「色」を活かし、企業を輝かせる――女性クリエイター集団が挑む伴走型Web支援
株式会社エフカラー 代表取締役 田平 智子氏
株式会社エフカラーは、Webサイト制作をはじめ、SEOやAIO(AI検索最適化)、コンテンツマーケティング、生成AI活用支援まで手がけるWeb支援企業です。女性クリエイターのみで構成されたチームならではの視点を強みに、中小企業の集客に伴走し続けています。その根底にあるのは、一人ひとりの「色」を活かすという考え方でした。本記事では、田平氏に事業の特徴や創業の背景、組織づくり、AI時代を見据えた展望について伺いました。
中小企業の集客を育てる伴走型Web支援
――現在の事業内容や特徴について教えてください。
当社ではWebサイト制作を中心に、コンテンツマーケティング、SEO、AIO戦略、LP制作、生成AI活用支援などを行っています。名古屋で女性クリエイター15名のみの体制ですが、お客様の9割以上がリピーターやご紹介です。
また、8割以上のお客様が開始から半年程度でアクセス増加を実現しており、潜在層から顕在層まで幅広い集客施策をご提案しています。士業や製造業、医療・看護サービス業など、さまざまな業種に対応している点も特徴の一つです。
――他社にはない強みはありますか?
私たちはWeb制作会社やSEO会社ではなく、「中小企業の集客を育てる伴走会社」だと考えています。
サイトを制作して終わりではなく、SEOやAIO、コンテンツ制作、生成AI活用支援までを一貫して繋ぎ、その後の運用や更新にも継続的に関わります。高いリピート率や紹介率は、その姿勢を評価していただいている結果だと思っています。
もう一つの強みは、全員が女性クリエイターであることです。私はスタッフに「お客様を自分の大切な人だと思って接してほしい」と伝えています。その想像力が、本当にターゲットへ届くWebづくりに繋がると考えています。
――社名「エフカラー」に込めた想いを教えてください。
「F」には3つの意味があります。fruitful(実りある変化)、female(女性の感性と働き方)、fulfill(約束を果たす)です。
そして「color」は彩りを意味しています。お客様ごとに持つ固有の色を消すのではなく、その魅力がより広がるよう支える存在でありたい。その想いを社名に込めました。
女性の可能性を活かす会社を目指して
――起業に至った経緯を教えてください。
以前は自動車メーカーで働いていましたが、その中で、能力の高い女性たちが出産や育児、転勤などを理由にキャリアを諦める姿を数多く見てきました。同じ女性として、とてももったいないと感じていたんです。
起業当初から女性だけの会社を目指していたわけではありません。ただ、Web業界は働く場所や時間の制約が少なく、気づけば周りに女性が集まっていました。
そこで、従来の働き方のルールではなく、女性一人ひとりが働きやすい仕組みを作ろうと考えました。得意なことを活かしながらキャリアを続けられる環境を整えたい。その想いが今の会社づくりに繋がっています。
――経営判断の軸になっている考え方はありますか?
私が大切にしているのは「循環」です。
何かを提供して終わるのではなく、それがより良い方向へ回り続けるかどうかを重視しています。お客様にとっても、スタッフにとっても、持続的に良い変化が生まれるか。判断に迷った時は、その取り組みが循環を生み出すものかを考えるようにしています。
「固有の色」を活かす組織づくり
――組織づくりで大切にしている考え方や、一緒に働きたい人物像を教えてください。
私が大切にしているのは、「優しくあること」と「自分の得意を活かすこと」です。相手の背景を想像しながら接する優しさと、自分らしい強みを発揮することの両方が欠かせないと考えています。
当社では「少数精鋭」であることとともに「少数衛星」という言葉を使っており、一人ひとりが異なる役割や個性を持ちながら、お客様という一つの星を中心に力を発揮しています。
だからこそ、自分らしさを大切にしながら周囲を尊重できる方、好奇心を持って成長し続けられる方、自らを律して責任を果たせる方と一緒に働きたいと思っています。
AI時代の中小企業集客を支える挑戦
――今後の展望や挑戦したいことを教えてください。
今後も急激に規模を拡大するつもりはありません。それよりも、ご縁をいただいたお客様一社一社と深く関わり続けたいと考えています。
3年後のビジョンとしては、「AI時代に、中小企業の集客を本気で考えるならエフカラー」と言っていただける存在になることです。
AIに引用される技術、AIを業務で使いこなす技術、そしてAIに頼らない一次情報を生み出す技術。この3つを深く追求しながら、お客様の集客を支えていきたいと思っています。
――中小企業の集客は今後どのように変化していくのでしょうか?
これからは検索結果の上位表示を目指すだけではなく、AIの回答に選ばれることが重要になります。
従来は検索結果の上位サイトが見られていましたが、今後はAIが提示する答えそのものが入口になっていきます。そのため、専門性の高い一次情報を持つ企業には大きなチャンスがあると考えています。
特に中小企業は、大手企業と広告費で競争する必要がありません。それぞれが持つ独自の知見や経験を発信することで、十分に選ばれる可能性があります。
――現在向き合っている課題はどんなことでしょうか?
AI活用については多くのご相談をいただいていますが、新しい取り組みを広げる難しさも感じています。
「最初の人への印象によって、その会社に導入が広がるかどうかの95%が決まる」と言われることもありますが、もし最初の段階で抵抗感を持たれてしまえば、その後何年も組織に浸透しない可能性があります。
特に愛知県名古屋市は長い歴史を持つ企業が多い地域だからこそ、実績やデータを示すだけではなく、相手に寄り添う姿勢や伝え方も大切にしています。
安心して新しい挑戦に踏み出していただけるよう、柔らかさと論理性の両方を備えた支援を続けていきたいですね。
――経営の中で譲れない想いはありますか?
私はこれまで流れに逆らわず、その時々の変化を受け入れながら会社を成長させてきました。
一方で、絶対に変わらないのは「お客様のWeb集客を誰よりも真剣に考える」という姿勢です。どのお客様に対しても、「今、この会社のことを一番考えているのは私たちだ」と胸を張って言えるほどの覚悟を持って向き合っています。
その想いだけは、これからも決して揺らぐことはありません。
新しい価値観との出会いが視野を広げる
――仕事以外でのリフレッシュ方法を教えてください。
旅行や人との食事の時間が、私にとって大切なリフレッシュになっています。
もともと人と話すことが好きで、積極的に外へ出てさまざまな方のお話を聞くようにしています。一人で考えているだけでは得られない価値観や視点に触れられるのが面白いんです。新しい環境に身を置くことで、自分自身の考え方にも新たな気づきが生まれます。
最近は海外よりも国内を巡ることが多く、神社や日本の伝統文化、神話などに触れるのが楽しみの一つです。そうした場所を訪れながら、美味しいお酒や食事を味わう時間が、心を整えるひとときになっています。