「本物」を追求し続けた30年――インターネットの先で挑むAIと地方創生

有限会社オーセンエンジニアリング 代表取締役 佐藤 将氏

有限会社オーセンエンジニアリングは、1996年の創業以来、インターネット黎明期から時代の変化を見据え、自社ブランドの開発やAI分野への挑戦を通じて、新たな価値の創出に取り組んできました。「本物」を追求する姿勢を大切にしながら歩みを続ける同社。本記事では、代表の佐藤将氏に創業の経緯や経営への想い、現在の取り組み、そして今後の展望について伺いました。

インターネット黎明期から変化を見据え、新たな価値を創造する

――現在の事業内容について教えてください。

当社は1996年に創業し、翌1998年に法人化しました。創業当時から「これからはインターネットの時代になる」という確信があり、その可能性を追求したいという想いで事業をスタートしました。

当初はインターネット支援事業やネット通販を手がけ、1999年には日本でも早い時期からマヌカハニーのインターネット販売に取り組みました。その経験を通じて、「自社ならではの商品をつくりたい」という想いが強まり、約10年をかけて自社ブランド「玉川小町」を立ち上げました。

現在は「玉川小町」の展開に加え、AI分野にも注力しています。長年培ってきたインターネット技術と、自ら構築した「意味構築学」を組み合わせた新しい仕組みづくりが、事業の大きな柱となっています。

――御社ならではの強みはどのような点でしょうか。

創業以来、一貫して大切にしてきたのは、「本物」を提供することです。

「玉川小町」は、ニュージーランド産のマヌカハニーと、秋田県の玉川温泉にゆかりのある原料、山形県産のハーブを組み合わせ、水や防腐剤、添加物を使用しない無添加の商品として開発しました。百貨店催事や全国物産展で長年販売を続けてこられたのも、お客様から「やっと良いものに出会えた」「もっと早く知りたかった」という声をいただけたからだと感じています。

近年は、AIと連携する独自の仕組み「SAS OS」の構築にも取り組んでいます。AIを活用した長文作成や漫画制作に対応できる独自の環境づくり 、理論だけでなく成果物として形にしていることも、当社ならではの強みです。

人生の転機から生まれた、「本物」を貫く経営哲学

――創業に至ったきっかけを教えてください。

大学では電気工学を学び、卒業後は無機化学工場に19年間勤務しました。専門は電気工学でしたが、工場全体のさまざまな業務に携わるなかで、多くの経験を積みました。

30代から40代にかけて人生の転機が訪れ、独立を決意しました。父が亡くなったことも、そのきっかけの1つです。これからの人生を改めて考えるなかで、「これからはインターネットの時代になる」という確信が背中を押し、新たな挑戦へ踏み出しました。

独立後は、多くの人とのご縁に恵まれ、プロポリスやマヌカハニー、さらに玉川温泉に関連する素材とも出会いました。そうした一つひとつのご縁が新たな事業へとつながり、現在の「玉川小町」の誕生につながっています。

――経営を続けるうえで大切にしている価値観を教えてください。

会社名の「オーセン」は、「Authentic(本物)」という意味から名付けました。

創業当初から変わらず大切にしているのは、「本当に自信を持ってお客様へ勧められるものだけを扱う」という考えです。利益を優先するのではなく、本当に価値のあるものを届けたい。その想いは、創業以来一度も変わっていません。 

人生には良いことも苦しいこともありますが、「何事にも意味がある」と信じています。苦労や失敗も、後になれば必ず自分の糧になります。だからこそ、若い世代にも諦めることなく、挑戦を続けてほしいと思っています。

「玉川小町」を全国へ――市場を見極め、ご縁で広げた販路

――事業を広げるうえで意識されてきたことは何でしょうか。

新しい商品をつくる際には、「本当にマーケットがあるのか」という視点を常に大切にしてきました。

「玉川小町」を開発した当時は岩盤浴ブームがあり、玉川温泉関連の施設が全国へ広がる一方、関連商品はほとんどありませんでした。そこで、玉川温泉にゆかりのある原料を生かした化粧品や商品を提供できれば、多くの方に届けられるのではないかと考えたんです。秋田県内の道の駅や売店で販売を始め、その後は全国の百貨店催事や物産展へと販路を広げていきました。

市場の動きを見極め、ご縁を大切にしながら一歩ずつ販路を広げてきたことが、現在の事業につながっていると感じています。

――マーケットをどのように考えて事業を展開されてきたのでしょうか。

商品の価値だけでなく、それを必要としてくださる方へどう届けるかを常に意識してきました。岩盤浴施設への展開をはじめ、秋田県内の販路から全国の百貨店催事へと、市場環境を見極めながら販路を広げていきました。

コロナ禍など環境が大きく変化した時期もありましたが、その都度事業の方向性を見直しながら歩んできました。そうした積み重ねが、現在のAI分野への新たな挑戦にもつながっています。

第二創業期へ――AIと地方創生への挑戦

――現在取り組まれている新しい挑戦について教えてください。

現在は「第二創業期」と位置づけ、新たな挑戦に力を入れています。中心となるのは、自ら構築した「意味構築学」と、それを基盤とした「SAS OS」という仕組みです。AIと連携しながら、より正確で効率的な情報処理を目指し、現在のAIが抱える課題の解決につながると考えています。

関連書籍の執筆や情報発信にも積極的に取り組んでいるほか、この仕組みを活用した漫画制作も進めています。従来より短期間・低コストで制作できる環境づくりを進めていることも、新たな挑戦の1つです。

――今後の展望についてお聞かせください。

「玉川小町」は、これからも残していきたい大切な事業です。秋田で興味を持ってくださる方がいれば、事業承継という形も視野に入れながら、このブランドを次の世代へつないでいきたいです。

また、AI技術だけでなく、漫画を活用した地方創生にも取り組んでいきたいと思っています。秋田の魅力や文化、観光資源を漫画で発信し、多くの方に地域を知っていただくきっかけにしたいですね。

さらに、「意味構築学」はAIにとどまらず、さまざまな分野で活用できる基盤になると考えています。多くの企業や研究者と連携し、その可能性をさらに広げていきたいです。

仕事を楽しみ、新たな発想を生み続ける

――休日やリフレッシュ方法について教えてください。

AI関連の研究や執筆、ホームページやSNSの更新まで自ら手がけており、仕事そのものが趣味のような毎日です。

以前はゴルフを楽しんでいましたが、今は音楽制作や作曲、歌づくりにも取り組んでいます。全国の百貨店催事で各地を訪れた際は、神社やお城を巡ることも楽しみの1つでした。その土地で感じたご縁や感動を歌にすることもあり、地域への感謝を込めた楽曲も制作しています。

自然に囲まれた環境で過ごしながら、新しい発想を形にしていくことが、私にとって何よりのリフレッシュです。これからも「本物」を追求しながら、AIや漫画を通じて地域の魅力を発信し、多くの方に新たな価値を届けられる環境をつくっていきたいです。

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