自分の悩みは社会課題。働くママ・パパのスキルを活かす挑戦

チームエム株式会社 代表取締役 小谷 明日香 氏

子育てと仕事の両立の壁に直面した自身の経験から、「限られた時間でもやりがいを持って働きたい」と願うママ・パパのスキルを活かす会社を設立された小谷氏。「大切な人を守りながら働けたら企業も、地域も、みんなの未来もきっと変わる」とビジョンを掲げ、自身の悩みを社会課題の解決につなげています。そんな小谷氏に、創業の経緯、独自の組織運営、そして今後の展望について伺いました。

働くママ・パパと企業をつなぐ独自の仕組み

――御社の事業内容について教えてください。

当社はスキルや経験がありながら子育て等の時間制限でフルタイム勤務が難しいママ、パパのスキルを有効活用して企業の業務を支援する事業を展開しています。働くママ・パパ、企業、そして地域社会の三方よしを目指しており、それぞれが自分たちを大事にしながら働ける関係を作りたいと考えています。

――具体的にはどのような取り組みをしていますか。

まず、ママ・パパにとって最大の特徴は、テレワークが可能であることに加え、チーム制で業務を行っていることです。急な休みや時間制限があってもチーム内でカバーし合える体制を構築することで、安心して働きやすい環境を提供しています。一方、企業は業務の属人化や人材不足の問題を抱えています。そうした企業に対して業務整理から提案することで、本来やるべきコア業務に集中できる環境を提供しています。また、それらを通じて「ここでも働ける」と感じる人が増え、地方でも活躍する人が増えていけばいいなという世界観を持っています。

自分の悩みは社会課題。「仕組み」で人の行動を変える

――「仕組み」に関心を持たれたきっかけは何ですか。

もともとゴミ問題に興味があったのですが、大学時代にNPOの活動で、「ゴミを減らそう」と言うよりも何か「仕組み」を変えた方が、人の行動が変わるということを強く実感した経験があったんですね。それ以来、「仕組み」で社会を良くしたいという想いがずっとありました。そのこともあって就職は「仕組み」を変え続けているリクルートという会社を選びました。

――創業の経緯を教えてください。

就職してからは東京で働いていたのですが、自然が身近にある場所で育ったからか、東京で子育てするイメージが全く湧かなかったんですね。それで京都へUターンし、京都移住計画という組織のもと、京都府からの委託事業の中で移住支援のプロジェクトリーダーとして活動し始めました。この仕事は非常にやりがいがありましたが、第一子の出産後、全国を飛び回る仕事の継続が難しくなり、バックオフィス業務に回らざるを得なくなりました。その時、「限られた時間の中でもやりがいを持って働きたい」という悩みが自分一人のものではないと気づいたんです。それで子育てと仕事の両立を求めるママ・パパが活躍できる「仕組み」を作ろうと考え、創業に至りました。

「強み」を活かす組織運営

――組織運営で意識されていることは何でしょうか。

テレワークでチーム制という環境だからこそ、メンバーの「強み」を可視化し、それを業務に活かす仕組みづくりを重視しています。具体的にはメンバーに対して「ストレングスファインダー」を導入し、それぞれが互いの得意なこと・不得意なことを理解できるようにしています。そうすることで、「ここは責任を持ってやれる」「ここが不安だからお願いしたい」と明確に自己開示できるようにしています。

――アセスメントの結果は例えばどのような形で生かされていますか。

例えば納品物に関わるチームには、「実行力」の高いメンバーが主担当として必ず入るようにするなど、強みに特化して業務を切り分けています。また、組織としては、バレーボールの「リベロ」のように「役割は決まっているけれどもチームの中で不足している部分があれば自ら入っていく」ような主体性を重視し、仕事ができる環境をチームみんなで整えています。こうしたやり方が自然とできるのも、一人ではできない子育てを助け合いの中で実施しているママ・パパたちの強みの一つかもしれません。。

父と祖父の教えを胸に

――今後の展望を教えてください。

現在、京都北部を中心に約120名のママ・パパが活躍し、60社近くの企業と取引実績があります。これからは、この仕組みをさらに拡大していきたいと考えています。具体的には、「SaaS系などのスタートアップでCS周りの人員が足りていない」といったケースや、「労働集約型の企業でIT化が遅れ、属人化が深刻化している老舗企業に対して業務整理から実行までを請け負う」といったケースが特に相性が良いと感じています。これらの企業との取り組みをさらに増やしていけたらと考えています。

――乗り越えるべき課題はありますか。

現在は私や創業メンバーが新規クライアントの獲得を担っており、そこがボトルネックとなっています。今後はサービスを分かりやすくまとめたり、ブランド化を進めることでより多くの方にこのサービスを知っていただく機会を増やしたいと思っています。また、個人的な想いとして、祖父から受け継いだ「戦争で生きることができなかった人の人生も背負って研究を続ける」という姿勢、、そして父から学んだ「茨の道でも真っ当な考え方を貫く」という姿勢を大切に、事業を進めていきたいです。

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