相続・医療・財務が一体化した“次世代型税理士法人”へ──アミエル税理士法人・留目津代表が語る22年の軌跡と、これからの挑戦
アミエル税理士法人 代表 留目 津氏
企業の財務・経営支援から相続対策まで。税理士法人の枠を超え、医療・介護領域とのシナジーを活かした独自のサービスを展開するアミエル税理士法人。代表の留目氏は、創業から22年、数多くの企業の成長に寄り添いながら、組織拡大とDX推進を進めてきました。その歩みと現在の取り組み、そしてこれから目指す未来について伺いました。
目次
税務にとどまらず“人生と事業の伴走者”として支える総合支援体制
――まず、御社の事業内容についてお聞かせください。
当社は企業向けの税務顧問、財務コンサルティング、そして相続・生前対策を三本柱としています。税理士法人の多くは「申告・帳簿管理」がメインですが、私たちはその手前にある“経営の意思決定”を重視しており、企業の利益体質づくりや資金繰り改善などを含めて伴走します。
特に大きな強みとなっているのが、相続部門と介護・医療領域の連携です。私は過去に訪問看護ステーションを運営していた経験があり、介護現場の課題や高齢者が抱える心配事を深く理解しています。相続税の計算だけでは解決できない「家族の不安」「老後の資産管理」「介護の方針決定」まで踏み込んでサポートできる点は、他事務所にはない価値だと自負しています。
逆境が“経営支援”の原点に
――税理士として独立されたきっかけはどんなことだったのでしょうか。
綺麗事ではなく、借金の連帯保証人になっていたことが独立の理由でした。当時は返済のために選んだ道でしたが、結果的に“自分で事業をつくる”という視点を持てたことが大きかったと思っています。
独立した当初から、企業の財務改善に深く関わる機会が多く、「会社は数字で強くなる」「経営者の意思決定が企業を変える」という手応えを実感しました。現在、顧問先の約8割が黒字化しているのは、単なる節税アドバイスではなく、未来を見据えた経営支援に力を入れてきた結果だと思っています。
――22年の中で、特に印象深かった出来事はありますか。
関与してきた企業が上場されたことです。社長が資金繰りに苦しみながらも、諦めず挑戦を続け、ついに結果にたどり着いた姿を間近で見てきました。金融機関のシステムにもその企業が登録され、努力が社会に認められる瞬間を共有できたことは本当に嬉しい経験でした。
“強い事務所”の条件は、コミュニケーションとDXにある
――組織運営で大切にしていることを教えてください。
何よりもコミュニケーションです。現在はグループ全体で約30名の組織ですが、毎月の部門別懇親会や、週1回の経営方針・勉強会など、対話の機会を意図的に設けています。知識の共有だけでなく、価値観の擦り合わせにもつながり、一人ひとりの主体性を引き出すことにも効果があります。
また、DX認定を取得し、ペーパーレス化や業務効率化も積極的に推進しています。若い人材が力を発揮できる環境を整えることは今後の事務所経営において重要であり、組織づくりの軸として取り組んでいます。
5年後に組織規模を倍へ──相続と財務コンサルの二軸をさらに強化
――これから挑戦したい分野や事業展開を教えてください。
相続部門については、これまで紹介経由の案件が中心でしたが、今後はBtoCの比率を高め、マーケティングを強化していきます。セミナーの開催は続けながら、参加者を中長期的にフォローし、必要なときに正しくサービスが届く仕組みをつくりたいと考えています。
法人向けではDXを活かした「見える化」支援をより強化し、財務コンサルティング部門を大きく育てたいですね。5年後に組織規模を倍にする計画も掲げています。
業界全体では、税理士の高齢化や事務所の淘汰が進む中で、若手が活躍できる環境を持つ事務所が求められる時代になっています。M&Aの相談も増えており、将来的には事務所の体制強化につながる取り組みにも積極的に向き合いたいと考えています。
“お茶で心を整える”──緑茶カフェを営む税理士
――仕事の活力につながっている習慣やリフレッシュ方法があれば教えてください。
実はお茶好きが高じて小笠原流煎茶道の教授免許を持っています。茶道を通じた学びは日々精進するということ。何事にも謙虚に誠実に、そして感謝の気持ちを持って取り組みたいと思っています。心が整うと自ずとストレスも和らいで、また新しい力が湧いてきます。
また、弊社の東京オフィスには”茶房牡丹”という緑茶カフェを併設しております。税理士への相談となると堅苦しいイメージがあるかも知れませんが、まずはお茶を一服してリラックスしてからお話を伺わせて頂きます。お茶は京都と静岡から私が厳選して仕入れていますし、ぜんざいやかき氷などの甘味もお出ししています。もし自由が丘にいらしたらぜひお立ち寄りくださいね。