、もうひとつの充電です。

家族が互いに応援し合える関係でいること――それが、私たちの事業の原点でもあります。

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